水槽の停電対策について!実経験を元に備えや応急処置を解説!
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先日2~30年に一度と言われた超大型台風で停電し、一部の水槽が壊滅してしまいました・・。
その時の経験を元に「停電時の対策」と、「停電に備えるグッズ」、「停電体験談」など水槽の停電対策について紹介していきたいと思います。
私の停電体験談
2018年9月始め20年~30年の中で最大規模と呼ばれる台風が日本に上陸。
私の地域も被害に合い、家の半壊は免れたものの続く停電により被害を受けてしまいました。
部屋には何台も水槽があるような熱帯魚好きですが、当初は「まぁ明日には復旧すれば良いかな?」と甘く考えておりました。
しかし実際には2~3日ほど停電し、魚が少しずつ弱っていくのを見て、「これヤバイかも・・・」と停電によるダメージは思ったよりも大きいものでした。
特に被害が大きかったのは「海水水槽」で停電復旧後はもう地獄としか言いようがなく、死んだ魚を1匹1匹取り出していくのは辛かったです。
2~30年の一度の勢力という並外れた台風だったため、ある程度はどうしようもない部分もあるとは思います。
しかし停電中、「これをやっておけばよかった」、「このグッズがあれば・・」と思うところがありましたので、この経験を生かし忘れないうちに水槽の停電対策をまとめておきたいと思います。
停電時にまずすること
電気が止まった場合、すぐ復旧しそうであれば特に気にする必要はありません。
が、超大型台風や地震など「復旧がいつになるか分からない」という場合、まず以下のことを抑えておきましょう。
エサは与えない
停電時はフィルターが止まっているため水を浄化する力が大幅に弱くなっています。
この時にいつもどおりにエサを与えてしまうと、浄化作用が追いつかず水質が悪化して魚が死んでしまう原因に。
停電中、フィルターが停止している間はエサを控えましょう。
健康な熱帯魚であれば、一週間ぐらいはエサを食べなくても全く大丈夫。
餓死のリスクと水質悪化のリスクは、後者のほうがかなりデカいです。
水草はカット
停電中はライトが付かないので、水槽はいつも暗い状態になります。
水草に十分光があたっている場合は「光合成」により酸素を供給しますが、そうでない場合は逆に「酸素」を消費してしまいます。
そのため水草を多く植えているのであればこれによる酸欠が発生して、魚たちを苦しめる要因に。
すぐ停電が復旧しそうなら良いのですが、いつになるか分からない場合は大規模なトリミングを行って酸欠を防ぎましょう。
太陽光を取り入れれば良いと考えてる人もいますが、家庭レベルの小さな水槽では急激に水温が上がってしまうのでやめといた方が良いです。
死んだ熱帯魚は即取り除く
死んでしまった熱帯魚は腐ってしまうことで急激に水質を悪化させます。
フィルターが動いている間は実感しにくいのですが、停電中はすぐに取り除かないと明確に水が腐ります。
一手遅れるだけで全部道連れになりますので、死体を発見したらすぐに取り除きましょう。
冷凍エサを保冷ケースに
あとは冷凍エサを使っている場合は、早々にクーラーボックスや発泡スチロール箱など保冷効果の高いケースに移動させましょう。
そのままにしておくと早々に溶けてダメになるほか、溶け出したエキスが冷凍庫の食品に付いて食べられなくなったり、家族からヒンシュクを受けることになります。
(冷凍庫がアカムシ臭くなります!!)
別のケースに避けておくことで、溶けてしまった際のダメージも軽減できます。
あとは新聞紙などでくるんで更に保冷効果をアップさせるとより良いです。
冬場は水槽の保温に務める
特に危ないのが冬場の停電です。
熱帯魚は冬のない熱帯域に生息するイキモノなので、最低でも20度程度は必要です。
停電復旧がいつになるかわからない場合は、水槽を発泡スチロールや新聞紙何枚も重ねて覆ったり、毛布をかぶせることで、できるだけ温かい時間が伸びるように対策を行いましょう。
カイロがあればソレを使って維持するのも手かと思います。
(蒸れないようにと、温めすぎには気をつけて)
こういう時大きい水槽だと保温効果が高く温かい水が長続きするので、日頃から大きい水槽で飼うのも停電対策の1つですね。
停電から復帰したら行いたいこと
停電から復旧したらいつもどおりにはなりますが、少し注意したいポイントをまとめておきます。
まず水換え
フィルター停止により水が浄化できない状態だったので、当然ながら水質が良くありません。
加えてフィルターが停止することにより、フィルター内のろ過バクテリアも死滅して水質を悪化させています。
まずは水換えを行って綺麗な水にしておくと良いでしょう。
エサは少しずつ与える
何日もエサを与えていないと魚はエサに対してとても貪欲になります。(オナカスイタ!!)
