初心者に教える!熱帯魚の大まかな種類とその特徴!
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熱帯魚はおおまかにいくつかの種類に分けることができ、種類ごとにある程度性格や特徴などが似通っています。
熱帯魚のおおまかなカテゴライズ分けとその特徴をご説明しますので、飼育する魚の参考になれば幸いです。
熱帯魚のおおまかな種類
観賞魚として流通している熱帯魚は大まかに「カラシン」「メダカ」「コイ」「シクリッド」「アナバス」「ナマズ」「古代魚・大型魚」の8種類に分けられます。
カラシンの仲間
代表的な熱帯魚であるネオンテトラなど名前にテトラとつく小魚が属している大グループです。
ネオンテトラやペンシルフィッシュ、ハチェットなどの小さな小魚がほとんどですが、ピラニアなどもカラシンのグループに属してます。
主にアマゾンに生息するものが多いですが、コンゴテトラなどアフリカに生息しているカラシンもいます。
性格的には他者をいじめるようなカラシンは一部の大きいもののみで、大多数が非常に温和で混泳がしやすいです。
一部を除き同じ種類や似たような種類が集まると群れる性質を持っており、ある程度の大きい水槽でまとまった数を飼育すると群れる様子が観察できます。
ネオンテトラやグリーンネオンなどは3cm程の小さなカラシンですので、まとまった数を入れやすく群れさせることが容易なためとても人気があるカラシンです。
他の種類と比べて体力が少ないところがありますので導入時の水合わせはしっかり行いたい熱帯魚です。
メダカの仲間
代表的な熱帯魚であるグッピーが属しているメダカ類のグループになります。
グッピーの他、プラティやモーリーなどがメダカ類では有名です。
メダカはとても産卵しやすく、水槽内で簡単に増やせる熱帯魚グループです。
特に卵を体内で孵化させて稚魚で出産を行う卵胎生という形態で繁殖するメダカが多く、気づいたら増えていたというケースすらあるほどです。
グッピーやプラティ、モーリーなど多くのメダカがこの卵胎生の性質を持っています。
特にグッピーに関しては多くの品種を掛け合わせて自分好みのカラーや柄を目指すブリーディングと呼ばれる楽しみ方があり、愛好家も多いです。
卵生メダカはややニッチなジャンルですがノソブランキウスやアフィオセミオンなどとても美しいメダカがおり、こちらも愛好家が少なくありません。
性格的には温和なグループで混泳に向いた熱帯魚です。
コイの仲間
コイと聞くと大型の魚をイメージしてしまいますが、熱帯魚におけるコイ類というのは小魚も多く主に東南アジア地域で生息している魚のグループになります。
代表的なコイ類としてはゼブラダニオ、スマトラ、ラスボラ、シルバーシャークなどがあり、美しい魚から渋い魚まで多くをカバーしています。
とても活発で好奇心旺盛な熱帯魚で水槽内では絶え間なく動く様子が人気があり、またカラシンと同様に同じ種類を入れると群れる性質があり、人気の熱帯魚グループです。
群れる小魚としてはカラシンと人気を2分していて、コイ類の方が好きな愛好家も多くいます。
好奇心が旺盛なためカラシンと比べて他の魚を追いまわすような活発さを持っている種類もあり、混泳にはやや気を使う必要がある熱帯魚です。
良い環境で飼えば発色が良くなったり婚姻色を引き出すことができるので、飼育していて味がある熱帯魚です。
体力的に強い種類が多く、丈夫でとても飼育しやすい熱帯魚グループです。
シクリッドの仲間
海水の魚であるスズキの仲間で、子育てをする繁殖特徴を持つ熱帯魚です。
熱帯魚の代表とも言えるエンゼルフィッシュやディスカスなどがこのグループに属していて、とても人気のあるグループになります。
他の種類と比べるとやや大きめの熱帯魚で小さいものですと6cmほどになります。
ある程度の大きさと綺麗さが相まって水槽の主役になりやすい熱帯魚で王道のエンゼルフィッシュは古くから定番の熱帯魚です。
エンゼルフィッシュやディスカス、アピストグラマ、ラミレジィなどアマゾンに生息する小型から中型のものが多いですが、アフリカの湖に生息するものはアフリカンシクリッドと呼ばれ、海水魚のような派手な体色が根強い人気があります。
アフリカンシクリッドは更に河川シクリッドと呼ばれるジャンルがあり、こちらもニッチなジャンルですが愛好家も少なくありません。
このグループ最大の特徴として子育てをする性質があり繁殖形態を観察するためにペアで水槽に入れる楽しみがあります。
繁殖形態からか性格的にキツい魚が多く、混泳にはやや気を使う必要のあるグループです。
アナバスの仲間
アナバスと呼ばれるグループの熱帯魚の特徴は空気呼吸ができるラビリンス器官を持っていることが特徴の熱帯魚グループです。
