GEXの小型外部式フィルター「メガパワー2045」レビュー!
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GEXより発売されている小型水槽向けの外部式フィルター「メガパワー2045」のレビューです。
性能、付属ろ材、メンテナンス性などの使用感をご紹介。
小型水槽で設置するフィルターとして、オススメのポイントなどを解説していきます。
小型水槽に外部式フィルターというのはやや大げさな気がしますが、必要なところにはしっかり必要ですし、私は30cm以下の水槽でも外部式フィルターを設置しているのもいくつかあります。
小型水槽向けの小さなフィルターといえば「スドーのエデニックシェルト」が最初に発売され、定番の小型外部式フィルターとして愛され、私も愛用していました。
「GEXのメガパワー2045」はエデニックシェルトと比べ、かなり安く手が出しやすいのがまずスゴイなという感想です。
(購入時3000円ほどと半額に近い)
それではレビューしていきますね。
製品概要
まずは製品概要から。以下メーカーHPより抜粋です。
20~45cmコンパクト水槽用。理想的な水の流れで、抜群のろ過能力を発揮する円形状のボディを採用。フィルターは縦置きでも横置きでも理想的な水流で全面ろ過します。
適合水槽 | 20~45cm水槽(10~35L) |
---|---|
消費電力 | 3W |
電気代 | 1日当たり約1.8円、1ヶ月あたり約54円 |
濾過槽容量 | 1.1L |
流量 | 138L/h(50Hz) 168L/h(60Hz) |
モーター | 水中設置タイプ |
特徴
メガパワー2045はGEXより発売されている小型水槽向けの外部式フィルターで、独特の円柱デザインが特徴的です。
小さく場所をとらない上に、縦でも横でも置けるので設置のしやすさは随一。
モーターは水中式を採用しており、呼び水不要で静音性が高い特性を持っています。
パッケージ開封・設置
パッケージには以下のものが入っています。
- 本体(中に付属ろ材)
- 水中モーター
- ストレーナースポンジ
- ホース
- 配管(L字配管やシャワーパイプなど)
- キスゴム
フルセットになっており、これだけでフィルターとして使用することができますね。
本体
本体の大きさはこんな感じ。
手でちょうどつかめるぐらいで取り回しはしやすいです。
メーカーが言ってある通り縦でも横でも使えるのでデカい割には置きやすく、場所によりスッポリ収まります。
ただしホースが短く、設置に制約があるのが注意点。
1.5リットルのペットボトル2本分ぐらいの長さしかありませんので、30cm用のメジャーな水槽台だと底上げが必要になります(¬з¬)。
場合によっては追加ホースを購入しておいたほうが良いでしょう。
水中モーター
水中モーターを組み立てるとこんな感じに。
ストレーナーカバーが付属しているのがかなり良いですね。
恐らく小型水槽向けでストレーナーカバーが付いているのはメガパワー2045だけだと思います。※2018/05/07現在
キスゴムが背部に2個付いており壁にはガッチリ固定できるようにはなっています。
※写真じゃ1個のキスゴムですがちゃんと2個あります。
ただ最低水位ラインが思ったより高く、ストレーナー下部より13cmほどの高さが必要になっています。
床になにもしかないとして、水面少し下げることも考えると15cm以上の高さがある水槽じゃないとダメですね。
別途配管を調達して横向きに置けばできんこともないですが、浅い水張りをするアクアテラリウムには向いていません。
配管部品
配管部品は以下のとおりです。
凹型パイプ、キスゴム4つ、シャワーパイプ、広口の排出口などが付属しています。
用途によりシャワーパイプか広口の排出口を選択可能です。
驚いたことにパイプ類が単に差し込むだけじゃなく、ホース固定用のホルダーが付いています。
ここは漏れてはいけませんからしっかり作っているのでしょうが、個人的にはもっとチープだと思っていたので値段の割にしっかりしているなと印象を受けました。
更に片方のパイプには流量調節ダイヤルもついているので、かなり豪華だと感じます。
本体の開封
バックルとか無く、四角い枠を回せば開封できます。
※開けれる方は決まっています。
しかも内部構造もただの筒といっても良いぐらいシンプルなので、掃除はしやすいですし、ろ材のカスタムもしやすいと思います。
このシンプルさは好感がもてますね。
付属ろ材について
本体に付属ろ材が同梱されています。
付属しているろ材は以下の通り。
- クリーンバイオリング-N
- 粗めスポンジ
- メガバイオカーボン
- ウールマット
廉価ながら様々なろ材が付属しているのでお得感があります。
中でも多孔質リングろ材がそこそこの量付属しているのは嬉しいポイント。
メガバイオカーボンは大層な名前がついていますが活性炭です。
活性炭で臭い・黄ばみなどを吸着し、本来の汚れ(アンモニア・亜硝酸)はバイオリングで浄化。
最後にウールマットでゴミをとって排出という組み合わせですね。粗めスポンジはセパレーターとしての意味合いが強いと思います。
もちろん外部式フィルターなので自分でろ材をカスタムすることもできますし、本体がシンプルなのでかなりカスタムはしやすい方だと思います。
