気性が荒いスズメダイを混泳させるポイント
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マリンアクアで定番の海水魚であるスズメダイは気性が荒く、他の魚とケンカするため混泳は向いていないと言われています。
しかし出来ないわけではありません。
スズメダイの混泳を成功させるために抑えるべきポイントを解説していきます。
同じグループは避ける
スズメダイ同士の混泳の場合、気をつけるポイントとしてスズメダイは自分に近ければ近い種類の魚ほど攻撃性が上がる性質があります。
例えばシリキルリスズメの場合、ロイヤルデムワーゼル・ルリスズメダイとの相性は最悪です。
シリキルリならリュウキュウスズメダイやネッタイスズメなどの方が向いています。
スズメダイのグループ
スズメダイ、およびスズメダイ科スズメダイ亜科の海水魚はいくつかの属があります。
属グループを被らないようにすると攻撃性が落ちます。
ルリスズメダイ属(Chrysiptera)
ルリスズメ、シリキルリスズメ、ロイヤルデムワーゼル、ローランドダムセル、アレンズダムセル、トールボッツダムセル、フィジーダムセル、スプリンガーズダムセル・・・etc
ミスジリュウキュウスズメダイ属(Dascyllus)
ミスジリュウキュウスズメ、ヨスジリュウキュウスズメ、ミツボシクロスズメ、インディアンダッシラス・・・etc
ソラスズメダイ属(Pomacentrus)
ネッタイスズメ、スミゾメスズメ、・・・etc
イシガキスズメダイ属(Plectroglyphidodon)
ルリホシスズメ、・・・etc
クラカオスズメダイ属(Amblyglyphidodon)
ヤマブキスズメ、・・・etc
スズメダイ属(Chromis)
デバスズメ、ブルーリーフクロミス、・・・etc
クマノミもスズメダイのグループ
実はクマノミの仲間たちもスズメダイの仲間でスズメダイ科のクマノミ亜科というグループに属しています。
そのためスズメダイたちとは相性が良くありません。
距離が近いと攻撃するため、一緒にする場合はある程度大きい水槽が必要です。
遠く離れたタイプの海水魚なら全く問題は無い
気性が荒いと言われているスズメダイですが、ハギやギンポ、ヤッコなど全く異なるタイプの海水魚であればほぼ攻撃をしかけません。
それに遊泳層が異なっている場合はテリトリーにすら入らないので全く興味を示しません。
同じスズメダイやクマノミ類との同居を諦めれば比較的混泳は簡単です。
気性の荒さは大きさに比例する
スズメダイは大きさに比例して性格が図太くなります。
大きい個体であるほど他の魚にケンカをしかけますので小さな個体の方が混泳はうまくいきます。
水槽にお迎えする魚はできるだけ小さいものが良いでしょう。
種類によっても大きさが変わる
またスズメダイの種類によっても最終的なサイズが変わります。
シリキルリスズメ、ヨスジリュウキュウは小さいためその他のスズメダイと比べると混泳はしやすいでしょう。
また小さいとそれだけテリトリーも小さくなるのでより混泳はしやすくなります。
逃げ場を確保する
スズメダイが攻撃をしかけるのは自分のテリトリーに入ってきたのを追い出そうとするためです。
つまりテリトリー外に逃げれるようにすれば一緒に同居させることができます。
そのためにはある程度の水槽サイズが必要になります。
何もないと広い範囲がテリトリーとなってしまいますので、岩場や障害物をわけて置くとテリトリーを区切れるので効果的です。
水槽サイズの目安
3~4cmほどの小さなスズメダイの場合を例にあげます。
30cm水槽ではしっかり隠れ家を用意した場合、異なるグループのスズメダイが2匹または3匹までです。
水槽全体がテリトリーには入ってしまいますが異なるグループだと目についたら追い払う程度に収まるからです。
同じグループだと水槽内が全てテリトリーのためずっと追い回しますので複数匹は同居できません。
同じグループを同居させる場合は最低でも45cm以上の水槽が必要です。
大きくなってくると比例してより大きな水槽サイズが必要になるので成長を見越して余裕のある水槽サイズだとうまくいきやすいでしょう。
逆に過密にする
逆にテリトリーを持たせない混泳方法もあります。
巣となる障害物や岩場を置かず、スズメダイを水槽に多く入れるとテリトリー自体が持てなくなります。
自分のテリトリーに侵入したから追い出そうとするのであって、テリトリーを持たないスズメダイは比較的おとなしめです。
それに他のスズメダイが気に食わず突付いたとしても数多く入れていることにより攻撃が分散されるのでダメージも抑えられます。
ショップで仲良さそうに泳いでいたのに持ち帰って水槽に入れるとケンカするのはこのためです。
水換えは多くなる
反面多く入れることによって水換えはかなりやる必要があります。
過密にするぐらいいれると数日に一度は行う必要があるので個人的にはあまりオススメはしませんが、多くのスズメダイを飼育したい場合はこのテクニックを利用すると良いでしょう。
まとめ
スズメダイの混泳について箇条書きでポイントをまとめました。
- スズメダイと異なるタイプの海水魚なら問題なく混泳できる。クマノミもスズメダイであることに注意。
- スズメダイ同士で混泳する場合も異なるグループの方が混泳しやすい
- 大きさに比例して性格がキツくなるため、小さいものが混泳しやすい
- スズメダイ同士で混泳する場合、異なるグループ同士なら30cmで2-3匹まで、同じグループなら45cm以上は最低限必要
- 過密にしてテリトリーを持たせないようにすると大人しくなる(水換えジャンキー向け)
スズメダイに限らず海水魚は自分と近い魚を攻撃する性質を持つ、淡水魚で言えばベタみたいなものが多くいます。
例えばベラやギンポ、クマノミなどですね。
荒いと言われているスズメダイですが全く異なるタイプの海水魚には温和ですので、その点を留意すれば混泳が簡単になりますよ!
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