水槽に生えるコケ一覧とその除去・対策方法【総集編】
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金魚や熱帯魚の水槽では美観を損ねるコケが付きもの。
コケには種類があり、対策方法も異なります。
そんな水槽で出る厄介なコケについて、種類を写真で紹介し、種類に応じた対策および食べる生物などの除去方法を解説していきます。
目次
コケにあった対処が重要
水槽に発生するコケといってもいくつかの種類があり、それぞれ発生原因や対処法が異なります。
「コケが発生したら水を綺麗に」と良く言われますが、例えば「茶ゴケ」と呼ばれるコケは水道水に含まれる栄養を主要分としているため、下手に水換えをすると悪化しますし、単に水換えで対応するのは不適切な場合があります。
他にも「藍藻」と呼ばれるタイプは、コケ取りとして売られているエビ類が食べないという落とし穴もあります。
そのためコケ対処のためには発生しているコケを見分けた上で、それぞれにあった対処をするのが大事なのです。
マリンアクアはコチラへ:海水水槽で出るコケ一覧とそのコケを食べる生物について!
茶ゴケ
茶苔は名前通り茶色く色づくコケです。
主にガラスや葉の表面など、ベタッと平たく乗るように付く性質があります。
茶色い色をしていても見た目がフサフサしたものは種類が異なり、対処方法も異なるので気をつけましょう。
(それらは後述する「アオミドロ」または「フサフサした短いコケ」に分類されます)
繁茂する原因
茶ゴケは水道水に含まれる「ケイ素」を養分としており、水換えする以上は発生する可能性があります。
大抵のコケにとっては少なからず水換えが効果的なのですが、茶ゴケにいたっては水換えすると養分を補充してしまう形になってしまいます。
エビとオトシンクルスを入れる
このコケは好んで食べる生物が多い上、どうやら美味しいらしくよく食べてくれるのでコケ取り生物を入れれば除去が簡単です。
食べる生物として、最もオススメで定番コンビなのが「ヤマトヌマエビ」と「オトシンクルス」です。
ヤマトヌマエビ
エビ類は魚に悪さすることも無く広い藻類を食べてくれるので比較的どの水槽にも入れられている掃除屋さんです。
ミナミヌマエビでも良いのですが、1匹あたり食べる量がかなり少ないので単純な効率で言えばヤマトヌマエビがオススメ。
オトシンクルス
対するオトシンクルス(またはオトシンクルス・ネグロ)は同じく藻を食べる性質のある魚であり、口が吸盤状になっていてエビが食べれないガラス面についた茶ゴケを除去してくれます。
そのためヤマトヌマエビで水槽全般を処理してもらい、オトシンクルスでエビが食べれないガラス面をカバーするのが鉄板コンビです。
その他、石巻貝などの貝類も好んで食べますが機動力が無いので茶苔の除去に限ればオトシンクルスの方がかなり優れています。
(貝類はその他のコケもかじり取れたりしますネ)
茶ゴケを食べる生物への関連リンク:
・ヤマトヌマエビ:食べるコケや飼育のポイントとか
・オトシンネグロ:食べるコケの種類や飼育のポイント
・ミナミヌマエビ:食べるコケや飼育のポイントとか
・ブッシープレコ:食べるコケの種類や能力など。
・石巻貝:食べるコケの種類や飼育のポイントとか
・サイアミーズフライングフォックス:食べるコケなど
水草に吸収させる
ケイ素は茶ゴケの養分ですが、水草の養分でもあります。
そのため水草が繁茂している環境であればほぼ茶ゴケは出ません。
ただし単に水草を入れただけではダメで、しっかりと光合成を行わせることがポイント。
「成長の早い有茎草をチョイスする」、「二酸化炭素添加で光合成を促進させる」などにより効果を実感しやすくなります。
水草は茶ゴケよりもケイ素を吸収するので、水草の勢いがコケより勝れば自然と茶ゴケは減っていきますね。
でも美味しいらしくコケ取りが良く食べてくれるから除去はとても簡単だヨ!
- 茶ゴケは水道水に含まれるケイ素を養分にしているため水換えしている以上必ず発生する
- 茶ゴケはよく食べてくれる生物が多いため、それらを入れるのが効果的
- 水草を入れることでもケイ素を処理できるものの、活発に成長させないとあまり効果はない
もっと詳しく!:茶ゴケの原因と対策、茶ゴケを食べる生物について!
