海水魚水槽の掃除と必要なメンテナンス。用いる道具や水替えについて。
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マリンアクアリウム(海水水槽)に必要なメンテナンスをまとめました。
掃除に用いる道具や水換え、設備のメンテナンスなどを記載しています。
ガラス面の掃除
水槽のガラス面、特に全面は鑑賞に直接作用するため常に綺麗にしておくことが良いでしょう。
気にならなければある程度放置しておいても大丈夫ですが、最低でも赤い褐虫藻や硬いコケが定着する前には掃除して下さい。
放置しておくとこびり付いてしまい除去が大変になってしまいます。
また前面以外のガラス面は直接鑑賞に左右しないため放置しても構いません。
レイアウトを壊してしまう恐れがあって無理に掃除を行うぐらいなら手を触れない方が良いです。
用いる道具
ガラス面の掃除に用いる道具は以下のものです。
スクレイパー
定規のようなプラスチック状の掃除用品です。
角度をつけてなめとるように使用します。
力を入れることで強力なコケにも対応でき、ガラス面の掃除はスクレイパーがあれば事足ります。
メラミスポンジ
メラミスポンジはスクレイパーに比べて力を入れずに掃除が可能です。
ガラス面を撫でるだけでコケが取れていきますが、硬いコケはとることができないためスクレイパーとの使い分けが有効です。
必ず洗剤の入っていないタイプのものを用いるようにして下さい。
マグネットクリーナー
磁石で水槽内のクリーナーと水槽外のマグネットがくっついており、水槽外のマグネットを移動することで水槽内の掃除が出来るアイテムです。
水槽に手を入れずに掃除が出来るのが特徴です。
除去能力は高くありませんが日頃からマグネットクリーナーで定期的に掃除をしていればガラス面を綺麗に保つことが出来ます。
「FLIPPER」などスクレイパー付きの強力なマグネットクリーナーも販売されています。
関連ステンレスブレード付きマグネットクリーナー「FLIPPER」を買ってみたのでレビュー
水換え
水換えは水槽内に溜まった汚れを吐き出したり、サンゴに栄養を供給することが可能です。
設備により水換えする頻度を少なくしたりすることが可能ですがフィルターを利用した飼育設備であれば2週間~1ヶ月に一度、1/3~1/4くらいが換水の目安です。
水換えに用いる道具
海水水槽の水換えに用いる道具は以下の通りです。
人工海水または天然海水
水換え用の海水です。
天然海水は水道水に含まれる不純物が含まれていないため飼育にはとても適していますが、準備に手間がかかるため良く分からない内は人工海水を用意すると良いでしょう
人工海水は水道水に規定の量を溶かすだけで作成できるためとても便利です。
水換えホース
水換え用のホースは手動または電動ポンプがついているため使い勝手が良いです。
水槽の設置場所により長さが必要になりますので、必要な長さなのものを購入して下さい。
バケツ
バケツは排水や人工海水を溶かすのに使用します。
水量の目盛り付きで10Lが余裕を持って入るサイズのバケツがオススメです。
10Lだと人工海水や各種添加物の希釈時に計算が簡単になります。
水換えする頻度
一般的には2週間~1ヶ月に1回が目安です。
魚の数を抑えたりプロテインスキマーの性能により水換えの頻度を伸ばすことが出来ますが、逆に魚を多く入れたり設備が心もとないと一週間に1度換水する必要があります。
換水頻度が多いと人工海水のコストもかかりますので、換水が面倒だと感じたら飼育環境の見直しをオススメします。
1度の水換え量
1/3~1/4の量が目安です。
一度に多く換えてしまうと環境が大きく変化してしまい、魚にショックを与えてしまいます。
環境が大きく変化しやすいと病気がちになってしまい、水換えのタイミングで調子を崩してしまいます。
換水後に調子を崩すようであればより少ない量の換水を行いましょう。
理想は少ない量を多い頻度で換えることです。
水換えの手順
水換えの手順は以下の通り行います。
ホースとバケツを使って水槽の水を捨てる