東南アジアに生息する熱帯魚グループで水たまりなどでも生きれるように、水面から口で酸素を取り込むことが出来ます。
コップなどで飼育できる熱帯魚として知られる「ベタ」や「グ-ラミ」、「スネークヘッド」がアナバスのグループに属します。
何よりラビリンス器官を保持するまでに劣悪な環境を生き抜いてきた種類になりますので、非常に丈夫で悪環境にとても強くコップなどに入れて販売されている熱帯魚もいるほどです。
初心者にオススメしやすい熱帯魚のひとつです。
また繁殖形態も特徴的で、水面に泡巣と呼ばれる巣を作って巣に卵を産み付け稚魚が独り立ちするまで世話をする特徴を持っているものが多く、また泡巣の代わりに口で卵を孵化するマウスブリーダーと呼ばれる繁殖形態をとるアナバスもいます。
基本的にはとてもゆったりしていて大人しいグループなのですが、ベタは同種のオス同士だと激しく喧嘩する性質を持っていますので注意が必要です。
ナマズの仲間
髭を持つ熱帯魚のグループで魚の中では外せないジャンルです。
代表的な熱帯魚は「コリドラス」や「プレコ」で、その他にもレッドテールキャットやゼブラキャットなどの大型のナマズも大型魚愛好家に人気があります。
ほとんどのナマズは遊泳をせずに底や壁、流木などを生活の場としていますので、水槽の空いた枠に入れたくなってしまうマスコット的な熱帯魚です。
コリドラスとプレコは多くの種類があり、気に行った柄のものを集めてコレクションする楽しみ方もあります。
脇役としてだけでなく主役にする愛好家も少なくありません。
またコケを食べる熱帯魚も多く、一部のプレコ類やオトシンクルスがコケ取りの定番として知られています。
古代魚・大型魚
熱帯魚のジャンルとしては迫力ある大型魚を飼育するジャンルも外せません。
代表的な大型魚といえば「アロワナ」「ガー」「ポリプテルス」「ダトニオ」が代表的です。
その他、ハイギョや淡水大型エイも人気があります。
大きい水槽を用意することと餌代がかかってしまうため敷居の高いジャンルではありますが、大きい魚を飼えるのは非常に魅力的で愛好家も多いジャンルです。
小さな小魚を自分の手で大きな怪魚に成長させる楽しさがあります。
その他
その他にも上記分類では漏れてしまう熱帯魚もいますが、おおよそは上記の種類にカテゴライズされます。
カテゴライズに漏れてしまった熱帯魚としてはレインボーフィッシュやデルモゲニー、淡水フグなどがいます。
初心者にオススメの熱帯魚
初心者にオススメできる熱帯魚の特徴をご紹介します。
安価なものが第一
やはり最初はある程度の失敗がつきものです。
水合わせや濾過や水換えの仕組みなどを理解していないと、勝手が分からず魚を落としてしまいがち。
高価な魚だと嫌になりますが、安い魚だとまたチャレンジしようと思えるものです。
誰でも最初は失敗するのである程度安い魚がオススメです。
温和なものを選ぼう
性格がキツい魚を入れてしまっては、後から水槽に導入したい魚がでてきてしまっても入れることができないことになってしまいます。
後から魅力ある魚を知った時のためまずは温和な魚を選ぶと良いでしょう。
初心者だけでなく私でも新しい魚や今まで気にしてなかった魚を気になってしまって新たに飼育してみたいと思うこともあります。
そうやって水槽が増えていくんですが・・・。
大きくならないもの
大きくなってしまうと水槽が圧迫して、後から魚を入れても引き立て役にしかなりません。
どうしても持て余してしまう可能性もありますので、大きくても6cmぐらいの小型の熱帯魚がオススメです。
その魚の最終的なサイズを考えて飼育するかどうかは初心者のみならず、ベテランでも考えます。
種類で言えば
上記を満たすものであればどの熱帯魚でも初心者にオススメできる熱帯魚ですので、店頭や図鑑で見て気に行った魚を選ぶと良いでしょう。
種類で言えば「ネオンテトラ」、「グリーンネオンテトラ」、「グローライトテトラ」、「プラティ」、「ファントムテトラ」、「ランプアイ」、「ラスボラ類」、「ゼブラダニオ」、「クラウンキリー」、「ドワーフグーラミ」、「ゴールデンハニードワーフグーラミ」、「コリドラス類」などがオススメできる熱帯魚です。
やはりネオンテトラは小型で綺麗、養殖で安いの3拍子揃った初心者に非常にオススメの熱帯魚だと思います。
最も安い熱帯魚で1匹50円~100円なので入門には最適です。
定番過ぎて敬遠する人も多いですが改めて見るとその体色は魅力にあふれています。
勿論他にも魅力的で初心者にオススメの熱帯魚は多くいますので、あくまでほんの一例だと思って下さい。
魚の構成を考える際の飼育のスタイル
熱帯魚のおおまかな種類をお話ししました。
