外部式フィルター、実際のお手入れ方法をレクチャー!
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僕が実際に行っている外部式フィルターのメンテナンス方法を紹介。
外部式は基本メンテナンスしないんですけど、タイミングによっては必要になります。
実際の様子やお手入れ頻度、掃除時に抑えるべきポイントを紹介していきます。
メンテナンスの考え方
僕は外部式フィルターはほぼメンテナンスしません。
外部式フィルターって濾過バクテリアによる浄化を第一にしたフィルターで、濾過バクテリアが棲むための大きな箱。そのバクテリアさえ活動していればフィルターとしての役割は果たせるんですよ。
細かい話は割愛しますが小型フィルターや上部式フィルターと比べて、メンテナンス自体はほぼ必要ないフィルターだと思います。
基本的には明らかに流量が落ちたら、それはゴミで詰まっているということなので掃除するんですが、1年以上清掃していないフィルターもチラホラあるくらいでメンテナンスフリーです。
お手入れ・掃除の頻度
使い方にもよりますが、一般的なお手入れの目安としては半年~1年ぐらいは掃除しなくてもOKです。
流量が明らかに落ちてきたな、と思ったら掃除すればよく使い方によっては数年掃除してないという場合もありますね。
※外部式フィルターに活性炭を入れてる場合は別。活性炭は2週間~1ヶ月ぐらいの期限なので、メンテナンス要らずな外部式フィルターと相性が悪いです。
ただし水草水槽の場合は必要に応じて定期メンテナンスを行った方が良いです。
水草水槽でのメンテナンス頻度
水草水槽の場合、定期メンテナンスをした方が良い理由は「コケ」です。
更に具体的に言えば「白いフサフサしたコケ」です。
水草が繁茂したら”茶ゴケ”とか”アオミドロ(ヒゲ状ゴケ)”は一切出なくなるんですが、それらが出ない綺麗な整った環境でも湧いてきやすいのが白いフサフサしたコケ。
このコケはほんの僅かな栄養分(汚れ)があれば生育でき、
- 外部式フィルターの内部に溜まった栄養
- 水流が落ちて水槽底に溜まった栄養
などなど外部式フィルターが清掃してないことで発生しやすいのです。
他のコケが生えない低栄養の状態でも、水流が弱まって底に栄養が溜まって生育、フィルター内部に蓄積した栄養で生育、そんなことで湧いてしまいます。
しかも除去が非常に困難。生えてしまったら水草を全カットする他なくなっちゃうんですよ!!厄介極まりないです!!
期間の目安
僕は上記のコケが生えてきたかな?と思ったら清掃をするようにしています。
具体的に言えば数ヶ月~半年に一度ぐらいは行わないとコケの勢いが強くなると感じています。
水換え頻度が多いと栄養も溜まりにくいのでその辺でも前後しますが、1~2週間に一度の水換えなら大体そんな感じでしょう。
お手入れ・掃除のやり方
僕がメインで使っているのはテトラの外部式フィルター(VX-75)なんですが、その清掃手順を紹介していきます。
※ろ材は付属品から変えている部分があります。買ってそのままのろ材じゃないので注意!
本体の取り外し
コンセントから抜いた後、本体を取り外します。
VX-75は本体接続部とホースユニットが取り外せるようになっており、コックを下げて左右のピンロックを外すだけで本体のみ持ち運べるようになっています。
洗面台での開封
洗面台など清掃作業を行うところで箱を開けます。
VX-75は左右のバックルを外して、前後のロックをクイッとするだけで簡単に開けますね。(2秒)
ろ材の清掃
VX-75は3つのコンテナになっており、コンテナごとに取り出して洗うことができます。
まずはバクテリアろ材の清掃なんですが、そのまま本体の水でコンテナをジャブジャブゆすぐだけ。
汚れというか詰まりをおおかた落とせばよいので上下にシャブシャブすれば良いです。
ただ注意ポイントとして、バケツなどを使ってゆすぐ場合は必ず飼育水を使用すること。
水道水や別の水でやると中にいるバクテリアがダメージを受けて死滅してしまい濾過能力が大幅に落ちてしまいます。
スポンジの清掃・交換
スポンジとウールの清掃は普通に水洗いでOKです。
ただウールは使用加減によってはぐでんぐでんになってるので、新しいウールに取り替えてしまうのが楽ですね。
使えれば洗って再利用すればOKですが、ウールについては予備を用意しておくのが良いでしょう。
粗めスポンジはずっと使えますので予備を用意する必要はありません。
本体の清掃
本体底には泥が溜まっているので、これを洗い流します。
こちらも綺麗に洗う必要はなく、汚水を捨てて水道水でゆすぐ程度で構いません。
コンテナのセット
あとは洗い終わったコンテナを元に格納して、フタを閉めれば清掃完了です。
外部式フィルターはここが硬いことが多いんですが、VX-75はバックルで簡単に押し込めるようになっていて簡単に閉めれますね。
最後に前後のロックをカチッとすれば本体完了です。
本体のセット
清掃した本体を外したホースユニットと接続して戻します。
こちらは外す際の手順と同様ですね。
呼び水と再稼働
本体に水を引き込む呼び水を行います。
VX-75は呼び水ポンプが付属しているので、それを排出口にセットしてシュコシュコすれば本体に水が流れていきます。
シュコシュコするのは最初だけで、後はサイホンの原理で自動的に水が落ちます。
しばらくして水が全部流れきったかな?と思ったらコンセントを挿して再稼働です!
