ディスカスの品種・種類。説明と幼魚と成魚の写真付き
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ディスカスの品種ごとの解説と、幼魚と成長した成魚の写真情報です。
ディスカスは一般的には幼魚が多く売られていますが、販売名だけでは成魚のイメージがつきにくいもの。
そんな場合に参考になればと思い、私が育成したディスカスの成長記録も交えて紹介します。
レッドロイヤルブルー
レッドロイヤルブルーは茶色~赤色のボディにブルーのネットワーク模様が特徴の品種です。
ベタ青の「ブルーダイヤモンド」と並び流通量は2トップの定番品種で、こちらはディスカスらしいライン模様を活かしたディスカスになります。
東南アジアから大量に養殖されており、5cm~7cmぐらいの幼魚が3,000円~4,000円ほどと安く販売されています。
個体その1
普通の熱帯魚店で売られていたタイ産の「レッドロイヤルブルー」です。
同時期に5匹ほど小さいディスカスを購入したのですが、この個体だけデカいディスカスから威圧されても食欲が激高でした。
デカいディスカスにつつかれても率先してエサを食いまくり、最終的には見本のようなディスカスに育ってくれました。
(オス個体)
個体その2
私が最初に購入したディスカスです。
大型アクアリウムショップで大量に入荷されていてその時は購入には至りませんでしたが、後からやっぱりやりたいということで売れ残りの中から選んだ個体です。
売れ残りというこもあり、色もショボくてラインもなかったので「本当に赤くなるレッドロイヤルブルーなのか??」と思っていましたが、1年を超えたぐらいから赤みが強くなりました。
この後いよいよ綺麗なディスカスになるぞというタイミングで、同じ水槽に導入したペナン産ディスカスからディスカスエイズをもらってしまい残念ながら死なせてしまいました。
成魚にはできませんでしたが私に「ディスカスってちゃんとやれば飼えるんだな」と教えてくれた個体です。
(なおこの後ワイルドディスカスを始めてディスカスの難しさを痛感し、改良ディスカスだからこそ簡単に飼えているということを理解します)
その他の情報
赤系ディスカスの赤色はある程度成長して出てくる色になりますが、売られているレッドロイヤルブルーは小さいのに異様に赤が強い販売個体を目にすることがあります。
恐らく販売促進のためホルモン剤などで強制的に色揚げされてから出荷されているモノで、そのような個体を選んでも基本的に赤みは薄くなります。
(小さい頃に赤いのはおかしいのです)
そのため「赤みはないけど体型がよく、模様も好み」なのと、「体型模様イマイチだけどメチャ赤いという」個体であれば絶対前者を選ぶのがオススメです。
幼魚期の異様な赤は抜けますし、大人になっての赤色の濃さ・薄さには関係しません。
むしろホルモン剤が使われていることで成長に阻害をきたすとも言われています。
ただそのようなホルモン剤ディスカスをいくつか育ててみましたが普通に17cmぐらいの一般的な立派ディスカスサイズになるのもいましたので、そんなに成長には関係ないのかな?と個人的には思います。
なのでレッドロイヤルブルーの幼魚を選ぶ上では赤いか赤くないかのパラメーターで選定せずに、体型と模様だけで選ぶのが良いでしょう。
コバルトブルーターコイズ
「コバルトブルーターコイズ」は青色の太いラインを持つ改良品種の1つです。
コバルトとは青色ディスカスの1つで、ターコイズというのは横ライン模様(ネットワーク模様)が太いディスカスであり、要するに青いラインが太いディスカスということです。
青ラインの太さには個体差があり、網状にラインが出ているものもいればボディをほとんど覆うブルーターコイズもいます。
個体その1
一般的な熱帯魚店で購入したコバルトブルーターコイズディスカスです。
ディスカスらしいネットワーク状の模様が綺麗で購入しましたが、ライン模様は成長に従い太くなっていき最終的には青が体色のほとんどをしめる結果に。
なのでラインが綺麗なディスカスが欲しいのであればラインが細いやつを選ぶほうが最終的には良い感じになるのではないかと思います。
(なおアダルトディスカスでラインが細すぎるっていうのはその後見たことが無いので、小さい頃はラインが細い方が丁度良いかと)