ある程度捨てたら、ついでにガラス面の掃除を行うと手間が省けて良いでしょう。
水槽内の水温に合わせた水道水をバケツに貯める
水槽の水温と新しい水の水温が異なっていると、魚にショックを与えてしまい調子を崩してしまいます。
差が1度程度に収まるようにお湯を使って合わせましょう。
電子式の水温計があれば便利ですが、慣れてくると手で水温差が分かるようになると思います。
水道水から海水を作る
水道水をバケツに貯めて規定量の人工海水を溶かします。
手などで溶けていない人工海水をかき混ぜて完全に透明になるまで待ちましょう。
最後に比重計で確認すればバッチリです。
用意した海水をそっと水槽に入れる
魚にショックを与えないように優しく入れて下さい。
受け水を手で受けるようにすればそっと注ぐことが出来ます。
水換えで気をつけるポイント
水換えで気をつけるポイントや注意点は以下のとおりです。
水換え後、体調を崩してしまう場合は量は少なくする
水換えによる環境の変化が大きいと体調を崩してしまう原因になります。
その場合は環境の変化を小さくするために水換えする量を減らして下さい。
砂や汚れなどを巻き上がらせないことも重要です。
淀みを舞い上がらせないようにする
換水時に砂や汚れなどを舞い上がらせてしまうと、溜まっていた汚れや病原菌を水槽内に撒き散らしてしまい、魚が病気になってしまうことがあります。
換水はそっと優しく行うのがコツです。
底砂・底床は掃除しない
先程と重複する内容ですが砂を掃除してしまうとどうしても汚れや病原菌などを舞い上がらせてしまいます。
汚れ等を貯めないために底床を薄く敷く、または全く敷かないという選択肢もあります。
蒸発した分の水の補充
放っておくと水が蒸発するため水位が下がってきます。
あまり放置しすぎると比重が変わってしまったり、機器が空気を噛んだりしますので減ってるなと感じたら補充をして下さい。
補充する水は海水ではなくカルキ抜きをした水道水を補充して下さい。
蒸発するのは水分だけなので海水を入れてしまうと比重が上がってしまいます。
特に冬場は蒸発が激しいので自動給水器を利用してみるのも良いでしょう。
設備のメンテナンス
設備においても定期的に手入れが必要なものがあります。
プロテインスキマーの手入れ
プロテインスキマーのダストカップに溜まった汚水は満タンになる前に捨ててください。
エアフロー部の手入れ
見落としがちですがダストカップまでのエアフロー部のパイプの手入れも重要なポイントです。
汚れはダストカップに貯まる分だけでなくパイプ部にも多く溜まっていきますので汚れてるなと感じた場合は取り出して掃除を行って下さい。
放置していると汚れがこびりついてしまいスキマーの能力が落ちてしまうので定期的に掃除を行うようにして下さい。
濾過装置の掃除
濾過掃除の手入れは基本的にあまり行いません。
手入れを行ってしまうとどうしても汚れが舞い上がってしまいますので、トラブルがない限りは手を触れないのが良いでしょう。
目詰まり
フィルターから排出される水量が著しく少なくなってきた場合は濾過能力が落ちていますので掃除が必要です。
掃除を行って目詰まりの原因を取り除きましょう。
スポンジは丸洗いか、汚れが酷い場合は交換して下さい。
濾材の汚れ落とし
フィルターの掃除で最も気をつけないといけないのは濾材の掃除です。
濾材はバクテリアが繁茂しているため、水道水を使ってしまうとスポンジなどに定着したバクテリアを殺してしまい濾過能力を落としてしまいます。
濾材の掃除は水道水を使わず、必ず飼育水で掃除を行うのがポイントです。
洗い方はジャブジャブと飼育水でゆすぐ程度で構いません。
まとめ
水槽での魚の飼育のメンテナンスは主に換水です。
しかし海水水槽は設備により換水頻度を伸ばしやすく、数ヶ月間の換水0やそもそも換水を必要としないシステムを構築することが可能です。
そのため最初の内はメンテナンスの基本を抑えつつ、慣れてくれば水換えを行わないような環境づくりを目指すのがオススメです。
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