ザリガニ飼育は外来生物法と隣合わせ!飼育者として必ず守るコトは?
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ザリガニはカミツキガメなどの外来生物問題と隣合わせな生き物と知っていますか?
簡単に飼えるからこそ、無知な飼育者により自然環境が脅かされています。
そんなザリガニを飼う上で守らないといけないポイントを解説していきます。
ザリガニは侵略者になり得る生物
ザリガニは雑食性で、生命力が強く、水が汚い環境などでも生き残れる、いわば丈夫な生き物。
そのため学校のクラスなどで飼育していた人も多いのではないでしょうか。
しかし裏を返せば、一度自然に放たれると容易に繁殖してしまうという危険性があるということです。
増えてしまったら元々住んでいた生き物たちが食べられたり、直接食べられないまでも間接的に食料が横取りされて、元いた生き物が悲しい結末を迎えます。
「ザリガニごときでおおげさだ」と思うかもしれませんが、実はザリガニ類は国家機関(環境省)から要注意生物としてリストされているほど生態系への影響が大きいとされている生き物なのです。
関連外部環境省「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」
元々住んでいた生き物が絶滅しちゃうかもしれないんダ!!
ザリガニは規制が厳しい
そもそもアメリカザリガニもアメリカからやってきた外来種。
日本で増えたことにより多くの生き物を排除・水田農作物への被害をもたらした歴史がありますし、完全駆除は今となっては不可能な状態です。
この背景があるからこそ、環境省はザリガニに対して厳しく規制をかけており、今まで多くのザリガニたちが禁止令を受けています。
ザリガニというとアメリカザリガニだけと思いがちですが、かつては瑠璃色をしたザリガニ「マロン」、青空のような水色の「ヤビー」、漆黒の「クーナック」など、海外の美しいザリガニたちがファンの間で飼育されていました。
しかし、Cheraxグループの全種、Astacusグループの全種と禁止令がかかり今ではその美しいザリガニたちを飼育することは叶わなくなりました。
※外来生物法で飼育・譲り受け・移動などが禁止され、研究などよほど特殊な理由がない限りは飼育が不可能
今でも規制を運良く外れた青が綺麗な「フロリダブルー」、様々なカラーバリエーションがある「アメリカザリガニ」などがいますが、飼育者の放流によって禁止される可能性も十分ありえるのです。
飼育者として必ず守ること
飼育者として必ず守るべきことはまず「逃さないこと」。
飼育の継続が困難になっても逃がすことはしてはいけず、譲渡先を探すなどに努めましょう。
万が一、どうしても譲渡先が見つからない場合は自分の手で〆てしまうのが飼う上での責任。
また不本意な放流をしないためにも、フタをして逃走を防止することや、水換え時に小さなザリガニを流してしまわないように注意を払うことも重要です。
譲渡にも気をつける
ザリガニは良く増えてくれるので、近所の子供にあげた、という人も少なくないはず。
しかし何らかの事情で飼育が困難になり、親御さんが「可愛そうだから逃してあげなさい」となってしまうのは予想される自体です。
「逃がすことが悪であること」は広まりだした昨今ですが、まだまだ逃したほうがザリガニのため、と間違った常識を持っている方も少なくないはず。
譲渡する場合は、譲渡先のお子さん、そして親御さんにしっかり説明し、間接的自然破壊者にならないようにすることが必須と言えます。
説明しても重要性を理解されないようでしたら、譲渡しないという選択肢も飼育者のマナーです。
まとめ、おわりに
実はザリガニはとても規制に対して敏感な生き物なんです。
今飼育できている種も心無い飼育者のモラルで飼育できなくなることが容易にありえる生き物ですし、現に過去禁止令を受けています。
昨今では「外来種=ワルモノ」と認知されてきましたが、正確に言えばその生き物を「自然に放した人間=ワルモノ」が正しい表現。
ザリガニ飼育者としてはザリガニが簡単に侵略的な外来生物になりえることを認知し、絶対に逃さないのはもちろんのこと、増やして他人に配る場合にも必ず逃さないように徹底して説明する(場合によっては譲渡しない)ことが飼育者としてのマナーであります。
逃がすのはモチロンのこと、増えたからと言って近所の子供などに義務を説明せずに無責任に配っちゃダメダヨ!!
- ザリガニは侵略的外来生物として取扱いが要注意なイキモノ
- 逃さないのはもちろんのこと、逃げてしまわないように工夫すること
- 一人の飼育者のモラルで飼育できなくなる可能性も十分ある
- 無責任に配っちゃダメ。必ず説明し、守ってくれそうにない場合は譲渡しない。
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