アオミドロ(糸状コケ、とろろ状コケ)
「アオミドロ」は1本1本が糸状の形をしており、それが寄り集まるとモサッとした見た目のコケになります。
色は濃い緑や薄い緑が多いのですが茶色などのタイプもあり、形状についてもよくウェーブするものやあまりウェーブしないものなど様々なタイプがあります。
その形状から「糸状ゴケ」や「トロロ状のコケ」とも言われることも。
コケの中では成長スピードが最も早く、何か糸状の藻が生えてきたと思ったら一週間後にはモッサリしていることもあるほどです。
またガラス面や葉の表面など短くカーペット状に生えるものは一般的なアオミドロではなく、対処法が異なるので要注意。
アオミドロは1本が長く、あまり足場を必要としませんし、一箇所がひっかかりさえすれば伸びるので見分けるのは難しくありません。
(後述する「短いフサフサしたコケ」もチェックしてみて下さい)
繁茂する原因
アオミドロが繁茂してしまう原因としては「富栄養化」に他なりません。
富栄養化とは魚のフンや食べ残し、肥料過多などでコケや微生物が食べれる養分が多い状態であり、アオミドロは栄養レベルが相当高くないと繁茂しません。
水槽によって富栄養化になっている原因はそれぞれですが一般的には以下のようなものが挙げられます。
- 魚の入れすぎ
- エサを残すように与えている
- フィルターの能力不足
- 水換え不足
- フィルターの掃除不足
- 水草用肥料の与えすぎ
まずは富栄養化を解消する
アオミドロ対処のためにはまず、なんと言っても富栄養化の解消。
富栄養化を解決しない限りはいくら除去したところでいくらでも生えてくるので意味がありません。
水槽環境によって富栄養化になる原因はそれぞれなので、自身の環境を見直し、富栄養化になりえるものを解消することが第一です。
富栄養化の原因 | 対処 |
---|---|
液肥を投与している | 液肥は止め、大部分換水して吐き出す |
固形肥料を使っている | 砂利を取り出し、肥料を洗い流し、大部分換水して栄養を吐き出す |
水換えが生体・設備に対して少ない | 水換え頻度を上げる |
外部式フィルターに汚れが蓄積 | フィルターの清掃 |
エサを残すぐらい多めに与えている | エサを減らす、または高性能なフィルターの設置 |
生体の入れすぎ(排泄が多すぎ) | 高性能なフィルターの設置、水槽を分ける |
アオミドロは相当富栄養化じゃないと生えないコケなのですが、そうなる理由として最も多いのが「肥料過多」。
肥料を使っている場合はまず添加を止める必要がありますが、固形肥料の場合は砂利から全て取り除く必要があります。
(大部分の水換えで水中に溶けている栄養を除去するのも忘れずに)
ヤマトヌマエビを入れる
定番のコケ取りである「ヤマトヌマエビ」が好んでアオミドロを食べてくれます。
富栄養化を解消した上で十分な量を投入すればみるみる内に減っていくのが実感できるでしょう。
同じヌマエビ科である「ミナミヌマエビ」も食べるといえば食べますが、1匹のコケ除去能力がとても低い欠点があり、成長スピードの早いアオミドロには能力不足です。
その他にも「サイアミーズフライングフォックス」や「ブラックモーリー」という魚もアオミドロを食べてくれるコケ取りたちです。
エビを食べてしまう魚がいたりする場合はコチラを選択すると良いでしょう。
モチロン併用したほうが効果はあります。
アオミドロを食べる生物への関連リンク:
・ヤマトヌマエビ:食べるコケや飼育のポイントとか
・ミナミヌマエビ:食べるコケや飼育のポイントとか
・サイアミーズフライングフォックス:食べるコケなど
・ブラックモーリー:混泳や食べるコケ、オスメスなど
まず富栄養化を解消しないと意味がないヨ!
