プロテインスキマーの効果を底上げする3つのポイント

プロテインスキマーは単に設置しただけでは効果が薄く、もったいない運用をされていることがあります。

工夫して性能を引き出すことにより、水換え回数を少なくしたり硝酸塩が低下しサンゴや海水魚に適した環境にできるメリットがあります。

プロテインスキマーの効果を高める3つのポイントを解説します。

目次




水流の見直し

30cmハイタイプ水槽のレイアウト一つ目のポイントは水流および水の流れです。最も重要なポイントです。

魚のフンは沈下しますが、床やライブロックの表面および隙間などに落ちてしまってはプロテインスキマーで処理させることができません。

当然のことですがプロテインスキマーを設置してもプロテインスキマーにゴミやフンがいかなければ意味がないのです。

水流をくまなく全体に生み出すことにより、水が循環してプロテインスキマーにゴミを処理させることができます。

ウェーブポンプの設置

ウェーブポンプ水流を生み出すためにはウェーブポンプを使用します。

ウェーブポンプは通常のポンプと異なり広い「面」で水流を生み出す装置です。

フィルターなどの通常のポンプでは小さなホースや配管から水が排出されますが、小さな範囲であるためよほど強力なポンプでない限りはどうしても水の流れがない箇所ができてしまいます。

その点ウェーブポンプは広い水流が生成されるため、水槽全体の水を循環させることができます

オーバーフロー循環ポンプの見直し

オーバーフロー水槽の循環ポンプオーバーフロー水槽の場合は循環ポンプの流量もチェックすべきポイントです。

オーバーフロー水槽の場合はサンプにプロテインスキマーを設置することになりますが、そもそもサンプへ水が流れる量が少ない場合はプロテインスキマーが処理する前にフンがアンモニアへ変わってしまうことがあります。

特に循環ポンプにクーラーや殺菌灯などの機器を接続している場合は要注意で、減衰されて著しく循環量が少ない場合があります。

実際の流量を測ってみてどれぐらい排出量があるかをチェックし、1時間に水槽の水が何回転するかを計算してみて下さい。

少なくとも1時間に10回転していないと効率が悪いでしょう。

オーバーフロー水槽の循環ポンプ流量については以下の記事をご参考下さい。

関連オーバーフロー水槽のポンプについて。流量の目安など【海水】

エアーリフト式からベンチュリー式に変える

エアーリフト式プロテインスキマーのウッドストーン部分プロテインスキマーはエアーリフト式とベンチュリー式の2つの方式がありますが、エアーリフト式は残念ながら効果は低くエアーレーション装置と考えた方が良いでしょう。

エアーリフト式は設置は簡単なのですが構造上どうしても処理する水の量が少なく、スキミング性能はあまりありません

エアーリフト式のプロテインスキマーがダメな理由については以下の記事で詳しく説明しています。

関連エアーリフト式プロテインスキマーがダメなワケ!性能・手入れなど!

ベンチュリー式の能力を「10」とするとエアーリフト式のプロテインスキマーは「1」もないほどだと思います。

ベンチュリー式のプロテインスキマーに変えましょう。

本体の汚れ

プロテインスキマー本体内部に溜まった汚れそのほかプロテインスキマー本体内部の汚れもチェックポイントです。

ダストカップの掃除は目に見えて分かるのですが泡が埋め尽くされている筒部分にも汚れが溜まっていることに見落としがちです。

まずスキミングされた汚れはダストカップに貯まる前に本体壁面に付着します。

本体に汚れが溜まっていると空間が減りスキミング能力が落ちてしまうほか、付着した汚れが降下してきてプロテインスキマーに戻ってしまいます、

定期的に本体内部の清掃を行って清潔に保つことでプロテインスキマーの能力を保つことができます。

プロテインスキマー本体内部をティッシュで拭いてとれた大量の汚れ本体内部をティッシュで拭いてとれた大量の汚れ

まとめ

プロテインスキマーの性能を引き出すためのポイントをおさらいします。

  • フンや汚れはプロテインスキマーに行かないと意味がないため、ウェーブポンプを設置して水を循環させる
  • エアーリフト式からベンチュリー式に変える
  • ダストカップに加え本体内部の筒部分も綺麗に保つ

見落としがちで特に重要なのが「水流」です。

除去したいフンや汚れが床に落ちたりしてはプロテインスキマーを設置した意味がありません。

水流をおこしてプロテインスキマーにしっかりと汚れがいくように工夫が必要です。

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