設置について
設置の全体図はこんな感じ。※ろ材は付属物のものと取り替えています。
ろ材を洗って詰め直し、パイプ組み立てて接続するだけで使えるので特に難しいことはありません。
設置する水槽サイズに合わせてホース、パイプをカットすれば綺麗に収まります。
そのまま使っても良いですが不格好に出っ張るので。
あとキスゴムが安っぽく配管部品がガッチリ固定されてる感は薄く、これはマイナスポイントだと思います。
使用感、レビュー
それでは実際の使用感を述べたいと思います。
浄化性能
外部式フィルターの性能はろ材の量に単純比例します。
エーハイムのサブストラットプロをできるだけ詰めてみましたが、1リットルほど入りメーカー表記通り。
投込み式や外掛け式フィルターはほんのわずかしかろ材がありませんので、それと比べれば何倍も積載能力があります。
小型水槽用のフィルターだと最高峰の性能で、それらフィルターと比べれば浄化能力は10倍以上と言っても過言じゃありません。
また多く積載できても付属ろ材が全て粗めスポンジだと効率が悪いのですが(表面積が少なくバクテリアがあまり増えない)、多孔質のリング状ろ材が付属しているのでそのようなこともありません。
ろ材のカスタムもできるのでエーハイムのサブストラットプロなどの多孔質ろ材に変えれば小型フィルターどころか、60cm用の上部式フィルターですら叶わないほどのポテンシャルを持っています。
水槽を大きくした時にも使いまわしが期待できるほど性能は高いでしょう。
※ただし流量が低い点には注意!大きい水槽ならポンプ変えた方が良いです。
流量と調節について
流量ダイヤルがついてるのが中々良く、水槽サイズや飼っている魚に合わせて調節できます。
最大と最小はこんな感じです。
流量自体は「138L/h(50Hz)、168L/h(60Hz)」と小型水槽向けフィルターとしては標準だと思いますが、人によっては少ないと思うレベルだと思います。
使用感を踏まえても30cmまでの水槽なら流量は問題ありませんが、45cm水槽となると力不足ですね。
45cm水槽ならテトラのVX-75とかの中型水槽用のフィルターがオススメです。
(オーバースペックな気もしますが、その方が飼育しやすい)
ただモーターが外部にあるので、モーター自体(とホース変換パーツ)を流量のあるタイプに変えれば使い回すこともできるっちゃできます。
まぁここまでするなら買い換えた方が良いですが・・・。
関連テトラの外部式フィルター「VX-75」レビュー。競合製品との比較など
メンテナンス性
パッケージには「メンテナンスに優れた」とありますが、本体だけ取り外せるようになっていないので正直メンテナンスは面倒ですね。
しかもろ材はコンテナに入れる構造じゃないので、本体ひっくり返してろ材を全部吐き出してのメンテナンスになります。
ただ構造はとてもシンプルですし、そもそも小さく取り回しがしやすいのでそこまでメンテナンスは苦になりません。
これが大きな外部式フィルターだったら「ちょっと・・・」と思いますが、小型モデルはこんなもんだと思います。
スドーのエデニックシェルトも使っていましたがそれも直で濾材を入れるタイプでしたし。
活性炭は定期的に取り変える必要があるので、それを取り外せばそこまでメンテナンス自体も必要なくなります。
最後に紹介しますが、ダブルタップをつければ本体だけ取り外せるようにもできるようになります。
静音性
モーター自体は音がほとんどしないのに加え、水中で可動するタイプなので無音に近いです。
水槽に耳を隣接してみてやっと「ゥゥゥゥゥ」っていう音が聞こえる程度で、静音性は抜群ですね。
ただし水中にあるモーターがガラスに触れると振動が伝わって「ヴウウウウ!」と共振音がなるのでそこだけ注意が必要です。
耐久性
本体の構造がシンプルなので、フタがパッキンだよりなところがちょっと不安なものの、気に入って全部コレにしてる人もいるので耐久性はそこそこあるようです。
ポンプが水中モーターで、モーターが壊れても市販されている水中モーターと繋ぎさえすればフィルターとして機能するのでそういう意味でも長く使えるフィルターだと思います。
ただ私が複数台買ったうち、1台はハズレがあたりL字コネクタから水が漏れる不良品でした。
単純な凹型パイプだとこんなことないんですがホースホルダーや流量ダイヤルなどが付いている分耐久性は落ちてます。
交換してもらうのも面倒だったので接着剤でふさいでやり過ごしましたが、どの製品もハズレはありますね。
この辺はショップの商品レビューもチェックして検討して見てください。
(点数を見る限り、ハズレ率は少なそうですが・・・)
こんな人にオススメ
いくら小型水槽向けフィルターとはいえ、「ここまでしっかりしたものは必要なの?」は気になるトコロ。
この製品をオススメできるのは以下のケース。
- 30cm水槽以下であること
- 水槽サイズに対して魚が多い
- 排泄量の多い肉食魚や金魚
- CO2添加を行う
まず30cm水槽以下の水槽であること
メガパワー2045は20cm~45cm以下の水槽用と表記されていますが、45cm水槽には力不足だと感じます。(主に流量が)
