アピストグラマ・シュテッキーの飼育・繁殖情報
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アピストグラマ・シュテッキー
気をつけたい
弱酸性 | 中性 | 弱アルカリ |
---|---|---|
○ | ◎ | △ |
主な特徴
「アピストグラマ・シュテッキー」は尾びれのライヤーテールとパターン模様が特徴的なアピストグラマの一種。
定番アピストのトリファスキアータとビタエニアータの中間のような面影を感じさせるアピストで、その他にもオスで4.5cmほどと小型アピストであることも特徴です。
雌雄ともに興奮すると体の後半部分にうっすら縦縞模様が現れ、オスにいたってはヒレに赤色が出現し一層美しいアピストに変化します。
混泳・性格
温和なシクリッドで混泳に向いています。ただし同じシクリッド類の魚とはケンカする傾向があるのには注意しましょう。
シクリッド以外の魚に関しては大体無関心ですので、ネオンテトラを始めとする小型テトラやラスボラ、コリドラスなどとの混泳は全く問題ありません。
同じシクリッド類の熱帯魚とはテリトリー争いを行う傾向があるため注意します。
殺し合うほどではありませんが逃げれるような大きな水槽を用意したり、遮蔽物を置いたりして工夫する必要があります。
メスへのあたり
シュテッキーはアピストの中では比較的メスへのあたりが少ない種であるため、一般的なアピスト水槽であればまず同居はうまくいきます。
もしメスが水槽の隅においやられていた場合は工夫が必要となりますが、そのようなことはほとんどないでしょう。
(小さな水槽にメス2匹とかしない限り大丈夫です)
エサ
エサは何でも食べます。最も適しているのは沈下する人工飼料です。
一般的に売られている熱帯魚のエサはだいたい沈むのと、慣れてくれば浮かんでいるエサも取りにくるので割りと熱帯魚のエサであれば大体OKです。
オススメは粒状の沈下するエサで、具体的な製品名をあげれば「コトブキのフライミックス 小粒~中粒」、「どじょう養殖研究所のグロウ C」、「デルフィスのデルフレッシュフード SM」などがよく使われています。
飼育ポイント・注意点
飼育は難しくありません。清潔さが失われたりすると調子を崩しますので気をつけましょう。
ネオンテトラやゼブラダニオのような入門熱帯魚と比べ、基本が出来ていないこと(アンモニアが検出される。水質変化が激しい等)による耐性がありませんので注意が必要です。
とはいえ魚を飼育する最低限の環境さえできていれば難しい熱帯魚ではなく、アピストの中では飼育容易種です。
中性を好むアピスト
アピストグラマは弱酸性の水を好む種も多いのですが、シュテッキーに関しては中性の水を好みます。
数値的にはpH6.0~pH7.5ぐらいが目安で、これは日本の水道水でドンピシャですので水質的には非常に飼育しやすいアピストです。
またそこまで低くならない弱酸性であれば普通に適応しますので、ソイルを使った水槽にも十分適応できます。
冒頭でアピストグラマ・トリファスキアータの雰囲気があると述べましたが、住んでいるところもグァポレ川・マモレ川と共通していますので飼育方法はトリファスキアータと同等でOKです。
衛生管理の重要性
アピストグラマの飼育において、特に注意が必要なのが単純な清潔さです。
底砂などに沈殿するフン・ゴミなどを長期間放置するとそこから病原菌が多く発生し、これにより病気になって死ぬことがアピストグラマに限らず小型シクリッドでは多い死因です。
そうならないように定期的な底砂の掃除とフィルターが目詰まりしない程度のメンテナンスが重要になります。
(特にスポンジフィルター+ソイルのコンボはフィルターが詰まりやすい)
良い水槽環境ができていると長時間放置していても問題ないこともありますが、ふとしたきっかけ(大換水・底の汚れの巻き上げ)でいっきに調子を崩すリスクがあるので過信は禁物です。
水草を植えない場合の底床は”極薄に敷く”のが、メンテナンスしやすくオススメです。
なお中性を好むアピストであるため底床はソイルよりかは小粒のセラミックタイプの方が管理しやすくオススメです。
繁殖
繁殖は容易で、産卵セットを組めば十分繁殖を狙うことが可能です。
洞窟状の狭くて暗い場所に卵を産む「ケーブスポウナー」であるため、産卵場所になりそうな流木か、100均などで売られている小さな植木鉢を割って産卵場所を用意しておきます。
産卵場所があって状態良く飼育できていればそのうち産卵に至りますが、他に魚がいるとストレスで食卵してしまうので基本的にはペアのみを水槽に入れるのが望ましいです。
(ごく少数のオトシンクルス、エビ程度であればそこまで障害になりません。もちろん本当にペアのみにするのがベターですが)
産卵から稚魚浮上まで
暗くて狭い場所に産むため基本的には卵を見ることはできませんが、産卵した場合メスの黄色・オレンジがひときわ強くなり産卵場にこもりっぱなしになるのでそれを目安とします。
産卵後5日頃に稚魚が巣穴から出てきてエサを探し始めるのでそのタイミングで与えられるように予めブラインシュリンプを用意しておきましょう。
稚魚のエサやり回数は朝・晩の2回が最低ラインと思って、できれば1日に何度も与えるようにするのがベターです。
その後しばらくはブラインシュリンプが主食になりますが、成長にあわせて砕いた人工飼料や冷凍アカムシなどを交えていきます。
その他の情報
サムネイルに使った写真は威嚇時のショットですが、普段は地味めの魚です。写真詐欺とも言えますが、やっぱ興味持ってくれる方がいいかな?と思って写真写り良い方をトップに使わせていただきました。
(普段は上の感じです。ベタみたいに鏡見せるとブワーッ!ってなります)
さてマモレ川などからくる中性域のアピストグラマが、アピストグラマシュテッキーです。(写真のもリオマモレ)
トリファスキアータとビタエニアータの中間のイメージと紹介しましたが、威嚇した様はカカトゥオイデスのような圧も感じますね。
僕は当初弱酸性のアピストかと思っていまして、でもソイルは汚れるから敷きたくないしとりあえず薄砂利の中性寄りで育てるか、と適当に育成していたのですがそんな適当環境でも産んでて驚きました。
(気難しいアピストならこうはいかない)
「そういえば採取地リオマモレってことは・・トリファスキアータと同じじゃん!!」ということで、飼育方法は普及種であるトリファスキアータと同様なのです。
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