カミハタの殺菌灯「ターボツイストZ(9W)」のレビュー。効果とか。
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カミハタより販売されている殺菌灯「ターボツイスストZ」の9Wを購入し一定期間使用しましたのでレビューします。
内容物、組み立て・設置、使用感などを述べています。
商品概要
「カミハタ ターボツイストZ」はカミハタより販売されている殺菌灯です。
殺菌灯は紫外線を放射して有害物質、コケ胞子、病原菌を分解する飼育設備です。
水槽内のトラブルを発生前に抑制。コケ、病気の発生を抑え、水をきれいに。熱帯魚をはじめ、あらゆる観賞魚の飼育におすすめです。
殺菌灯により水中に漂うコケの胞子が滅殺できるので、コケが生えにくくなり、またフンや汚れなどの有害物質を分解して綺麗な水を保つ効果があります。
海水では白点病の発生率がかなり高いので、それらのために設置されることが多い器具ですね。
ホース対応径
対応しているのは「内径12/外径16mm」、「内径16/外径22mm」の2つになっています。
価格
メーカー希望小売価格は「24,000円」ですが、実売は2万切りますね。
1万6000円で入手しました。
スペック
単純な出力は9W。
殺菌力の強い「253.7nm」の波長を9,580μW/cm2の紫外線照射度で放射します。
といってもこれじゃあ分かりづらいので、よく比較されることの多いテトラ社殺菌灯「テトラ UV60」と比べてみました。
テトラ UV60 | ターボツイストZ | |
---|---|---|
出力 | 7W | 9W |
波長 | 253.7nm | 253.7nm |
照射度 | 5445μW/cm2 | 9,580μW/cm2 |
適合水量 | 約250L以下 | 約300L以下 |
UV管寿命 | 約8,000時間 | 約8,000時間 |
消費電力が2Wほど高い(1.28倍)んですが、照射度は1.75倍もあります。
類似製品と比べるとかなり効率良く紫外線を照射できるようになっているみたいです。
テトラ社のものは効率はかなり落ちるみたいですが、値段が手頃なのでこれはこれでアリかなと思います。
開封
開封するとこんな感じです。※取説や保証書もついていますが予め取り除いています。
一番でかいのが本体で、左側がUV管、あとは固定用のパーツとかホース径を変更するための部品がついています。
本体は今感じ
電源ユニットが思ったよりデカかったですね。
付属品は以下の通りです。
左からUV管、本体を壁に固定する時の部品、ホース径変更部品、本体を水槽に掛けて設置するための部品、右下は接続ホースを止める部品とホース径を変更する時にセットするパッキンです。
本体を開けるとガラス管がお目見えします。
このガラス管内部にUV管を設置して放射する仕組みになっているようですね。
使い方、設置
それでは組み立てていきます。
UV管のセット
まず付属のUV管を殺菌灯本体にセットします。
フタを開けるとセットする接続口があります。
ここに付属のUV管をセットしていきます。
これが結構固くて割れないかヒヤヒヤしました。
UV管はタオルなどを使って手で触れないようにして下さいとあったので近場にあったティッシュで・・・。
セットし終わったら本体を閉じて完成です。
12/16の場合は径変更部品を取り付ける
デフォルトは「内径16/外径22mm 」になっているので、「内径12/外径16mm」で使う場合は別途部品を取り付けます。
パッキンをまずとりつけて、その上で変更部品を取り付けます。
今回は内径12/16mmを使用しますので部品を付けての使用です。かなりガチガチに締めないと水漏れするみたいなので可能なら「内径16/外径22mm」で使用した方が良いかなと思います。
水槽へのセット
ポンプはついていないので、別途ポンプを用意して接続する必要があります。
外部式フィルターや、クーラーに接続しているポンプなどに直列でつないでもOKです。
ただ他の機器と共に接続する場合は実際の排出量をチェックして規定内の流量にあっているかを確認したほうが良いです。
稼働
繋ぎ終わりましたら電源を入れるだけで稼働します。
稼働中はランプが光ります。
レビュー、使用感
実際に取り付けた感想を述べたいと思います。
適合水量が5~10L/分なので実測9Lにての使用です。