このフィルターがマッチするのは20cm~36cmあたりの水槽サイズ。
値段も考えると上記のような小型水槽にはこれ以上無いフィルターだと思います。
45cm水槽以上なら中型水槽向けのフィルターがオススメですね。
こんなやつ:テトラの外部式フィルター「VX-75」レビュー。競合製品との比較など
排泄量が多くなるケース
やっぱり飼育する魚の排泄量が多いと必然的にフィルターの性能が必要になるため、小さなフィルターではカバーできず病気になりやすくなったり寿命が減ります。
フンの多い肉食魚や金魚にはオススメですし、魚の数を多く飼いたい場合にも適しています。
魚のほかに排泄量が多いウーパールーパーにもオススメですね。
(流量調整ができるのも良し)
逆に言うとグッピーやベタなどの小さな小魚を控えめに飼う場合はオーバースペック。
外掛け式や水中式の性能が低いフィルターでも全然問題ありません。
CO2の強制添加をするケース
あとはやはり水草のためにCO2を強制添加する場合。
投げ込み式や外掛け式では構造上どうしてもCO2が逃げてしまいますから、必然的に外部式フィルターになります。
その中でも安価で入手できるメガパワー2045は良い選択肢だと思います。
水中式フィルターでも良いのですがそうすると性能の低さから魚が多く飼えなくなったりしちゃうのでその点は注意して選びましょう。
まとめ、個人的な所感
個人的には値段の割に意外としっかりして、コストパフォーマンスが高い製品という印象を受けました。
一般的な外部式フィルターって例えば定番のエーハイムだと1万円ぐらいするんですが、GEXのメガパワー2045はいくら小型水槽向けとはいえ購入時の値段が3000円。
同じ小型水槽向けのエデニックシェルトも使ってたんですが大体6000円ぐらいと倍するんですよね。
外掛け式フィルター2個分ぐらいというカナリ安い値段なので正直「どうかな?」と思っていたんですが、ホース固定リングがついていたり、付属ろ材もスポンジのみということは無くバリエーションに富んでいますし、流量調節付きで、ガワもチープさが感じられません。
流石にろ材バケットが付いていたり、本体のみ取り外せるようにはなっていませんでしたが値段を考えるとかなりコストパフォーマンスが高いですね。
気になる性能ですが外掛け式フィルターや投げ込み式フィルター(ぶくぶく)よりは何倍も濾過能力がありますし、上部式フィルターが設置できないような小型水槽に設置できるのもオススメポイント。(上部式フィルターよりも性能良いです)
小型水槽向けの外部式フィルターといえばスドーのエデニックシェルトが定番だったのですが、「メガパワー2045」は安いながらも問題なく、むしろ充実しているくらいです。
30cm以下の小型水槽向けのフィルターとしてはかなーりオススメできるフィルターだと言えますネ。
関連オススメグッズ
最後にメガパワー2045の性能をさらにアップできる、オススメの製品を紹介しておきたいと思います。
高性能リングろ材
外部式フィルターの濾材を高性能な多孔質濾材に交換するのは定番です。
多孔質濾材は濾過バクテリアが多く棲めるようになっているので、バクテリアの数を大幅に増やして浄化能力をアップさせることができます。
有名なところでは「エーハイムのサブストラットプロ」や「太平洋セメントのパワーハウス」とかが人気の製品。
個人的には活性炭なぞ不要だと思いますし、定期的な交換が必要なのでそのまま捨て、ウールパッドを少し残して全部サブストラットプロを詰めて使っています。
ストレーナーカバーもついていますので、ウールも取り除いて全部リングろ材にしてしまっても良いと思います。
こうすれば元々高い浄化能力が更に底上げされ並の外部式フィルターにも劣らない浄化能力になります。
ダブルタップ
小型外部式フィルターは本体のみを取り外せるようにはなっていませんが、ダブルタップをつければ本体のみ取り外すことが可能になります。
エーハイムなどから売られているのでホース(9/12)に合うやつを探し、切り離したい箇所に噛ます形で取り付けます。
そうするとダブルタップ部分で切り離せるようになり、メンテナンスがとても楽になります。
ただしダブルタップは結構高く排水側と給水側で2個買う必要があるので、スペースが許せるなら本体が取り外せる一般的な外部式フィルターを買うのがオススメではあります・・・・。
底面式フィルターとの接続
ストレーナーカバーを取り外し、底面式フィルターと接続すれば砂利の浄化作用を得て、更に浄化能力をアップさせることができます。
写真のものは定番の「ニッソーのバイオフィルター30」ですが、そのまま差し込めば接続可能でした。
コストも安く強化できるので、底面式フィルターとの接続もオススメです。
紹介したフィルターをアマゾンでチェック!
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この記事へのコメント
アクアハーミットさんのこちらの記事を参考に購入しましたが、短期感で本体側から水漏れが起こり使い物になりませんでした…当たりハズレが結構多い商品かと思われます。
>1
本文にも書いてますが私も同じく不良品にあたったので、品質ムラは何とかして欲しいですね(◞‸◟)かなり安くて良いんですけど・・。