初心者にソイルをオススメしない3つの理由
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ソイルは水草育成に非常に適した底床材で、水草水槽ならソイル一択と言われるほど。
しかしながら取扱いが難しく、初心者が手を出すと失敗しやすく個人的にはオススメできません。
初心者がソイルを選ぶべきではない理由、およびソイル特有のリスクをお教えします。
コケまみれになりやすい
ソイルは水草に必要な栄養がたっぷり添加されていますが、微量ながら水中にも染み出しています。
水草が繁茂していれば栄養を使い切ることができるのですが、使い切れない栄養は美観を損ねるコケにいくことになります。
つまりコケだらけの水槽になってしまう可能性が高いということです。
コケまみれになってしまうことは水草水槽が失敗する一番の理由であり、多くの初心者はここで失敗するのです。
熟練者はソイルを使ってもコケまみれにならないように手を尽くしており、主に以下のような対策は必要になります。
- CO2の添加
- 最初からたっぷりと水草を植える
- しばらく魚を入れない
- 毎日の換水
CO2発生装置が必須
ソイルから出た栄養はコケが使えないように水草に使い切らせる必要があります。
そのために二酸化炭素添加装置を使って、二酸化炭素を添加します。
というのは通常の水槽だと光があるものの二酸化炭素が不足して光合成できないという状況になっていて、二酸化炭素を添加することで成長を促進できます。
ソイルを使うなら二酸化炭素装置がほぼ必須と思った方が良く、2万円ほどのコストがかかってしまうのです。
関連水草育成のCO2添加装置とは?構造と使い方、メリットなど。
最初からたっぷりと水草を植える必要性
水草に栄養を使い切ってもらうためには多く水草を植えることが不可欠。
少しずつ増やしていくのではなく最初から一面に植える必要があります。
となると当然初期コストは高くなり、少しずつ増やしていこうとする初心者にマッチしていません。
毎日の換水が必要
最初からたっぷり水草を植えていて、二酸化炭素を添加していてもしばらくは栄養を使い切らせることはできません。
というのも売られている水草を水槽に入れた場合、水草はまず水中環境に適応しようとし成長自体はあまりしないのです。
しかしながらソイルからは栄養が出続けます。
これを対処するために水草が環境に適応するまでの間、高頻度の換水を行って多すぎる栄養を薄める必要があります。
植えた水草の種類にもよりますが、セット後1ヶ月~2ヶ月ぐらいは数日に一度の換水が必要であり、非常に手間がかかるのです。
しばらく魚を入れれない
魚から出る排泄もコケの栄養になります。
魚を入れてしまうとよりコケが生えやすくなるため、水草の勢いが出るまでの間は魚を入れないかほんの少しに抑えるべきです。
コケ予防のためには数ヶ月、主役の魚を入れれないというのもザラにあります。
レイアウトの変更ができない
ソイルは水草が根から栄養が吸収できるよう柔らかい固形になっており、指摘んで潰せるほど崩れやすいです。
そのため石や流木の配置変更や水草の植え替えなどを行った場合、粒が崩壊してしまうのです。
掃除もさることながら栄養が大量に溶け出すことにより、コケの大繁殖を招きます。
つまりソイルを使う場合、最初にセットした位置から動かすべきではないのです。
初心者であればやっているうちに、あーしよう、こーしようと思うものですが配置換えができないソイルは面白くないでしょう。
水草水槽は最初に植える水草・構図全てを決めた設計図の上で作られています。
セット直後の不安定さ
ソイルは添加されている栄養により、セット直後は魚に有害なアンモニアや亜硝酸が染み出すことがあります。
しばらく経てば成分の放出が落ち着き、またアンモニア・亜硝酸を処理するバクテリアが繁茂するので害は無くなりますがその間は魚を飼育することができません。
どれぐらい出るかはソイルによって異なり、全く有害物質を出さないのもあれば2ヶ月は落ち着かないのもあり様々です。
これをチェックするためにはアンモニア・亜硝酸それぞれの測定キットを行って害があるかどうかをチェックする必要があります。
測定キットはそこまで高くないとは言え出費がかさみ、初心者には痛い出品です。
十分待つことでも解決できますが、そうなると2ヶ月は待つことになるため初心者には待ちきれないと思います。
全く出さないソイルもあるけど測定しないと博打だネ!
まとめ、個人的な所感
熱帯魚の他に水草も育成するからソイル!となりがちですが、ソイルは取扱いが特殊でしっかりと抑えないと大失敗してしまうリスクがあります。
どちらかというとソイルを使うのは水草主体の水槽であり、単にグッピーやネオンテトラなどのキレイな熱帯魚をメインにするなら他の底床材がオススメ。
ソイルじゃないから水草が育成できないということはなく、ソイル以外でも水草の種類を選べば十分育成できます。
ソイル以外に水草に向いた底床材
とはいえ折角の水槽ですし水草も育成できるなら越したことはありませんね。
ソイル以外で水草育成に適した底床材について触れておきます。
水草の育成に適した水質というのは弱酸性と呼ばれる水質なんですが、多くの砂利は逆の弱アルカリ性にしてしまうので水草に向いていない部分があるんです。
なので弱アルカリ性に傾けにくい底床材を選ぶと良いでしょう。
セラミックサンド
ソイルと同じく土を焼き固めたものなのですがこちらはガチガチに固められています。
崩れたりしないのですが反面水草への栄養はほとんど無いです。
上記のは商品名にはソイルとありますが、中身はセラミックの性質に近いです。
中性を保つ砂利
砂利は多くが弱アルカリ性に傾けますが、中性寄りの水質を作るのもあります。
田砂、ラプラタサンドなどがそうですね。
このような底床材を選べば水草の育成がしやすいでしょう。
こっちもオススメ:ソイルを使った水槽立ち上げで注意するポイント!
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