ただし取り付けた環境では「水は透明」、「病気はほとんどナシ」という殺菌灯が無くても全然大丈夫な環境ですが、細かいゴミが気になるのと少し出ているコケが収まらないか?という目的での設置です。
水の透明度
水中をよーく見ると細かい塵が舞っており、これが殺菌灯で消えるかな?と思ったものの残念ながら目に見える効果はナシ。
少しでも濁りがあるなら効果が目に見えると思いますが、水は透明で浮遊ゴミを除去したいと考えているなら殺菌灯は効果がありませんでした。
ただし使っているフィルターバッグに汚れが良く取れるようになったので、そういう意味では汚れの分解には役立っているようです。
殺菌灯+フィルターバッグでやれば浮遊ゴミを減らせると思いますが、殺菌灯単体じゃダメですね。
コケの抑止
正直私の環境では変わらず。
元々コケはあまり出ていなくて緑色のうっすらしたコケがガラス面に付くぐらいでした。
数日に1回マグネットクリーナーでエサやりついでにガラスをサッと綺麗にすれば美観を保てる環境でありまして、このガラス掃除が無くならないかな?と思ったのですがハッキリ言って効果はありませんね。
ただこれはコケの種類によっても殺菌灯が効くかどうかが決まりますので、殺菌灯がコケに全く効かないワケではありません。
ネットでの使用感を見ていると、アオコなどそういったコケに対しては効果抜群のようですね。
ガラス面に付く、うっすらミドリイロのコケ(海水)に対しては効果が無かった。という感じです。
病気の予防
これはほとんど発生していないので評価できません。
と、言いたいトコロでしたが殺菌灯をしばらく使ってみて、その後取り外した際に病気予防の威力を感じたので書いておきます。
殺菌灯を取り外して明確にコンディションが変わったのは「ナンヨウハギ」です。
小さなナンヨウハギを飼っているのですが、エサやりを1日ほどサボると体表に白い腫瘍というかアザのような物が目立つようになりました。
帰りが遅くなりエサをやれない日がちょくちょく出ることがありましたが、殺菌灯設置時はそのようなことがあっても病気にかかることはありませんでした。
エサは抵抗力強化のため冷凍ブラインを与えていますが、数日食べられなくと抵抗(体力)が落ち病気の初期症状になってしまった、と予想されます。
殺菌灯を外すとエサ抜けで明確に病気にかかりやすくなり、殺菌灯が持つ病気を予防する力が確かにあったと実感することになりました。
元々「水流でグイグイ水を回し、病原菌が貯まる場所を無くす」、「硝酸塩はほぼ0」、「滋養強壮が付く冷凍エサ」という病気が出にくい環境ではあったのですが、それでも病気にかかりやすいハギ類だとかかることがあるというワケです。
(同じくカクレクマノミやロイヤルグラマなどを飼っているのですが、それらは殺菌灯ナシでも病気は一切大丈夫)
なので、病気に悩まされている場合は勿論のこと、ナンヨウハギなど病気にかかりやすいという魚を飼おうとするのであれば殺菌灯は非常に有効なアイテムだと思います。
まとめ、個人的な所感
殺菌灯なし、と殺菌灯あり、では間違いなく殺菌灯アリの方が良いのは事実です。
ただ殺菌灯って無くても飼育できますし、また設備も高いので中々手を出しにくい設備で、本当に要るのかどうかは見極めたいところ。
ただUV管は1本2000円ほどで交換でき、8000時間・・つまり333日使えます。
9Wの消費電力から電気代は月170円なのでランニングコスト的に高い器具ではないんですよね。
それでコケの抑止、病気予防、透明度のアップができるのはまぁ悪くはないかなと。
安い殺菌灯だと交換用のUV管がかなり高価だったり入手難という罠があったりするので、目先の安さに飛びつくと失敗しがち。
カミハタのターボツイストZは本体が1万6000円ほどと安い殺菌灯製品と比べると高めではありますが、交換球は2000円(2017年ネット相場)ほどなので、運用コストを込みで考えるとやっぱりコイツかなぁと。
それに後から調べて分かったんですが紫外線の照射度を類似製品と比較してみると、ターボツイストZはかなり紫外線の照射度が高いんです。
この辺は殺菌灯を選ぶ際にも参考にすれば良いかなと思います。
特に殺菌灯は白点病などの病気に悩まされてる人にはオススメで、白点病予防には殺菌灯がとても効果的です。
海水魚は1匹1匹が高価なのでそういう意味でも費用対高価は高いかな?とも感じますね。
以上、参考になりましたら幸いです。
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