- アオミドロが繁茂する原因は水中の栄養(汚れ)が多い「富栄養化」
- まず富栄養化になった原因を解消することが絶対条件
- その上でヤマトヌマエビなどの生物を入れて除去してもらう
もっと詳しく!:アオミドロ(とろろ状、糸状ゴケ)の対策方法。食べる生物とか
緑の斑点状コケ(スポットコケ)
ガラス面などにつく緑の斑点状のコケです。
最初はスポット状なのですが、成長すると広がってスポット状というより緑一面の見た目になります。
ガラスやフィルターパイプなど無機質なものに付きやすい傾向があり、成長している水草にはつかない傾向がありますが、成長が鈍化したアヌビアスなどの水草には付く場合があります。
繁茂する原因
多く繁茂しやすい理由としては「光量過多」に加えて「栄養過多」。
照明が強すぎると発生しやすく、特に直射日光があたっていると非常に出やすい傾向があります。
長過ぎる照明も良くありません。
「栄養過多」についてはフンやソイルからの栄養を供給源としており、魚の数が多かったり水換え頻度が少ないと繁茂スピードが早くなります。
ただし水草が繁茂しきった水草水槽でも生えてしまうことがあり、僅かながらの栄養でも成長することができる厄介なコケです。
直射日光は避ける
まず直射日光があたっている場合は置き場所を変えたりカーテンなどで遮光して、日光は当たらないようにしましょう。
(カーテン越しも良くありません)
繁茂している場合はコケ取り貝を入れる
緑の斑点状のコケは固く、並の魚やエビなどでは食べることができません。
これらをしっかり食べてくれるのはイシマキガイなどの貝類のみ。
貝類は機動力が低くカバー能力は低いのですが、平面のコケを削ぐ力においては最も強力です。
ただし少し出ている程度であればトロい分効果は薄いので、あまり効果はありません。(食べ残しばかりです)
緑の斑点状ゴケを食べる生物への関連リンク:
・石巻貝:食べるコケの種類や飼育のポイントとか。
二酸化炭素の添加
過剰な栄養分は水草に吸収してもらうと効果的です。
成長の早い水草を植えて二酸化炭素を添加しつつ、水草の成長を促すことによりコケにいく栄養を抑えることができます。
単に水草を植えるだけでは効果は半減しますので、成長の早い水草+二酸化炭素がポイントです。
また二酸化炭素を添加すれば成長の遅いアヌビアス類も活性するため、コケが葉に付かなくなるようにもなるメリットがあり一石二鳥と言えるでしょう。
水草の成長のためには適切な肥料も効果的ではありますが、不足している栄養を見極めずに使うと逆にコケの栄養となりやすいので要注意です。
定期的な水換え
魚から出るフンやソイルから出た栄養が蓄積していき、日ごとに栄養レベルが上がっていくので定期的な水換えをすることで栄養レベルを抑えることが可能です。
2週間に一度の水換えよりかは、1週間に一度の水換えの方が緑の斑点状ゴケを抑ることができます。
とはいえ完全に出てこないようにする場合は数日置きの水換えが必要になるレベルなので、水換えついでに軽くガラス面掃除で保てるようであれば妥協してしまうのも手です。
ある程度は抑えつつ週1のガラス掃除で美観が保てる程度に妥協するのがオススメ!
- 緑の斑点状ゴケは栄養過多と強い光量で出やすい
- 余った栄養は定期的な水換えと、二酸化炭素添加で水草に養分を吸収させるのが効果的
- イシマキガイなどの貝類が食べてくれるが残りやすく、少し生えている程度なら効果は低い
- 完全に0にしてしまうのは困難。ある程度抑えつつ水換えついでにガラス掃除で維持するのが良い
もっと詳しく!:緑の斑点状ゴケの原因と対策。食べる生物は?
フサフサした短いコケ
「短いフサフサしたコケ」は黒や薄緑色をして、1本が短く生えるのが特徴です。
流れの無い場所に生えやすく、水槽底やヘアーグラスなどに生えやすい傾向があります。
手動やコケ取り生物ではなかなか取れないのでこのコケのためにリセットを余儀なくされる人も多く、かなり厄介なコケ。
「アオミドロ(糸状ゴケ)」によく似て、黒いものは「黒髭状ゴケ」に似ていますが、糸が短く球状にならないことで区別ができます。
対処法は違うので見間違わないようには注意が必要です。
繁茂する原因
水草の成長に対して「栄養過多(汚れ蓄積)」、「照明時間が多い」が少しでもあれば繁茂条件が整います。
(ほかのコケが生えないような条件でもコイツは生えてきます)
生えやすいのは水槽底ですが、それらは水流が無く汚れが溜まりやすく栄養過多になりやすい箇所。
このため水槽底に生えて水流を消すように生える「ヘアーグラス」なんかは格好の温床となりやすいでしょう。
環境を見直した上で全カット
とはいえ基本に忠実であれば抑えることは可能です。
照明時間を減らしつつ、COの添加を行うなどして水草の成長に合わせて「栄養(汚れ)」、「照明」をコントロールすることがポイント。
(これはどのコケでもそうです)
環境を改善したらコケが付いた箇所は全カットしましょう。
一度付いたらほぼ取れませんのでカットしてしまうのが楽です。(また生えてきます)
環境を改善しないまま除去したところでまた生えてきますので、とても環境改善が大事になります。
ミナミヌマエビ(ヤマトヌマエビ)を入れる
このコケを食べてくれるのは「ミナミヌマエビ」などの小型エビ類です。
コケ取りとして定番のヤマトヌマエビも食べるのですが、他に美味しい藻や水草などの味を占めている場合はほとんど食べてくれない場合があるため個人的にはミナミヌマエビの方がオススメ。
ただしミナミヌマエビも固く古くなった部分は食べないので、予防・生えたてのタイミングでしか効果がありません。
早め早めで適切な対応をしないとリセットを余儀なくされるので、コケ取り生物よりかは環境要因が大事なコケです。
関連ミナミヌマエビ:食べるコケや飼育のポイントとか
関連ヤマトヌマエビ:食べるコケや飼育のポイントとか
早い段階で環境を改善しつつミナミヌマエビを入れることが手遅れにならないコツ!
