水槽の水を綺麗に保つバクテリアの増やし方!

バクテリアによるフンの浄化は金魚や魚を飼う上でとても大切。

生体の数(排泄量)に合わせてバクテリアの量を用意することは飼育の基本です。

バクテリアを増やす方法を実践して、水を綺麗に保ち金魚や熱帯魚を健康に育てましょう。

目次




バクテリアが少ないと毒で苦しめる!?

iPhone X の緊急SOS画面

バクテリアは濾過バクテリアとも呼ばれ、バクテリアによる水の浄化作用は水槽の水を綺麗にする基本原理です。

濾過バクテリアが少ないとフンを処理できずアンモニアが検出されてしまいます。

このアンモニアは熱帯魚や金魚によって非常に毒であり、アンモニアがある水では少ししか生きられません

金魚の寿命は通常10年ありますが数ヶ月や数年で死んでしまうのはこれが原因で、知らずに毒で苦しめているのです。

フンとバクテリアによる浄化の仕組みは「水槽の水を綺麗に保つ仕組み。アクアリウムの基本を学ぼう。 」にて詳しく解説していますのでご興味ありましたらご参照下さい。

生体の数に比例して増やすことが重要

黒い出目金大きい魚の方が水を汚す

濾過バクテリアは特殊な生き物ではなく、あらゆる箇所にあります。

水槽に水を入れているのであれば水中に多少なりとも浮遊しています。

熱帯魚・金魚の数が多かったり、魚が大きければ排泄量が多くなりますが、それに対応するバクテリアの量が必要になります。

そのため環境に合わせてバクテリアの量を増やす必要があるのです。

市販のバクテリア剤は意味がない?

ろ過するバクテリア熱帯魚ショップには水をキレイにするバクテリア剤が売られています。

これでバクテリアを一時的に増やすことは可能ですが、バクテリアそのものを添加したところで定着する場所が無ければそのまま死滅してしまうのです。

そもそもバクテリアを添加して始めて水がキレイになる状況は、元々レッドゾーンなのを一瞬だけしのいだに過ぎず何もせずとも大丈夫な環境にすべきです。

また添加せずとも条件が揃えばバクテリアが勝手に増えるので、バクテリアの添加剤に頼る方法は間違っています

関連市販のバクテリア剤は必要?有効性やメリットについて!

それでは濾過バクテリアの増やし方を紹介していきます。

砂利を設置する

ソイル濾過バクテリアは増やす方法は単純で、定着する場所を増やすことです。

水槽内に何も入っていない場合、ガラス面や底にしか定着できません。

砂利などの底床材を敷くことによって何も入れていない場合と比べて大幅に定着場所を増やすことができ、バクテリアの数を爆発的に増やすことが可能です。

表面積の多いものがより多く定着する

コリドラス・シュワルツィセラミック素材の底床

底床の素材によっては小さな穴が無数に空いている多孔質のものがあり、それらは表面積が大きく定着できるバクテリアの数も多いです。

多孔質なものは、新品を水に通すとジュワーッと小さな気泡が飛び出す音がします。

例えば、「溶岩石系」、「セラミック系」、「ソイル系」の底床が挙げられ、それらは浄化能力が高いと言えます。

砂利の種類については「砂利・底砂の種類と選び方 」をご参照下さい。ここでは説明を省略します。

フィルターを設置する

投げ込み式フィルターフィルターを設置することも濾過バクテリアの数を多く増やすことができます。

フィルターの濾材であるスポンジや多孔質濾材は表面積が大きく濾過バクテリアが多く住めるようになっています

さらに水流で水槽内の水を回転させることにより、汚い水を濾過バクテリアに供給し水を効率良く浄化できます。

これがフィルター本来の役割です。

濾過バクテリアを多く増やせるフィルターの種類

外部式フィルターの濾材タンク外部式フィルターの中は濾材タンクです

濾材が多いとそれだけバクテリアの定着場所が増えるため、能力が高いフィルターとは単純に濾材が多く入るフィルターになります。

外掛け・投込式は少ないため濾過能力が低く、上部式・外部式は濾材が多く入るので濾過能力が高いということです。

フィルターの濾材を多孔質なものにする

サブストラットが入った濾材コンテナ上部式、外部式フィルターを使用している場合は入れる濾材を自分で選ぶことが出来ます。

使用する濾材をバクテリアが多く住めるような濾材を入れることで、バクテリアの数を増やし濾過能力をパワーアップさせることができます。

バクテリアが多く住める濾材とは

サブストラットエーハイムのサブストラット

バクテリアが多く住める濾材は表面積の多い多孔質のものです。

有名なものは「エーハイムのサブストラット」「太平洋セメントのパワーハウス」などが使われています。
その他にも色々ありますので気に入ったものを選ぶと良いでしょう。

水換え時、環境を急変させない

硝酸塩が検出されない主に先述した3つをしっかり行うのがバクテリアを増やす基本です。

あとはバクテリアが環境の急変に弱い特性を知っておくと完璧です。

バクテリアは環境の変化にとても弱い

絶望の画像バクテリアは魚より環境の変化に弱く、簡単に死んでしまう生き物です。

水換えを行うと環境がある程度変わりますが、それですらバクテリアが死んでしまう要因です。

油膜はバクテリアの死骸

水面近くのウーパールーパー水面が濃い虹色になっている場合は要注意

照明をつけていると水面に油の膜のようなものが確認できると思いますが、それらはバクテリアの死骸です。

特に水換えしてしばらく、1日経過して水面を見ると量が一番多いと思います。

死んでしまうバクテリアを完全に0にするのは不可能なのである程度は仕方ありませんが、油膜が多く出ているなら要注意

水換えをもっと優しくする必要があるということです。

水をできるだけ合わせる

デジタル式水温計バクテリアをできるだけ死なせないためには環境差を与えないようにすることです。

新しい水はカルキ抜きをすることはもちろんのこと、水温もできる限り合わせます
特に冬場や季節の変わり目は水槽の水温と水道水の温度が異なることもあり、注意が必要です。

また一度に全部換えずに、多くても1/3に留めることでショックを少なくできバクテリアの死滅を防ぐことができます。

まとめ、個人的な所感

バクテリアの増やすポイントについて、箇条書きにまとめます。

  • 砂利を入れる。多孔質素材のものが多くバクテリアを増やせる。
  • フィルターを設置する。濾材の量が多い方がより多くバクテリアを増やせる。
  • 上部式・外部式フィルターの場合、多孔質濾材を使用すると良い。
  • 油膜が多く浮かんでいる場合は水換え作業を見直す。

勘違いしないで欲しいのですが、バクテリアを増やせば水換えが必要ないってことではありません

「バクテリアの数を十分用意する」、「適度な水換えを行う」、これらはどちらも必要です。

理屈は簡単なのですが分かりやすく説明すると長くなりますので「水槽の水を綺麗に保つ仕組み。アクアリウムの基本を学ぼう。 」をご覧ください。

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