エアーリフト式プロテインスキマーがダメなワケ!性能・手入れなど!

エアーリフト式プロテインスキマーは性能が低く補助的なものと言われています。

人によってはエアーリフト式はエアーレーション効果しかないと言う人もいるほどです。

エアーリフト式プロテインスキマーが何故そのような低い評価を受けるのかを解説します。

目次




構造による性能の低さ

エアフロー式のプロテインスキマーは筒状の容器の中心に、エアーストーンで泡を発生させ、ゴミを泡とともに吐き出すという構造になっています。

図にすると以下のようになります。

エアーリフト式プロテインスキマーの構造図

水の流れ、図中の緑の矢印を見て下さい。

水流れはプロテインスキマー内部で多く回っており、外から流入する水の量はあまりありません。

水が流入する部分と排出部分が分かれていないため、プロテインスキマーの中では同じ水が多く回ってしまうことになります。

プロテインスキマーに処理させる水の量はおもったよりも少なく、これがエアーレーション効果しか無いと言われる最たる理由です。

少しでも効果が高くしようとするとプロテインスキマーの筒より下側に行けば水の入れ換えが起こりやすくなり浄化能力をアップさせることができますが、そうすることでエアーが漏れてしまい水槽内が気泡でいっぱいになり美観を損ねてしまいます。

セットを誤りエアーストーンを筒より上側に設置してしまうとプロテインスキマー内で同じ水がグルグル回るだけなので全く意味がないといえます。

ベンチュリー式

対してベンチュリー式はどうでしょうか。

ベンチュリー式のプロテインスキマーを図で表したものが以下です。

ベンチュリー式プロテインスキマーの構造図

水の吸入部と排出部が分かれておりポンプにより吸入した水にエアーを絡めて噴出させ、押し出された水が排出部より排出されます。

汚れはエアーに絡まって上部に吐き出されるため、排出部には綺麗になった水が排出されるのです。

エアーリフト式のプロテインスキマーは綺麗になった水もグルグル回って外部からの水があまり入りませんでいしたが、ベンチュリー式だとポンプの力で水を吸い込むため綺麗になった水が押し出され水の入れ替えがあります

エアーリフト式の浄化能力を「1」とするとベンチュリー式では「10」はあるといわれても納得です。

泡の生成するパワーが圧倒的に違う

ベンチュリー式プロテインスキマーのポンプ部分エアーリフト式に使用するポンプは別売りのエアーポンプを使用しますがおおよそ3Wほどの出力を持っています。

それに対しベンチュリー式のポンプは20W~7倍以上のパワー差があります。

最も手頃なベンチュリー式プロテインスキマーの海道達磨ですら22Wであり、ポンプのパワー差で見ても能力がかなり劣っていることが理解できると思います。

手入れの多さ

マメスキナー3の本体部エアーリフト式ではエアー生成部にウッドストーンを使用しています。

プロテインスキマーは微細な泡を生成できるかどうかが性能に直接影響するため、微細な泡が作れるウッドストーンが用いられます。

しかし微細な泡が作れるということは泡が排出される粒が小さく、ゴミや付着した微生物ですぐに詰まってしまいます

ウッドストーンは定期的に交換または詰まりを解消するためにカッターで削ったりする手入れが必要で、手入れをしないと微細な泡が出せなくなりプロテインスキマーとしての能力がかなり落ちてしまいます。

最低でも1ヶ月に1回はウッドストーンの交換ないし洗浄する必要があります。

メンテナンスのためには設置している本体ごと取り出して分解する必要があり、かなり面倒です。

ウッドストーンのランニングコストかかる

マメスキナー3付属のウッドストーンウッドストーンは定期的に洗浄を行っても劣化して微細な泡が出せなくなります。

例えばエアーリフト式プロテインスキマーの定番である「マメスキマー3」は2~3ヶ月に一度の交換が推奨されています。

その場合はウッドストーンを新品に交換する必要がありますのでウッドストーンを定期的に購入するコストがかかってしまうのです。

マメスキマーの純正ウッドストーンは500円ほどするので2ヶ月に1回買い換えるとして、年3,000円かかってしまう計算になります。

常にプロテインスキマーの能力を最大限使用したい場合はより多く取り替えることになりますので費用も多くかかります。

おわりに

エアーリフト式のプロテインスキマーは効果が低く、手入れもかかってしまうため正直ぅーん・・という感じです。

  • エアーリフト式は構造上、ほとんど同じ水がグルグル回っているだけで水の処理能力が少ない
  • エアーリフト式の駆動に使うポンプと比べるとベンチュリー式のポンプは遥か(7倍以上)にパワーがある
  • エアーリフト式は本体を取り出して定期的なメンテナンスをする必要があり面倒
  • エアーリフト式はウッドストーンのランニングコストがかかる

効果が低いくせにそこそこ値段もするため、強力なベンチュリー式と比べると値段の割に効果が全く見合っていません

高いお金を出したのに「プロテインスキマーってこんなもんか」と思われてしまうのは勿体ないです。

ベンチュリー式のプロテインスキマーは比べ物にならないほど良い性能をもっています。

駆動にはエアーポンプが必要で「本体+エアーポンプ代金」とみるとあともう少しで外掛けのベンチュリー式プロテインスキマーが購入できるレベルなのでベンチュリー式のプロテインスキマーを検討してみることをオススメします!

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