- 照明時間を減らしつつ、COの添加を行うなどして水草の成長に合わせて「栄養(汚れ)」、「照明」をコントロールする
- ミナミヌマエビが食べてくれるが硬いもの古いものは食べない。どちらかというと生えたて・予防目的として。
- 付着した葉は全カットする
- 完全に繁茂してしまうとミナミヌマエビでは追いつかなくなるので、早めの対処が大事
黒ヒゲ状ゴケ
黒髭状ゴケは名前通り黒色で、付着した地点を中心に放射状に生えるコケです。
水草のフチや排出口のフチなど何かとエッジになったところに生えやすい傾向がありますが、流木平面やガラス面でも生える場合があります。
除去するのが難しい上に割とどんな水槽でも生えやすく、このコケにより水槽をリセットする人も多いかなり厄介なコケの1つです。
繁茂する原因
フンや枯葉などから生成される「リン」を栄養としています。
フィルターや定期的な水換えは重要なのですが、黒ひげ状ゴケは少しの栄養でも十分生育可能なため、栄養を抑えやすい水草水槽でも出てしまいやすい厄介ゴケです。
外部式フィルターの掃除を行う
リンが生成される場所として最も多いのが外部式フィルターの内部です。
外部式フィルターには水草の葉やフンなどが吸収されますが、フィルター内で溜まってリン発生装置になっていることがあります。
外部式フィルターを使っている場合はまず清掃を行いましょう。
サイアミーズフライングフォックスを入れる
先述した対処のみではコケを減らすことはできませんので、コケ取りを入れて除去してもらう必要があります。
黒ひげ状のコケを食べてくれるコケ取りは限られており、「サイアミーズフライングフォックス」が唯一と言っていいほどです。
「エビ」、「オトシンクルス」に次いで水槽に入れられる定番メンテナンスフィッシュで、多くのコケを食べる食性があり、黒ヒゲ状ゴケも食べるコケの1つ。
黒ヒゲ状ゴケのみを食べてくれるわけではないので、小さい個体より大きい個体の方が効果が実感しやすいでしょう。
ただし成長環境が整えば10cmほどになる中型の魚なので投入匹数には注意が必要です。
(とはいえ抑え気味でも効果が薄いのでホドホドに・・・)
食べてくれる量はそこまで多くなく、黒ヒゲ状コケが水槽全体に繁茂してしまえば対処が不可能になるため、早期の投入が重要になります。
黒ヒゲ状ゴケを食べる生物への関連リンク:
・サイアミーズフライングフォックス:食べるコケなど
リン酸吸着剤を使う
リン酸を直接吸着する濾材がありますので、それを活用すれば余分なリンを吸着することができ、黒ひげ状ゴケの成長スピードを抑えることができます。
サイアミーズフライングフォックスを複数匹入れても黒ヒゲ状ゴケの勢いが勝ってしまう場合にオススメです。
外部式フィルターに組み込むタイプではありますが、外掛け式フィルターに組み込んだりして使用するのも良いでしょう。
しかも除去が難しいのでお手上げ状態になる前に”早急”にサイアミーズフライングフォックスを入れて対応することがとても大事!
