アピストグラマ・プルクラ ”チンガルノ”の特徴・飼育情報

アピストグラマ チンガルノ

学名
他の販売名
大きさ目安
5.5cm
飼育難易度

気をつけたい

適応水質
弱酸性中性弱アルカリ
水温目安
22~29℃(普通の熱帯魚)
繁殖難易度
性格
注意点あり
遊泳タイプ
群れやすさ
群れない
価格目安
ペア12,000~20,000円

目次




主な特徴

「アピストグラマ チンガルノ」および「アピストグラマ・プルクラ ”チンガルノ”」は、カラフルな体色とラウンドテールが特徴のアピストグラマです。

普段のオスはそこまでパッとしませんが、他個体への威嚇時にはヒレの色彩が非常に鮮やかになり息を呑むほど美しくなります。

本種は「Apistogramma pulchra」のバリエーションではないかと推測されますが、一般的な「プルクラ種」と比べて体型・雰囲気が異質であるため、本種は「チンガルノ」または「プルクラチンガルノ」などと、プルクラとは別アピストとして扱うのが一般的です。

アピストグラマ プルクラチンガルノのオス普段のオス
威嚇するアピストグラマ プルクラチンガルノのオス威嚇するオス
威嚇するアピストグラマ プルクラチンガルノ(斜めから)
アピストグラマ プルクラチンガルノのメスメス

YOUTUBEの動画

YOUTUBEで掲載されているアップロード動画の中から、魚が分かりやすいものを紹介します。

混泳・性格

温和なシクリッドで混泳に向いています。ただし同じシクリッド類の魚とはケンカする傾向があるのには注意しましょう。

シクリッド以外の魚に関しては大体無関心ですので、ネオンテトラを始めとする小型テトラやラスボラ、コリドラスなどとの混泳は全く問題ありません。

同じシクリッド類の熱帯魚とはテリトリー争いを行う傾向があるため注意します。

殺し合うほどではありませんが逃げれるような大きな水槽を用意したり、遮蔽物を置いたりして工夫する必要があります。

メスへのあたり

アピストグラマはオスがメスをいじめる傾向がありますので注意します。

チンガルノはどちらかというとメスをいじめないアピストグラマではありますが、相性が悪いとメスを虐げる性格がありますので観察は必須です。

様子を見てメスが参っているようでしたら流木などを入れ遮蔽したり、より大きな水槽にしたりして対処を行って下さい。

水槽隅に追いやられたアピストグラマ水面端においやられている場合は対処しよう

エサ

エサは何でも食べますが、沈下する人工飼料が適しています。

アピストグラマ・アガシジィ”ダブルレッド”のエサを食べている様子人工飼料を食べるアピストグラマ

一般的に売られている熱帯魚のエサはだいたい沈むのと、慣れてくれば浮かんでいるエサも取りにくるので割りと熱帯魚のエサであれば大体OKです。

オススメは粒状の沈下するエサで、具体的な製品名をあげれば「コトブキのフライミックス 小粒~中粒」、「どじょう養殖研究所のグロウ C」、「デルフィスのデルフレッシュフード SM」などがよく使われています。

飼育ポイント・注意点

飼育は難しくありません。清潔さが失われたりすると調子を崩しますので気をつけましょう。

アピストの飼育水槽例飼育環境の一例

ネオンテトラやゼブラダニオのような入門熱帯魚と比べ、基本が出来ていないこと(アンモニアが検出される。水質変化が激しい等)による耐性がありませんので注意が必要です。

とはいえ魚を飼育する最低限の環境さえできていれば難しい熱帯魚ではなく、アピストの中では飼育容易種です。

衛生管理の重要性

アピストグラマの飼育において、特に注意が必要なのが単純な清潔さです。

底砂などに沈殿するフン・ゴミなどを長期間放置するとそこから病原菌が多く発生し、これにより病気になって死ぬことがアピストグラマに限らず小型シクリッドでは多い死因です。

ソイルのゴミ掃除プロホースでソイル間の汚れを取り除いている様子。
このゴミが蓄積すると病気の温床になりやすい

そうならないように定期的な底砂の掃除とフィルターが目詰まりしない程度のメンテナンスが重要になります。
(特にスポンジフィルター+ソイルのコンボは管理を怠ると病気になりやすい)

良い水槽環境ができていると長時間放置していても問題ないこともありますが、ふとしたきっかけ(大換水・底の汚れの巻き上げ)でいっきに調子を崩すリスクがあるので過信は禁物です。

水草を植えない場合の底床は”極薄に敷く”のが、メンテナンスしやすくオススメです。

繁殖

十分狙えます。

洞窟状の狭くて暗い場所に卵を産む「ケーブスポウナー」であるため、産卵場所になりそうな流木か、100均などで売られている小さな植木鉢を割って産卵場所を用意しておきます。

アピストグラマの繁殖セット(VⅢ)産卵セットの一例。
40cm水槽(カラースリーL)にスポンジフィルター+底うす敷きで、生みそうな流木+割った植木鉢をセット。

産卵場所があって状態良く飼育できていればそのうち産卵に至りますが、他に魚がいるとストレスで食卵してしまうので基本的にはペアのみを水槽に入れるのが望ましいです。
(ごく少数のオトシンクルス、エビ程度であればそこまで障害になりません。もちろん本当にペアのみにするのがベターですが)

産卵から稚魚浮上まで

暗くて狭い場所に産むため基本的には卵を見ることはできませんが、産卵した場合メスの黄色がひときわ強くなり産卵場にこもりっぱなしになるのでそれを目安とします。

産卵後5日頃に稚魚が巣穴から出てきてエサを探し始めるのでそのタイミングで与えられるように予めブラインシュリンプを用意しておきましょう。

保育中のアピストグラマ・ビタエニアータのメス別種のアピストであるがイメージはこんな感じ。(ビタエニアータ)

稚魚のエサやり回数は朝・晩の2回が最低ラインと思って、できれば1日に何度も与えるようにするのがベターです。

その後しばらくはブラインシュリンプが主食になりますが、成長にあわせて砕いた人工飼料や冷凍アカムシなどを交えていきます。

その他・補足情報

プルクラとは別モノと考えた方が良い

本種は「アピストグラマ・プルクラ “チンガルノ”」と、プルクラの一種として扱われることもありますが一般的なプルクラとはかなり異質なので注意して下さい。

最も違うのが体型であり、一般的に「プルクラ」として入ってくるアピストはスレンダーで、少しロートカイルとかペルテンシスのような細さが感じされるのですが、「プルクラチンガルノ」は体型がほぼアガシジィです。

威嚇するアピストグラマ プルクラチンガルノのオスチンガルノ
アピストグラマ・アガシジィ「テフェ」の1タイプアガシジィ

色彩についてもプルクラが全体的に青っぽくて綺麗なイメージがあるのに対し、チンガルノは黄色が加わってカラフルで綺麗すね。

まぁ何が言いたいかと言うと「プルクラ」と「プルクラチンガルノ」は別モノとした方がアピストを楽しめるかと思います。
(プルクラチンガルノ飼ってプルクラ飼った気にならないこと!モッタイナイです!)

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