この時エサを食うだけ与えると満腹のブレーキがきかず、パンパンになるまで食おうとします。
そうなると臓器を圧迫して死に繋がりますので、エサは様子を見ながら少しずつ与えるようにしましょう。
もちろん魚の種類にもよりますが「お腹を空かせてるだろうからいっぱいあげよ!!」とすると爆死につながりやすいですね。
(メダカなど胃袋が少ないモノは大丈夫ですが、シクリッドなど食い貯めができるのはダメでした)
それにフィルター内のろ過バクテリアも大幅に減っているので、そういう意味でもエサ控えめの方が良いです。
停電する前の備蓄品
とはいえ停電してからじゃ出来ることは少ないです。
「停電前にこれがあったら良かった!」と思う用品を紹介していきます。
電池式エアーポンプ
最も停電前に用意しやすく、効果が高いのが「乾電池で動くエアーポンプ」です。
エアーポンプを動かせれば酸欠を防止できますし、水流が生まれることによって水を綺麗にするバクテリアも活動することができます。
数千円ぐらいで購入できますので、水槽の台数分揃えておくと良いでしょう。
(採集とかにも使えるヨ!!)
「単一電池式」の方が持続時間が長いと思いますが、利便性を考えると下の製品のような「単3電池式」の方が良いですね。
酸素を出す石、みたいなのは危ないカモ
あとホームセンターや100均などで「酸素を出す石」みたいなグッズがありますが、あまり使い物にならないばかりかデメリットの方が多いと思います。
というのもあの手の製品には強いアルカリ性と硬水に傾ける作用があり、これが魚・エビなどに良くない場合が多いからです。
特にエビは水質変化に敏感で、使用したらコロッと死んでしまうこともあるほど。
しかも肝心の酸素の方も粒がバコバコ出るわけではなく、ほんの気休め程度にしか出ません。
(ぶくぶくであるエアーレーションは水流を生み出しているのも非常に重要なポイントで、酸素だけを溶け込ませているだけではないんです)
なので、やはり乾電池式のエアーポンプの方を用意しておくべきでしょう。
停電している水槽へ酸素が送れなくなった場合「さんそを出す石」を使いたくなりますが、甲殻類(エビ・カニ)・海水魚・古代魚・ナマズ類には使用しないで下さい。
アルカリ性に水質が傾き、体調を悪化させる恐れがあります!
なのでオススメは携帯用乾電池式エアーポンプ????いざと言う時便利ですよ! pic.twitter.com/d1IU2jbqjB— えびちゃん@ヤマトヌマエビ愛好家♀ (@aquaristEBICHAN) 2018年9月4日
正直最強「ガソリン式発電機」
とはいえ何が一番欲しかったと言うと「発電機」。
レジャー用などでガソリンを電気エネルギーに変えるモノがありますので、それがあれば停電中でも水槽を動かすことができます。
私は台風で被災しましたが、長く途切れたのは電気だけで水やガソリンなどは少し移動すれば簡単に入手できました。
そんな時に発電機があれば、ガソリンを買って電気にできていたのでかなり助かったと思います。
あともちろんながら水槽以外にも電気を使えますし、キャンプとかのレジャーにも使えるので行楽や防災グッズとしても最強アイテムに感じますね!
大容量バッテリー
「超大容量の予備バッテリー」も多少は役に立つアイテムかなと思います。
いわゆる携帯のモバイルバッテリーを超大きくしてコンセントが挿せるアイテムで、日頃から常時充電状態にしておき備えておくモノ。
ただしガソリン式と比べて量が限られていて、その場凌ぎにしかならない点は要注意。
例えば上記のような大容量バッテリーだと、一般的な外部式フィルターだと1日程度しか持ちません。
※60cm水槽クラスの外部式フィルター「VX-75 」だと60Hzで11Wなので、256Wh/11で13.2時間になります。
もちろん水槽によって前後しますが、ヒーターが20Wとか100Wとか言うことを考えるとやや心もとない感じがします。
ただ小さなフィルターのみだと2Wとかなので3日程持つ計算になりますし、発電機と比べて安いので、防災グッズの1つとして持っておくのは良いかなぁという感じです。
(断然発電機のほうが良いのは確かです)
おわりに
すぐに復旧しそうな停電であれば何もしなくても大丈夫だと思いますが、やっかいなのは復旧がいつになるか分からない場合です。
先の停電では「明日あたり復旧するだろう」と甘く見てしまい、結果的に失敗してしまいました。
停電時出来ることは多くないのですが、「やっていたら救えた魚もいたのでは・・・?」と悔しい限りです。
とはいえ一番の対策は停電に備えるように防災グッズを揃えるコト。
乾電池式のエアーポンプは安くて用意しやすいですし、ひとまずこれを水槽台分用意しておくだけでも違います。
一番停電時に役立つアイテムは「ガソリン式の発電機」。
1つの防災用品としてやレジャーグッズとしても役に立ちますので、余裕があれば準備しておくのがオススメです!
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