モーターに水が流れてないと「カラカラカラ・・」と音がしますが、その場合また呼び水ポンプで水を引き込み続ければモーターに水が回ってフィルターが動くようになります。
メンテナンスのポイント
外部式フィルターを清掃する時に抑えるべきポイントとしては「バクテリア濾材は飼育水で取り扱う」と「ゴミを落として水の通りを良くする」、この2つのみ気をつければOKです。
特にバクテリア濾材の清掃については、飼育水じゃないとあっさり定着したバクテリアが死滅しちゃうので要注意。
(カルキ抜きした水道水じゃ結構死ぬよ!!)
数日ぐらいでろ過能力が戻りますが、一時的に浄化性能が大幅にダウンしてしまいます。
ろ過能力は濾材に付いたバクテリアの働きによるものなので、ゴミを入念に落とす必要はなく詰まりを取る程度、ゆすぐ程度で十分なのです。
必要に応じてストレーナーのチェック
本体の清掃とはやや話はそれますが、排水ストレーナーが詰まっている場合も流量が落ちます。
使っているストレーナーの形状やスポンジ有無にもよりますが「本体を清掃しても流量が少ないな」と感じたら一度ストレーナーを取り外してチェックしてみましょう。
特に目の細かいストレーナーやスポンジをかぶせている場合は詰まりやすいので要注意です。
活性炭を使用している場合
あとフィルターの付属品によっては「活性炭」を濾材に使っている場合があります。
活性炭を使用した濾材は2週間~1ヶ月ほどで効果が切れてしまいますので交換が必要になります。
外部式フィルターの取説には「1ヶ月ほどで純正の濾材と交換して下さい」と書いてある場合が多いのですが、主に活性炭のせいです。
個人的には活性炭は取り外してしまって、リング状濾材などのバクテリアの定着を目的とした濾材の方にするのがオススメです。
濾過能力もアップし、メンテナンスもほぼ必要なくなります。
清掃時の Q&A
ウールとスポンジは飼育水で洗わなくても良いの?
ウールとスポンジは水道水で洗っても構いません。
ウールに着く濾過バクテリアも確かにいますが、リング状濾材などの方にいっぱいいるのでそっちのバクテリアを傷めないようにすれば問題ないです。
特にウールはグズグズになるので私は新品に変えることが多いです。安いですし早くても数ヶ月に1個しか交換しませんので(=゚ω゚)。
外部式フィルターにおいては、ウールとスポンジはフィルターがゴミで詰まらないようにするためのモノ、と考えて下さい。
ただし外部式フィルターの製品によってはウールとスポンジしか付いてこない質素なモノも売られているので、そういうのはリング状濾材なりバクテリア定着ろ材を買ったほうが良いと思います。
ホース内部は清掃しなくて良いの?
ホースごと取り出して綺麗に洗えば良いのですが、本体と分離することでメンテナンスしやすくなっているので、僕はわざわざホースは掃除していません。
そうするとフィルター再稼働時にホース内部の汚れが「ばぁ~っ」っと出てきてしまうんですが、再稼働時に魚用のネットを構えておけば水槽内への散らばりを防げます。
しばらくすると綺麗な水のみになりますのでネットに溜まった汚れをポイでOKです。
ただそれらはバクテリアの塊や植物が分解されたモノであり、エビ達が好んで食べるので僕は放置することが多いですね。
フィルター清掃してもまた白いフサフサしたコケが生えたんだけど??
