ウミキノコについて。飼育のポイントやバリエーション、増やし方など
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飼育難易度:★☆☆
ウミキノコはキノコのような容姿をしたソフトコーラルで飼育難易度の低いサンゴのひとつです。
増やしやすいため安価で入手もしやすく初心者にオススメのサンゴです。
目次
ウミキノコの飼育情報
ウミキノコは丈夫なソフトコーラルに属しており、とりわけ難しいサンゴではありません。
クーラーさえ設置していれば飼育が簡単なサンゴで初心者向けのサンゴと言えます。
水の綺麗さ | ★☆☆ |
---|---|
必要な光量 | ★★☆ |
水流レベル | ★☆☆ |
栄養の要求 | ☆☆☆ |
毒性の強さ | ★☆☆ |
入手難易度 | ★☆☆ |
丈夫さについて
ウミキノコはかなり丈夫なソフトコーラルで雑に扱っても大丈夫なサンゴです。
ショックを与えるとしばらくポリプを出さなくなりますが長くても数日ほどでポリプを出すようになります。
照明について
生かすという意味では弱い光でも維持させることができます。
しかしながらポリプの数は少なく貧弱な形に変わってしまいます。
しっかりとした照明をあてることでポリプが繊細になり本来の美しさを引き出す事ができます。
正しい環境で維持されたウミキノコは草原のように美しいサンゴとなります。
関連サンゴを飼うための照明について。色や時間、LEDの使用感など。
水流について
ウミキノコは強すぎない多方向からのランダムな水流を好みます。
フィルターからの水流でも維持することは可能ですが、ランダム性のある水流をあてるとポリプが長くなり美しく成長させることができます。
水流が無くても維持することは出来ますがポリプが短くなってしまうため見た目は悪くなります。
餌・添加剤の必要性
ウミキノコの飼育には餌・添加剤は必要ありませんが、液体のサンゴ用添加剤を投与することで成長速度をあげることができます。
関連サンゴに必要な栄養と添加剤の種類について。使い方と選び方
毒性の強さ
ウミキノコの毒性は弱めですが、無いわけではありませんので繊細なサンゴとは接触しないように配置しましょう。
特にキノコの茎にあたる部分は伸びやすく曲がりやすいため成長に伴って注意が必要です。
ウミキノコを美しく育てるコツ
ウミキノコを美しく育てるコツは「強すぎないランダムな水流」と「強めの照明」です。
適切な水流をあてることによってポリプが伸長し、強めの照明をあてることでポリプが大きく開くようになります。
状態の良いウミキノコは草原のようで綺麗なサンゴに成長します。
ウミキノコの増やし方、成長速度
ウミキノコの増やし方は簡単です。
一部分を切除してライブロックなどに針や爪楊枝で固定すれば新たなウミキノコの株として成長します。
傘の部分を切り分けたり、茎の部分をバッサリ切ったりすることで容易に増やすことができます。
成長速度
ウミキノコの成長速度はサンゴの中では普通です。
ウミキノコが10ヶ月で成長した写真を以下に示します。
飼育環境では添加剤や水換えを行っていないため水換えを行う飼育方法や添加剤を投与する場合は成長が早くなります。
ウミキノコのポリプが出ない、調子が悪い時は?
引っ越しや水換え、購入時などストレスがかかった状態では一時的にポリプを閉じるようになります。
一時的なストレスによる収縮はしばらくすると元に戻り、長くても数日ほどあれば元のポリプを出すようになります。
ずっとポリプを出さないようであれば「硝酸塩濃度」、「水温」を疑って下さい。
硝酸塩濃度は20ppm未満、水温は28度未満を維持することが必要です。
丈夫なのでしばらくは生存できますが1~2週間も続くと収縮してダメになります。
ウミキノコのバリエーション、価格
ウミキノコには様々なバリエーションが存在しますのでその一部を紹介します。
ウミキノコ(ノーマル)
一般的にウミキノコとして売られているものは薄い茶色(ピンク?)で傘が平べったいタイプです。
丈夫でよく増えるため価格も安く入手もしやすいためサンゴ入門には向いています。
ノーマルとして売られている中でも触手が短いものや長いものが混ざっていることがあり、ウミキノコ ショートポリプ、ウミキノコ ロングポリプとして区別して売られることもあります。
グリーンタイプ
ポリプの部分に薄い緑が入るグリーンタイプのウミキノコも存在します。
価格はノーマルタイプよりやや高い程度ですが、増やしやすいため値段が変わらないこともあります。
飼育難易度はノーマルのものと同じです。
オオウミキノコ
大きく成長し、傘の部分がグネグネと成長するウミキノコの種類はオオウミキノコと区別します。
じっくりと時間をかけて飼うことにより巨大に成長し見応えあるサンゴになります。
形がカクレクマノミが好むハタゴイソギンチャクに似ているため、クマノミが入ってくれることもあるサンゴのひとつです。
カクレクマノミとウミキノコ
ウミキノコはイソギンチャクに似ているためクマノミが入る可能性のあるサンゴのひとつです。
しかしながら同じイソギンチャクでも入ってくれないこともあるほどなので通常のウミキノコに入る可能性は低いでしょう。
試してみましたが入りませんでした。
最もカクレクマノミが入る可能性が高いのはオオウミキノコです。
オオウミキノコはカクレクマノミが好むハタゴイソギンチャクに形がよく似ているため、イソギンチャクが無い場合はオオウミキノコの周りで生活するようになります。
夜間はオオウミキノコに入って寝るようになりましたが、毒性が無いのが気に入らないのか日中はべったり入ることはありませんでした。
またウミキノコが大きければ大きいほどクマノミはが入る可能性が高くなります。
関連カクレクマノミが入るサンゴはコレだっ!リーフタンクで共生を見よう!
個人的な総評
ウミキノコは丈夫なサンゴでショップで小さな子株が増やされて売られていることもありチャレンジしやすいサンゴになっています
美しく育てるためには照明と水流が必要なのでステップアップにも丁度良いかな?と思います。
クーラーが入っていないとどうしても飼育できませんので、クーラー無しで飼育できる入門のサンゴをお探しの場合は「マメスナギンチャク」、「ディスクコーラル」がオススメです。
そのほかウミキノコの仲間であるオオウミキノコはカクレクマノミが入るサンゴのうち最も可能性の高いサンゴになると思います。
私の水槽でもカクレクマノミと同居していますがやや同居してくれる程度です。
夜間は入って寝ていて日中もオオウミキノコの周りを泳ぐようにはなるんですが、やはりハタゴイソギンチャクには敵いませんネ(¬з¬)
リーフタンクやコミュニティタンクではカクレクマノミとイソギンチャクの共生は諦めたほうが良さそうです。
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