濾過装置の外部式フィルターについて。特徴や掃除、メリットなど
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外部式フィルターは最も強力なフィルターとされ水草水槽にも相性が良いフィルターです。
そんな外部式フィルターについて、仕組みや構造、メンテナンス、メリット・デメリットなどを解説。
濾過能力アップのためのポイントについても触れています。
構造と仕組み
外部式フィルターはその名の通り濾過装置を水槽の外部に置いたタイプのフィルターです。
汚い水は給水パイプを通ってフィルターで処理され、綺麗な水がフィルターから排出されるシンプルな構造になっています。
濾過能力が高いと言われるワケ
フィルターが水を浄化する仕組みは水を浄化するバクテリアによるものが大部分を占めています。
詳しい仕組みは割愛しますが、バクテリアを定着する場所、即ち濾材が多ければ多いほど浄化能力が高くなります。
バクテリアと水の浄化の関係はコチラ:水槽の水を綺麗に保つ仕組み。アクアリウムの基本を学ぼう。
外部式フィルターは濾材を詰め込める箱と言っても過言ではなく、積載能力は他のフィルターの比ではありません。
加えて、その積載能力を活かして様々な濾材を組み合わせやすいのも濾過能力が高いと言われているポイントのひとつです。
特徴(メリット・デメリット)
外部式フィルターは飼育する上での最高峰のフィルターで、ベテランや綺麗な水草水槽を維持しているユーザーは大体外部式フィルターを使っています。
そんな外部式フィルターの特徴を列挙していきます。
浄化能力が高い
先述しましたが濾材が入る量が多いため、濾過能力は他のフィルターの追随を許しません。
外部式フィルターの能力を5とすると
投げ込み式(ブクブク):1未満
外掛式:1未満
上部式:2
底面式:2
というぐらいには性能が良いです。
浄化能力が高ければ病気などによる失敗が減り、寿命も伸びやすくなりますし水槽に入れることができる匹数も多くすることが可能です。
積載能力を活かして濾材がカスタムしやすいので浄化能力の高いサブストラットやパワーハウスなどの製品を組み合わせやすいのも良いですね。
水草水槽に向いている
外部式フィルターは空気に触れないような排水・給水を行いますので、二酸化炭素の添加を邪魔しません。
そのため二酸化炭素の添加を行う水草水槽と相性が良いです。
レイアウトコンテストなどの綺麗な水槽は特殊なものを除いて、外部式フィルターを使用しています。
静音性が高い
構造上、水の流れが空気に触れず、またモーター部も大きいので静音性に優れています。
(モーターが小さいと回転数が上がり音が大きくなります)
水槽台のキャビネットなどに入れて扉を閉めれば殆ど音は感じられません。
そのため寝室や枕元に置くのにも適しています。
場所を取る
当然ながら外部式フィルターを置くスペースが必要になります。
簡素なフィルターと比べるとちょっと設置に手間取りますね。
ただ水槽台などで見えないようにすることもできますし、水槽には排水・給水のためのパイプのみなので水槽周りはスッキリします。
安価なフィルターでは無い
外部式フィルターは安いものでも6000円ぐらいはするので、数百円で売られているようなフィルターを使っているとハードルが高いのがデメリット。
人気のエーハイム製品であれば60cm用のものでも1万円ほどと手が出しづらくなる価格です。
とはいえ濾過能力は他のフィルターより優れていますし、水草水槽をやるのであれば必然的に外部式フィルターを選択する必要があります。
そこまで必要?という問いには難しい所ではありますが、しっかりしたフィルターなので値段で迷っているなら是非購入をオススメします。
相性が良い魚と悪い魚
外部式フィルターは非常に強力なフィルターでコストやスペース面ぐらいしかデメリットが無いので、どのような魚・水棲生物ともマッチします。
水流は調整できますし、エアーレーション効果が欲しい場合はディフューザーを取り付ければ良いです。
強いて言えば小さな水槽には勿体無い気がするのと、アロワナやガーパイク、オスカーなどの大型肉食魚などは更に濾材積載能力が高く、メンテナンスがし易いオーバーフロー水槽の方がマッチするかなぁという程度です。
掃除・メンテナンスについて
コケが酷い場合や、目詰まりを感じた時にフィルターの清掃を行います。
調子の良い時は1年でも2年でも掃除しませんが、不調を感じたりコケ抑止のために数ヶ月に1度清掃する場合もあります。
しっかりした製品は水槽の配管はそのままで本体を取り外せるようになっていますので、洗面台に持っていって濾材ボックスをジャブジャブして詰まりを落とすようにして清掃を行います。
ウールマットが劣化した場合は取り替えが必要ですが、半年~1年は持ちます。
メンテナンス自体はそんなに行いませんし、作業自体も楽です。
ただしエーハイムのコンパクトオンなどの小さな外部式フィルターの場合はホースと取り外せるようになっていないので、その場合は水をこぼさないよう配管ごと取り出す必要がありメンテナンスが面倒になります。
浄化能力を引き出すためのポイント
外部式フィルターは最初からついている付属濾材を使用してもよいのですが、エーハイムのサブストラットや太平洋セメントのパワーハウスなどの多孔質濾材に取り換えて使用すると浄化能力がアップします。
例えばコトブキのパワーボックスSVシリーズはウールと活性炭しか付属していないので、多孔質濾材を導入すると浄化能力が底上げでき、低ランニングコスト化、メンテナンス性もアップします。
(活性炭は数ヶ月に1回取り換え必要があります)
高性能濾材を組み合わせることができるのも外部式フィルターの魅力だと言えます。
関連外部式フィルター、濾過材の順番について。オススメ順序とか。
まとめ、個人的な所感
外部式フィルターは手頃なフィルターと比べるとハードルは高いものの、浄化能力が高く、水草水槽にマッチしたフィルターです。
レイアウトコンテストに出されるような水草水槽ならほぼ例外なく外部式フィルターが使用されています。
二酸化炭素を逃さないという点もそうですが、浄化能力が高く魚をある程度泳がせても問題ないのと、写真撮影時にサッと配管が取り外せることも使われる理由です。
(底面式フィルターだと配管取り外しができません)
メンテナンスが面倒であると言われることもありますが、しっかりした製品なら簡単に掃除できるようになっているので言われているほど面倒とは感じません。
掃除回数も少ないですし。
しっかりしたフィルターなので価格で迷っているなら是非購入をオススメします。
関連オススメ:外部式フィルターはどれが良い?製品を一括比較!オススメなど!
写真で出てきた外部式フィルターはコレ:テトラの外部式フィルター「VX-75」レビュー。競合製品との比較など
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