サイアミーズフライングフォックスの飼育情報。食べるコケや混泳など
更新:
サイアミーズフライングフォックス
簡単
弱酸性 | 中性 | 弱アルカリ |
---|---|---|
◎ | ◎ | ◎ |
主な特徴
「サイアミーズフライングフォックス」は細長い体に横一線の黒いラインが入るコイ科の熱帯魚。
藻・コケを食べる性質があり、せわしなく動き回りながら葉や流木、岩についたコケをバババババッと舐め取るようにしてコケをついばみます。
特に他のコケ取りが食べない「黒ひげゴケ」を食べてくれる貴重なコケ取りとして知られ、そのほか糸状ゴケである「アオミドロ」も非常によく食べることからコケ取り生物としては定番の地位にあります。
自然下であれば体長15cmほどの中型魚ですが、広い空間がないと成長が抑制されるため60cm水槽だと10cmもいかないことがほとんどです。
そのため30cmという小型水槽にもコケ取りとして多く導入されます。
コケ取り性能
茶ゴケ |
D
|
---|---|
糸ゴケ, アオミドロ |
A
|
緑のスポット状コケ |
E
|
黒ひげ状コケ |
C
|
藍藻, シアノバクテリア |
E
|
短い毛布状のコケ |
D
|
サイアミーズフライングフォックスが最もよく食べてくれるのが糸状タイプのコケ「アオミドロ」であり、アオミドロに困っているなら抜群に効果があります。
しかしながら最もサイアミーズフライングフォックスが重宝されるのがほかのコケ取りがほとんど食べない「黒ひげ状のコケ」を食べることす。
ただし一般的に売られているサイアミーズフライングフォックスは4cmほどとかなり小さいため、多く繁茂してしまった黒ひげには力不足であることが多いです。
しっかり駆除してもらいたい場合は多めに入れるか、大きく育ったやつを導入するのが黒ひげ除去のコツです。
またエサでお腹がいっぱいになった状態から食べるほど好んではないため、しっかり黒ひげを食べてもらい場合はエサを控えるのが望ましいでしょう。
なおエビ類のような水草への食害は基本的にはありません。
混泳・性格
温和で混泳には向いています。
サイアミーズフライングフォックスは大型化しない限りは温和で、どのような魚とも混泳させることができます。
10cm程に大きくなると縄張り意識を持つようになり他の魚を追い回したりする行動がみられますが、そこまで育てるには最低でも90cm以上の水槽で育成する必要があります。(理想は120cm以上)
30cm水槽や60cm水槽で飼育する分には大きくできないので、一般的には温和な魚という認識でOKです。
エサ
エサは何でも食べますが、口が小さいためエサのサイズには注意が必要です。
口が小さめなので、粒状の人工飼料が思ったより小さくないと食べられないこともあります。
そのためフレークフードもしくはかなり小さめの粒状人工飼料がエサとして好ましいでしょう。
具体的な製品をあげれば「テトラミン」「ネオプロス」「テトラプランクトン」などが一般的です。
とはいえ水草水槽であれば藻・コケ(と他の魚のおこぼれ)で賄えますのでエサに関しては気にしなくてもまず問題ないでしょう。
飼育ポイント・注意点
とても丈夫で飼育しやすい熱帯魚であり、魚を飼育できる最低限の環境ができていれば失敗はほとんどないでしょう。
「サイアミーズフライングフォックス」は強健といっていいほど非常に飼育しやすく体力もある魚です。
ただ驚いたときに猛ダッシュして水面からジャンプする場合があるため必ず水槽のフタは取り付けるべきです。
繁殖
繁殖は困難です。
飼育下で繁殖したという話は聞かないレベルに繁殖が難しい熱帯魚です。
その他・補足情報
実際大きく出来ない
自然下では15cmになることが確認されていますが、小さな水槽だとそこまで大きくするのは無理です。
最大サイズを見越して「30cm水槽や60cm水槽に入れるのはちょっと・・・」と思いがちですが、大丈夫です。
水槽サイズで抑圧され丁度いいサイズに収まります。
コケをちゃんと食ってくれるのは7cmぐらいのサイズなのですが、そのサイズに成長させることすらある程度の時間が必要ですので大きくなって困ることはまず無いでしょう。
大きくなって困るのは90cm・120cm水槽を引退して、小さい水槽に移動させようとする時ぐらいです。
むしろ小さくてコケ取り能力が低くて困る方が多いです。まともにコケ取りとして本領を発揮するのは7~8cmぐらいなのですが売られているのは4cmぐらいでちょっと・・・。
呼び名
学名が「Crossocheilus siamensis」であったため種名からサイアミーズフライングフォックスと名付けられました。
しかし現状Crossocheilus siamensisはシノニム(無効)であるため、名前は単なる販売名にしか過ぎなくなりました。
複数種存在する
「サイアミーズフライングフォックス」と販売名は1つなのですが、実は同属の複数種が混ざっているようです。
Crossocheilus oblongus、Crossocheilus langei、Crossocheilus atrilimesなどが混在されますが、見た目はほとんど同じです。
サイアミーズフライングフォックスは「黒ひげコケをよく食うやつと食わないやつがいる」と昔から言われることがあり、私自身もそれは体感していて当初それは個体差によるものだと思っていました。
しかし後に複数種存在することを知り、この問題は販売されているサイアミーズフライングフォックスの種類が違うことにより起こっている可能性があります。
売られている小さなサイズで見分けることは非常に困難でありますため、もし「購入したのに黒髭ゴケを食わない」という場合は同じショップで追加購入するより、全く異なるショップで購入した方が違うタイプを購入できる可能性が高くなります。
(違う卸業者を使ってそうなところ)
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