外部式フィルターを清掃しても水換えが不十分だと、白いフサフサしたコケが生育できる栄養レベルに達してしまいます。
僕はそのコケが生えたら
- コケが付いた水草は付いた部分丸ごとカット
- 外部式フィルターを清掃
- その後1~3日おきの高頻度換水
これぐらいは対策して、コケに覆われず植物が生えてくるように待つことで、水草レイアウトを維持しています。
特に水流が弱いフィルターだったり、ヘアーグラスとか水流を打ち消して底に汚れが貯まりがちな水草だと生えやすいですね。
コケがでなくなったら水換え頻度を元に戻していけると思いますが、対処が遅れて広範囲に広がるとお付き合いが長くなってしまいますのでお気をつけて・・。
(ほんまこのコケいい加減にしろよ!!(^ω^#)ビキビキ)
おわりに
上部式フィルターや投げ込み式フィルターはろ材を変えて維持するところがありますが、外部式フィルターは”基本的には”メンテナンスしないタイプのフィルターです。
それにメンテナンスがしやすい製品を選ぶとメンテナンス自体も楽なので、意外にも手間はかかりません。
僕は「テトラのVX-75」を主体に使っていますが、本体のみ取り外せて、ろ材コンテナ方式なのでこういうメンテナンスしやすいタイプがオススメ。
加えてろ材交換が必要な活性炭を取り外して、代わりにバクテリア定着ろ材を入れればなお良しです。
(というか外部式フィルター使っている人は大体そうじゃないの??)
参考程度に僕のろ材構成(VX-75)は大体こんな感じ!
コンテナ上段:エーハイム サブストラット
コンテナ中段:エーハイム サブストラット
コンテナ下段:下荒目スポンジ、上ウールマット
エーハイムとかGEX製も使っていますがほぼ同じで、スポンジで詰まらないようにして後はバクテリア定着ろ材、といった感じです。
こういう構成だとほぼメンテいらないので楽ですね~~。
- 主に使ってるやつ→テトラの外部式フィルター「VX-75」レビュー。競合製品との比較など
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この記事へのコメント
こんにちは。
外部フィルターの掃除についてネットで色々見ていましたら、このページに来ました。
そこで、ちょっと書きたくなり投稿致します。
私は69歳のジジイです。
12年前に築88年の家を建替えましたが、それまでは長くシルバーアロワナ・ディスカス・テトラ類・水草など35年以上6つの水槽でやってきましたが、建替え時に妻子から光熱費削減の為に金魚水槽×1つだけと言われ、玄関横に置くスペースに幅77cm×高さ43cm×奥行き33cmのアクリルのオーダーメイド水槽で金魚飼育をやってきました。
ろ過装置は35年前から使用している愛機で外部フィルターのエーハイム2228(水量 約1000L/h)で厚手の粗目スポンジ×各3コンテナ通して、生物ろ材は使用せず、その水を上部のレイシー風(オーダーメイド型シャワーパイプ式)の上部フィルターに連結しています。
上部ろ材は、上から白ウールマット→グリーンマット→ブラウンマットを通し、セラミックリングろ材層を通ってオーバーフローして水槽に戻すというやり方です。
各マットの間に薄手の鉢底ネットを入れて、水を広く分散させています。
又、上部フィルターの底部から酸素を送り好気バクテリア達の為にエアー曝気をしています。
フィルターの掃除は12月に1年に1度で、外部フィルターの中の粗目スポンジ×3を飼育水で7分洗いし、上部フィルターの白ウールマットは新しく交換し、グリーンマットとブラウンマットは7分洗いしますが、セラミックリングろ材は洗浄しません。
水槽の水替えは1~2週間に1度で約半分を交換し、その時に給水口のストレーナースポンジを洗います。
12年間もセラミックリングろ材を洗浄したことないというのは、上部で使用している各3つのろ過マット(特にグリーン・ブラウン)の汚れ具合を見れば洗浄の必要が全くないからです。
こんなやり方で12年間やってきましたが、年中ピカピカの水槽&年中キレた水の水槽です。
ネットでもYouTube等でも、ろ過装置とろ材洗浄について色々と動画投稿されていますが、その殆どが【今日は3ヶ月振りのフィルター掃除です→→→→ワッ!こんなにドロドロに!】っていう動画投稿が殆どですね。
私が1年に1度フィルターの掃除をするのは、水槽の水の状態が悪いからでもなく、コケ対策でもなくて1年1度の定期的義務(笑)としてしています。
それでネットやYouTubeを見て何か変な違和感を感じてしまい、このたび僭越ながら思わず投稿(書き込み)致しました。
ちなみに、外部フィルターのエーハイムPro 2228は、35年間に交換したパーツと言えばモーターヘッド用Oリングを3回交換しただけで、1年1度の洗浄時に各Oリングにワセリンを塗る位でしたが、水量や静音性は新品時のままで、本当に『”超”長寿命な外部フィルター』です。
でも機械ですからいずれ故障するとは思いますが、もう本体は勿論ですが各パーツも既に廃盤になっていますから、いずれ新しいタイプのものと交換する日も近いと思いますが、35年間使用してきたエーハイムProを変えるとなると69歳の私にとっては、人生で最後のフィルターになるでしょう♪