茶ゴケの原因と防止策、茶苔を食べる生物について!【海水】
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水槽を維持していると必ずといってもいいほど生えてくる茶ゴケ。
海水でも厄介なコケのひとつで、あっという間に水槽を覆ってしまい、美観を損ねてしまいます。
そんな厄介な茶ゴケの対策方法を解説していきます。海水編です。
茶ゴケが増えやすい原因
茶ゴケは「ケイ素」を養分として繁茂するコケです。
茶ゴケにかぎらず岩やガラス面にうっすらつくコケは弱めの光でも成長することができるため厄介です。
つまり養分であるケイ素と照明設備を設置していれば間違いなく茶ゴケは発生します。
放置しておくと水槽全体に茶ゴケが繁茂してしまい美観を損ねてしまいます。
茶ゴケの増殖を止める対策
増殖する要因は「ケイ素」と「照明」ですので増殖を止めるためにはそれらに対して対策を行います。
ケイ素の供給を止める
先述したように茶ゴケの主な養分はケイ素のため、これを止めてれば茶ゴケの発生・増殖を食い止めることができます。
水槽内で最も珪素が補充されやすいタイミングは水換えです。
というのは水道水にはケイ素が多く含まれているのです。
そのためどうしても水道水を使ってしまうと珪素が補充されてしまいまい茶苔の成長を促進してしまいます。
そこで水換えに使用するのを天然海水、または水道水ではなくRO水を人工海水の作成に用いることで珪素の補充を防ぎます。
何度か続けていると珪素が尽きて維持できなくなるため少しずつ自然消滅していきます。
が、どちらもコストがやや高くなってしまうことがデメリットになります。
(RO水はスーパーで配布しているところもあるのでソレを利用する手もあります)
照明を止める
サンゴが入っていない場合は照明を切ってしまうのも手です。
少しの光でもコケの成長を助けてしまうため、部屋に照明が入っている場合は黒い布などをかぶせて遮光します。
一週間ほど遮光すればコケが維持できなくなり、大幅に減ります。
が、照明を止めるとサンゴにもダメージがあるため、サンゴが入っていればこの方法は使えません。
以上のように増殖を止める方法はデメリットが無視できませんが、茶ゴケはよく食べてくれる生物がいるため生物兵器で駆除してしまうのがオススメです。
茶ゴケを食べてくれる生物
今まで試した中で茶ゴケをよく食べてくれる生物をご紹介します。
マガキガイ
マガキガイは見た目がユニークな貝の仲間です。
海水水槽のコケ取りといえばマガキガイは定番で、どのショップにも置いてあるほどです。
ゾウの鼻のような口でグイグイ茶苔を食べてくれる他、セット初期のうっすらとしたグレー状のコケもよく食べてくれます。
後述するギンポ・ブレニー類が食べにくい砂の上に生えたコケも食べてくれます。
体が重いデメリット
マガキガイは体が重いため水槽の上側にあるようなエリアは登ることが困難です。
そのため水槽上部にあるコケを食べることができません。
また登ろうとして途中で力尽きることも多く、その場合は落下するのですが石ころが転がり落ちてくるようなもので、レイアウトが崩れてしまうことがあります。
マガキガイを入れる場合は不安定なレイアウトは避け、しっかり動かないよう組んでから導入すると良いでしょう。
匹数の目安
30cm水槽であれば1~2匹、45cm水槽であれば2~3匹、60cm水槽であれば2~4匹くらいが目安です。
大きいマガキガイであれば45cmを1匹でカバーでき、60cmなら2匹でOKです。
ヤエヤマギンポまたはスマイリーブレニー
ギンポの仲間である「ヤエヤマギンポ」はマガキガイと並び海水では定番のコケ取りです。
草食性が強く水槽内をあちこち移動してライブロックやガラス面についたコケをついばんでいます。
ヤエヤマギンポを入れるだけで茶ゴケのみならずありとあらゆるコケに効果大です。
ただ最大15cmほどと大きくなってしまう魚のため、小型水槽には同じギンポ・ブレニー類である「スマイリーブレニー(イシガキカエルウオ)」がオススメです。
スマイリーブレニー
スマイリーブレニーは茶ゴケをよく食べてくれるギンポ・ブレニー類で、最大6cmほどと小さいため小型水槽はこちらの方がオススメです。
ギンポ・ブレニー類は草食性が強い海水魚グループですが、種類によって食性が違うため同じ仲間だからといって茶ゴケを食べてくれるとは限りません。
例えばテールスポットブレニーは緑のうっすらした柔らかいコケを好んで食べるため、茶ゴケはあまり食べない傾向があります。
種類によってコケの食べる量や好むコケが違うため注意が必要です。
ギンポ・ブレニー類は1水槽に1匹まで
ギンポ・ブレニー類はテリトリーを持ち、テリトリー内の藻を食べて生活しています。
そのため他のギンポ・ブレニー類がテリトリーに侵入した場合は取り分がなくならないよう追い出そうとします。
水槽内でもギンポ・ブレニー類を複数匹入れてしまうと激しく争い、逃げ場のない水槽では死ぬまで続いてしまいます。
そのためギンポ・ブレニー類は1つの水槽に1匹までとしましょう。
マガキガイと一緒に入れると良い
ギンポ・ブレニー類はあちこち移動して水槽上部のコケも率先して食べてくれますが、砂の上に生えたコケは食べづらいらしく、他にコケが生えている状況では後回しになってしまいます。
砂の上に生えたコケについては先述したマガキガイがよく食べてくれるため住み分けするのが良いでしょう。
まとめ
海水水槽における茶ゴケについて箇条書きにまとめます!
- 茶ゴケの主な養分は「ケイ素」
- ケイ素は水道水に多く含まれるため、人工海水かRO水を利用すると減衰していく
- マガキガイと、ヤエヤマギンポまたはスマイリーブレニーを入れると食べてくれる
茶ゴケはよく生えやすいコケでありますが、好んで食べてくれる生物が簡単に入手できるので駆除することは簡単ですよ!
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