金魚に水草は必要?水草の効果とその必要性を解説!
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「金魚には水草が必要!」
そういうイメージがあると思いますが実際は違います。
金魚における水草の役割、金魚にとっての水草の実際など、水草の必要性について解説します。
ハッキリ言って不要
結論から言って水草は不要で、無理に入れる必要はありません。
水を綺麗にするために水草を入れるべきだと感じると思いますが、水草による浄化というのは微々たるものでほとんど効果が無いからです。
加えて酸素についても必要性が無く、フィルター(ぶくぶく)があれば事足りますしそもそも水草はあまり酸素を出していません。
水草の浄化作用
水の汚れというの排泄物が元にはなっていますが、排泄物そのものではなく時間経過で変化した毒のことを水の汚れと呼んでいます。
この水の汚れというのは「硝酸塩(硝酸イオン)」というモノで、水草による浄化というのはこの硝酸塩を吸収することにあります。
排泄と硝酸塩の関係を詳しく:水槽の水を綺麗に保つ仕組み。アクアリウムの基本を学ぼう。
水草による硝酸塩の吸収量
水草による硝酸塩(汚れ)の吸収量を最大限発揮するよう以下の環境を用意して、どれぐらい魚の排泄量をカバーできるのかを実験してみました。
- 60cm水槽のうち半分以上を成長の早い水草で埋め、残りも水草を繁茂
- 水草用のライト(30W)を使用
- 吸収を促進させるために、二酸化炭素を強制添加し光合成を活性化
60cm水槽という大きな水槽で水草を植えまくって、高いライトを使い、二酸化炭素の添加までもしたのですから、何匹もの金魚をカバーできそうですよね。
ですがここまでやって吸収しきれた硝酸塩の量は、ネオンテトラという3cmぐらいの小魚が10匹程度でした。
金魚に置き換えるとおよそ金魚すくいサイズで2~3匹レベルという悲しい結果です。
実際の吸収量はさらに落ちる
しかも上記の環境は水草にとって一番良い環境を用意したもので、光合成された気泡が目に見えてバンバン飛んでいるような環境です。
レイマックス600、1灯 pic.twitter.com/R6l3V4M47W
— 犬水ジュン (@junwtdg) 2018年4月22日
普通の金魚を飼う上ではここまですることはないため、当然ながらガクンと落ちます。
そもそも強い光がないと光合成および汚れの吸収自体しませんし、加えて水草を入れる量は多くとも3束程度でしょうからほとんど浄化作用が期待できないんです。
※ほかにも「水草は硝酸塩だけでなくアンモニアも吸収できる!」というのは確かにそうなのですが、正しく飼育ができていればすぐにアンモニアはすぐ亜硝酸から硝酸塩に変化するため無視しています。
水草と酸素
金魚には酸素が必要であるため、そのために水草が必要なイメージがありますよね。
しかしながら水草による酸素の生成というのは光合成をして生成されるもの。
光合成には「光」と「二酸化炭素」が必要ですし、植物は呼吸もする生き物であることを忘れてはいけません。
つまり水草を育成するライトをつけていなければ酸素が生成されませんし、逆に酸素を消費してしまうのです。
このことからも無理に水草を入れる必要はありません。
そもそも酸素はフィルター(ぶくぶく)により水面が揺れていれば金魚にとって十分な量溶け込んでいますので特に気にする必要も無いのです。
まとめ、個人的な所感
金魚、というか魚には必ずしも水草があったほうが良いイメージがありますが、全くそんなことは無く正直入れてない人の方が多いです。
水草を入れれば掃除の際に邪魔になりますし、枯れてしまえば逆に水が汚れます。
そもそも金魚と水草自体の相性は悪く、金魚はせっかく入れた水草を食べてしまいがちです。
個人的には水草を買おうとしたお金で、性能の良い砂利にしてみたり、良いフィルターにしたりするほうが断然効果オススメ。
金魚にとっては水草はオヤツ。というイメージの方が正直なところです。
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