購入時の想定とは外れましたがこれもまた「THE ディスカス」という風貌であり、「昔憧れたディスカス」を育成できた感動を感じさせてくれた個体です。
(オス個体)
その他の情報
青ライン、青ベタ系ディスカスにつく「コバルト」や「ブリリアント」という名前について補足します。
「ブリリアント」は灰色系の青、「コバルト」は青い青というイメージで、それぞれ本来は別の青色血統であります。
しかしながら現在簡単に手に入るディスカス(東南アジア)はあらゆる血統の良いところを取り入れようと交配しているようで、ブリリアントの名前で来るディスカスとコバルトの名前で来るディスカスは非常によく似ていて(少なくとも今は)違いを感じません。
東南アジアから来る青ライン・青ベタ系のディスカスはコバルトやブリリアント以外にも様々な名前が付きますが、「~という名前がついてるやつはこうなる」っていうのが言えない場合が多いです。
(恐らくペナン人、商品価値を高くみせたいがために色々つけがちなのでは??もちろんコレはこういう表現っていうのもありますが)
なので青系ディスカスは品種名にはとらわれず「目の前に販売されている個体がどんな感じになりそうか?」を第一に選ぶのが大切だと言えるでしょう。
参考程度にコバルトやブリリアント、伝統の血統に対して価値を感じているのであれば血統管理がしっかりしたドイツ系ディスカスを親に持つ国産のディスカス血統を探す方が良いです。
東南アジアはディスカス聖地の1つでありますが、純血主義のディスカスマニアからするとぐちゃぐちゃに混ぜがちなので敬遠されるところがありますね。
スーパーブリリアント
スーパーブリリアントは青系ディスカスの品種です。
改良ディスカスの聖地マレーシアの「ペナン」の有名ブリーダーであるタンチーロック(Tan Chee Lok)氏が作出した品種になります。
個体その1
関西のディスカスの聖地「ペットバルーン」で購入したスーパーブリリアントです。(もちろんペナン)
販売されている個体はベタ青系になりそうなものばかりでしたが、その中でライン状になりそうなものを選んだ個体になります。
売られているものが青ベタばかりたったのと、成長するとラインは太くなっていったので本来は青ベタ塗りの品種かと思います。
幼少期のベース体色がネズミ色だったので面白いなと思ったのですが、成長させてみるとコバルトブルーターコイズとの違いが分かりませんでした。
(ブリリアントとコバルトについては、コバルトブルーターコイズのその他情報に書いております)
(オス個体)
Blue Very(ブルーベリー)
「Blue Very(ブルーベリー)」は東京にある有名ディスカスショップ「アクアマイスター」芦田 昌浩氏が作出したディスカスです。
♂ワットレーセルーリア(ワットレイ第三系統) × ♀ドイツ産ハイフィンコバルトF4を元に作出されており、東南アジアから来るごちゃまぜ青ディスカスではなく血統のはっきりした国産の品種になります。
国産品種はディスカス専門店にいかないと手に入りにくいのですが、ブルーベリーは国産ながらディスカスコンテストの受賞歴もあり世界的にも評価された素晴らしいディスカスです。
(入手はアクアマイスターへ)
関連アクアマイスター ディスカス事業部 ブログ
関連円盤倶楽部ブログ「円盤ニュース」
個体その1
大型熱帯魚店でお客さんが増やしたものを放出されており、ディスカスマニアから「ブルーベリーはめちゃくちゃ良いから買った方が良い。そこらへんで売られているディスカスとは質がぜんぜん違うから」とアドバイスを受け購入した個体です。
成長させてみると一般的に売られているターコイズ・ブリリアントなどの青系と比べ「青色の質がなんというかキメ細かい青」で非常に美しいディスカスでした。
購入時の体型はとても整っていましたが、当時の私の育成水槽では狭くデカいディスカスから威圧されてしまい生育が悪くなってしまいました。本来の体型はもっと綺麗なハズです。
それでもオスと一緒にするとすぐペアリングして度々産卵していたので、知り合いのディスカス愛好家に種親として嫁いでいきました。
(メス個体)
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