この中の一種だけまとめて飼育するのが良いとかそういうことは一切ありませんので、ケンカしない程度にそれぞれ組み合わせて自分だけの水槽を作りあげると良いでしょう。
新しく熱帯魚水槽を作るときはどれを入れようかワクワクするものです。
何から手をつけていいか分からないこともあると思いますのが、水槽における魚を入れる際のコンセプトパターンを紹介します。
上層・中層・下層を泳ぐ魚をそれぞれチョイスする
上層、中層、下層で温和な魚を埋めると水槽が賑やかになるので何から入れていいのか分からない場合はベースにすると良いでしょう。
中層を泳ぐ魚
「ネオンテトラ」、「グリーンネオンテトラ」、「グローライトテトラ」、「プラティ」、「ファントムテトラ」、「ランプアイ」、「ラスボラ類」、「ゼブラダニオ」、「ドワーフグーラミ」、「ゴールデンハニードワーフグーラミ」など多くの魚が中層を泳ぎます。
この中から小型で群れるものを中心に据えて、あとはマスコット的に「プラティ」、「ゴールデンハニードラーフグーラミ」などの魚を1,2匹入れると良いでしょう。
大体の熱帯魚は中層を泳ぎ、上層と下層を泳ぐ魚は一部とお考え下さい。
下層を泳ぐ魚
下層を泳ぐ魚はコリドラスがオススメです。
コリドラスの仲間はとても温和で悪さをせず、丈夫なので初心者にとてもオススメできる熱帯魚です。
下層の魚は餌がいきわたらないためコリドラスフードを購入して、与えてあげてください。
またソイルなど底床がつぶれるような素材の場合は、砂をほじくり返すコリドラスは入れれません。
ソイルを使用している場合は底も水草を繁茂させるようにするのが良いでしょう。
上層を泳ぐ魚
「クラウンキリー」、「グラスブラッドフィン」、「ハチェット類」、「ゴールデンデルモゲニー」がオススメです。
「ハチェット類」は飛び出しやすいので水槽フタが必須です。
水面はあまり目がいかないため空いてるからといって無理して入れる必要はありません。
ちょっと寂しいかな?とお思いであれば上層を泳ぐ魚をタンクメイトに考えてもらえたら幸いです。
主役を決めて引き立てる
一番気に行った魚を決めて、その他の魚は引き立て役とする飼育スタイルです。
主役には小型シクリッドがオススメで「アピストグラマ」や「エンゼルフィッシュ」、「ラミレジィ」、「ペルヴィカクロミス」などの熱帯魚が主役にしやすいです。
勿論自分が気に行った魚であればなんでも良いですが、ある程度大きい方が主役にはしやすいでしょう。
引き立て役には主役を邪魔しない大きさの小型のテトラ類、全く別の遊泳層の「コリドラス」、「ハチェット」、「プレコ」が引き立て役として良いタンクメイトになります。
私はこの飼育スタイルの水槽が多いです。
コレクション
コリドラスや小型のテトラ類は多くのバリエーションがあり、集めて楽しむ飼育スタイルも楽しめます。
特に下層の住人として入れられやすいコリドラスは様々な種類がありますので、一種類だけを複数匹飼育するよりかは柄やシルエットなどで複数種をそれぞれ1匹ずつ入れるのが楽しいでしょう。
そのうちコリドラス専用の水槽が欲しくなることうけあいです。
1魚入魂
ペット的な要素で大切に飼育するスタイルです。
オススメの魚としては主役に最適なシクリッドの仲間である「フラワーホーン」、「パロットフィッシュ」などがオススメです。
ある程度大きいものが見応えがあり懐きやすいですが、小さなベタもとても慣れやすく色彩のバリエーションがありますので小型水槽でベタとじっくり向き合うのも良いでしょう。
ブリーディング主体
シクリッドの仲間やグッピー、アナバスの仲間で繁殖させたい場合の飼育スタイルです。
基本的に水槽内にはオスとメスのペアのみで飼育し、繁殖の様子を観察して楽しみです。
楽しみ方は先ほど紹介した1匹飼育するスタイルと似ているところがあります。
特にアピストグラマは小型で綺麗なため小型水槽でのペア飼育は定番のジャンルです。
ごちゃまぜ
気にいった魚をあれこれ入れていくスタイルです。
小型テトラ類だととても魅力的な種類が多く、どれを群れさせるか迷ってしまいますが両方混ぜて群れさせてしまえば良いんです。
コイ類かカラシン類どちらにしようか・・・なども二つ入れれば解決です。
統一感は無くなりますが、自分の気に行った魚を飼育できるので一番楽しい飼育スタイルかもしれません。
まとめ
熱帯魚のおおまかな種類を説明致しましたが、基本的に小型で温和なものであればその後、魚を追加する場合に不利になることが無いため、まずは小型で温和なものから気に行った魚を飼育してみると良いでしょう。
加えて最初は失敗がつきものですので、ある程度安い熱帯魚がオススメです!
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