- 黒ひげ状ゴケは少しのリンがあれば増え、適切に管理された水槽でも出やすいコケ
- まずフィルターの清掃を行う
- 見つけ次第サイアミーズフライングフォックスを投入し、早めに対処するのがとても重要
- 勢いが収まらない場合はリン吸着剤を使う
もっと詳しく!:水槽に生える厄介な黒ヒゲ状のコケについて。対処や食べる生物など
藍藻(シアノバクテリア)
何より見た目が「ベタァ」となっているのが特徴的なコケは「藍藻」、「シアノバクテリア」と呼ばれるコケです。
色は濃い緑が多いですが、黒っぽいものも存在します。
バクテリアと別名がついている通り、藻の中でも細菌に近いコケ。
見た目の特徴のほか、定着力が弱く「ツルッ」と取れやすかったり、嫌なニオイがすることも特徴的です。
繁茂する原因
藍藻、というかシアノバクテリアが繁茂する原因としては「富栄養化」に他なりません。
ようは細菌のエサになる有機物(ゴミ)、つまり栄養が高いレベルであるということになります。
短いフサフサとしたコケと同じく、汚れの溜まりやすい底に生えやすい傾向があります。
飼育設備の見直し
水槽で飼育している魚および生体に対して、十分な設備(フィルター)であるかを見直しましょう。
魚に合った設備(特に水流)であれば藍藻が繁茂する確率はかなり減ります。
また藍藻は他の細菌や微生物が少ないと勢力を伸ばしやすく、設備が十分でも微生物の少ないセット初期に出る場合もあります。
ただ他の細菌に簡単に負けてしまうようでセット初期に発生した場合、適度に間引いていれば他の微生物が繁茂するにつれ勢力が弱まっていきます。
勢力争いに負けやすいという性質から、一度対処さえすればその後生えてくる確率はかなり低いです。
ブラックモーリーを入れる
藍藻を食べる生物として定番なのが「ブラックモーリー」です。
ブラックモーリーは何でも食べる悪食として知られ、藍藻もついばんで食べてくれます。
藍藻のほか水面に浮いたバクテリアの死骸である「油膜」も食べてくれるので何かと便利な掃除屋さんです。
藍藻はホースで簡単に吸い出せるため、ブラックモーリーを入れる前にできるだけ除去しておきましょう。
あらかじめ除去しておくことにより藍藻の増殖スピードが収まりますので、「食べる量 > 増える量」にしやすくコケ取りで抑えることができるワケです。
藍藻・シアノバクテリアを食べる生物への関連リンク:
・ブラックモーリーの飼育情報。混泳や食べるコケ、オスメスなど
薬品を入れれば効果大だけど・・
藍藻は細菌の一種なので、実は繊細な生き物。
アンチグリーンなどの市販の除去剤を使えばかなりの打撃を与えることができ、確実に除去することができます。
ただし除去薬は有益なバクテリアも殺してしまうリスクがあるので要注意。
濾過バクテリアの死滅による浄化能力の低下はもちろんのこと、水草が根で栄養が吸収できるのもバクテリアがいて成り立つので水草にも巡り巡ってダメージがあります。
そのため藍藻が水槽全体に繁茂してどうしようも無くなった場合にのみに使用を検討するのがオススメです。
- 簡単に剥がれるのでホースで吸出した上でブラックモーリーを入れれば割と収まる
- 薬品が効果抜群ではあるものの有益なバクテリアにもダメージがあるため注意
もっと詳しく!:べったりしたコケ(藍藻・シアノバクテリア)の除去と対策
おわりに、補足情報とか
コケとひと口に言っても種類があり、それぞれ対処方法や食べる生物が違います。
誤った対応を行っても効果は薄いか逆に悪化する場合もあります。
まずは自分の水槽に生えたコケが何者であるか見分けることが駆除のための第一歩と言えるでしょう。
そして早い段階での対応もコケ対処の重要なポイント。
水槽全体にコケが繁茂してしまったら手遅れになることも多く、リセットするほか無くなってしまいます。
あと最後にどのコケに対しても効果的な対処方法を紹介しておきます。
完全遮光
ダンボールや何枚もの新聞紙を使って完全に光を遮断してしまう方法はどのコケ対しても非常に効果的です。
コケはエネルギー生成を光合成に頼っており、光が無ければ生命活動のためのエネルギーを得ることができません。
光を完全に遮断すると体を維持できなくなり、次第に分解してしまうのです。
水草にも害がありそうなのですがコケよりかは耐久力があるため、水草が弱る前にはコケが消えるので心配する必要はありません。
(遮光を続ければ見た目が弱々しくなりますが、すぐに元に戻ります)
確実に効果を出すためには完全に真っ暗にしてしまうことがポイント。
僅かな光でもコケは生きながらえるので、うっすら明かりが入ってしまわないように注意しましょう。
遮光するための道具など手間はかかってしまいますが、デメリット無しで全てのコケを一掃できるのが完全遮光です。
以上参考になりましたら幸いです。
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この記事へのコメント
大変役に立つ情報です、早速藍藻対策をやりたいと思います。
すごいう
はじめまして宜しくお願いします。ストロマトライト鉱物からシアノバクテリアようを発見しました。画像を添付致しますので観察され学名を頂けませんか。
>>3
謝謝你!!!!!
学名 penisensis 好嗎???^ワ^