水槽にバクテリアが繁茂しているか確認する方法

金魚や熱帯魚の水槽においてバクテリアが十分繁茂していることは不可欠。

今回はバクテリアが繁殖しているかどうか確認する方法を紹介します。

すぐに出来る方法もあるので是非お試しください。

目次




バクテリア確認の必要性

セット中の60cm水槽水槽内にバクテリアが繁殖していないとフンから出る有害物質を処理できず、魚にダメージを与え病気になったり短命で死なせてしまいます

生体の排泄量に対して十分なバクテリアを用意することは飼育の基本で、バクテリアが無い環境だとうまくいかないものです。

また水槽のセット直後には当然ながらバクテリアがいないため、セット後しばらく水槽の空回しを行ってバクテリアの定着を待つこともあります。

バクテリアが繁殖している状態かどうかが分かれば、魚が飼える状態であることが分かるのです。

試験キットによる確認方法

高濃度のアンモニアを示す測定キットバクテリアの働きというのは魚の排泄から出るアンモニアを処理するバクテリアたちです。

毒素の高いアンモニアはニトロソモナスというバクテリアによって亜硝酸に変えられ、亜硝酸はニトロバクターというバクテリアによって毒素の低い硝酸塩と変換されます。

これがバクテリアの働きなワケですが、つまりニトロソモナスとニトロバクターの存在を確認すれば良いわけです。

ニトロソモナスの確認方法

立ち上げ2日目のアンモニア濃度ニトロソモナスはアンモニアを食べて亜硝酸を生み出すバクテリアです。

つまり水中のアンモニア濃度を測定し、減少傾向にあるのであればニトロソモナスが活動・繁殖しつつあることが分かります。

少なくともアンモニア濃度が検出されないくらいは必要です。

ニトロバクターの確認方法

立ち上げ8日目の亜硝酸濃度対してニトロバクターはニトロソモナスが作った亜硝酸を食べて、硝酸塩を生み出すバクテリアです。

なので亜硝酸を測定し、減少傾向にあるのであればニトロバクターが活動・繁殖しつつあることが分かります。

こちらも試験キットで検出できなくなるくらいは必要です。

そもそものアンモニアが必要

フンをしているウーパールーパーただし測定キットによるバクテリアの確認はそもそものエサであるアンモニアが必要という前提があります。

ニトロソモナスはエサとなるアンモニアが無いと増えることができないのです。
ニトロソモナスがいなければ亜硝酸も出ないため、ニトロバクターも増えません。

空の水槽に水を入れた状態は毒素であるアンモニアも亜硝酸も存在しないことになり、バクテリアが無くても検出されない場合があります

ただし底床材であるソイルには使い始めにアンモニアを出すものがありますし、海水水槽の場合はライブロックから死滅した生物よりアンモニアが出ますので、そういった場合にはバッチリ測定ができます。

アンモニア・亜硝酸の検出を行った水槽立ち上げレポート:海水水槽の立ち上げ方!立ち上がるまでの期間は?

臭いで確認する方法

しかめっ面をしたペンギン最も簡単にバクテリアが繁茂しているか確認する方法として「臭い」があります。

というのもアンモニアや亜硝酸などの毒素のたぐいは嫌な臭いがします。

水面スレスレに臭いを嗅いでみて、嫌な臭い・ドブ臭さが少しでもする場合はバクテリア不足を疑ったほうが良いです。

毒素のない水は嫌な臭いが全くしません。

ザリガニ・カメ臭

アメリカザリガニザリガニやカメなどを飼ったことがあるなら臭いがきつかったと思いますが、あれはアンモニアの臭いなのです。

それら生物は良くない環境で飼われることが多いためそのような臭いがしますが、正しい環境つまりバクテリアが十分多い環境で飼えば臭いはほとんどしません。

こちらもアンモニアの発生源が無いと判別不可

測定キットと同様にこちらも毒素自体で判断するため、バクテリアが増えて毒素が無いのか、毒素もバクテリアもないかどうかの判断がつきません。

バクテリアに問題が無くても臭う場合もある

硝酸塩濃度測定キットアンモニアと亜硝酸のみを嗅ぎ分けるわけではないため、バクテリアが繁茂している状態でも嫌な臭いがすることがあります。

水換えをサボって水が汚い場合、硫化水素、シアノバクテリアなども嫌な臭いがあります。

とはいえ臭いがある場合は水は良くない状況ということには違いありません。

あくまでひとつの目安として臭いを嗅いでみて下さい。

まとめ、個人的な所感

微生物を覗き込むイメージ図どちらも水に溶けたアンモニア・亜硝酸をチェックしてバクテリアが繁殖しているかどうかを確認します。

特に臭いは非常に簡単にチェックできるので是非試してみて下さい。
ただ鼻ではどうしても微量な検出はできないので、テストキットを使ったほうが確実ではあります。(熟練者だとできそう(¬з¬))

どちらの確認方法もバクテリアのエサとなるアンモニアが無いと確認できない方法なのですが、アンモニアおよび亜硝酸が無い水ということ自体は魚にとって問題無いことでもあります。

ただしバクテリアが無い状態でいきなり魚を多く入れると、バクテリアが処理してくれないため毒性が急激に上がって中毒死してしまうリスクを抱えています。

水槽セット直後は時間をかけて魚を少しずつ増やすことで、バクテリアもアンモニアを食べつつ繁茂していきます。
これが水槽の立ち上げってことですね。

次はこちらがオススメ!:水槽の水を綺麗に保つバクテリアの増やし方!

シェアしてね!

Sponsored Link

この記事へのコメント

  • 投稿いただいたコメントは本サイト及び関連メディア等で編集されて掲載される場合があります。
  • コメントは承認制です。
    管理者が承認するまではコメントは掲載されません。記事と直接関係ない内容や他ジャンルをけなすもの等、管理者が不適切と判断したコメントは不掲載となる場合がございます。

以上あらかじめご了承の上、投稿下さいませ。

コンテンツ

サイト運営者

運営者のイメージ

ジュン

自然派インドア。

いろんな生き物で培った実経験を元にアレコレ書いてます。

ネット上によくある「飼育素人のプロライターがネット上の情報を集めてそれっぽく書いた記事」ではなく、愛好家が経験を元にした記事がウリです。

ヨロシクネ!!