ホワイトライントーキングキャット(ラファエルキャット)の特徴・飼育情報

ホワイトライントーキングキャット

学名
Platydoras armatulus (Valenciennes, 1840)
他の販売名
ラファエルキャット(ラファエロ) ストライプラファエルキャット ホワイトラインラファエルキャット ストライプトーキングキャット
大きさ目安
15cm
飼育難易度

簡単

適応水質
弱酸性中性弱アルカリ
水温目安
22~29℃(普通の熱帯魚)
繁殖難易度
困難
性格
温和な平和主義者
遊泳タイプ
昼間は完全に隠れる。夜間に徘徊。
群れやすさ
群れない。ただし土管に寿司詰めになる。
価格目安
500円~1,500円

目次

主な特徴

「ホワイトライン(ストライプ)トーキングキャット」は南米原産のナマズで、側面に走る白いラインが特徴の定番人気ナマズ

特に小さい頃は白がクッキリで範囲も広いため非常に美しく、東南アジアで多く養殖されています。ホームセンター等で安価に見られるのはそういった養殖産です。(一部ながら現地採取されたワイルドものも流通)

夜行性なため昼間は物陰に隠れていますが、慣れてくればエサをやると昼間でも出てきてくれるのでその点からも人気です。

「トーキング」は掴んだり水上に持ち上げたりすると胸ビレの骨を擦り合わせて「ギギギ」と音を出すことに由来。

なお海外では「Striped Raphael catfish」と呼ばれるため、「ストライプラファエルキャット」や「ホワイトラインラファエルキャット」、「ラファエルキャット」といった別名もあります。

YOUTUBEの動画

YOUTUBEで掲載されているアップロード動画の中から、魚の種類があっていて特徴が分かりやすいものを紹介します。

混泳・性格

基本的に温厚で混泳向きの魚です。

ナマズとかの混泳水槽

他の魚に攻撃することはなく完全平和主義の魚です。

強いて言えば身体がゴツゴツした棘や鎧に覆われているため、皮膚が弱い魚と接触時にケガをさせてしまうぐらいですが、混泳している魚が非常にデリケートでない限りこの点は問題になりません。

ただし最終的には10cmを超すナマズであるため、口に入る小魚は食べてしまいます。そのためネオンテトラ等の小型魚とは混泳不可能です。

あと強いて言えばブリード個体は餌を見つけるのが速く大食漢なので、コリドラスなどエサ食いが遅い底物との混泳はおすすめしません。(先にコイツが食いまくる)

大型魚水槽の掃除屋としての一面も

「ドラス」と呼ばれる南米のこういったナマズの仲間は身体がゴツゴツとして防御に特化しており、そのため大型魚に食べられるリスクが少なく「掃除屋」として導入されることも多いです。

ただし無理に食べようとした大型魚が喉に詰まらせ、そのまま死んでしまうこともあるため、サイズ感は意識して導入したいところ。

エサ

口に入る大きさの餌なら何でも食べます。

エサを探すストライプトーキングキャット
エサを探すホワイトライントーキング

コリドラスの餌から川魚の餌まで本当に何でも食べてくれますので、エサに苦労することはありません

ただ、この「何でも」というのが曲者で、慣れるとかなりふてぶてしい性格になり、混泳魚の餌を横取りします。混泳魚にもエサを行き渡らせるよう与えると、肥満になる傾向があるため注意して下さい。

具体的な製品としては、どじょう養殖研究所の「グロウ D」などが良いでしょう。

飼育ポイント

とても強健な熱帯魚です。飼育は非常に容易です。

非常に丈夫で飼いやすい熱帯魚であり、魚を飼育できる最低限の環境さえあれば飼育可能です。

水槽サイズには注意

ホワイトライントーキングキャット

可愛いサイズで売られていることが多いですが、最終的には60㎝以上の水槽が必要になります。

小さな水槽ではベビーを綺麗に育て上げるのは少し難しく、太ってパンパンになってしまったり、背中が曲がってしまったりします。なるべく泳げるスペースを用意して餌をやりすぎないことがカッコよく育てるコツです。

移動の際はネットではなくプラケが良い

魚をすくう際に目の荒い網を使うと棘や鰭が引っ掛かり取れなくなることもあるので、引っ掛かりづらい網を使うかプラケースですくいとることが好ましいです。
(動きが遅いので手で掴むことも可能ですが、挟まれて結構痛い)

繁殖

飼育下における繫殖例は聞きません。

東南アジアでは養殖が確立されていますがホルモン剤によるものであり、飼育下での自然繁殖は例がありません。

雌雄差については雄の方が雌より胸鰭背鰭が伸長し、雄より雌の方が身体が丸みを帯びることからある程度の予想が可能です。ただし10㎝ほどの大きさになるまでは違いがわかりにくいと言えます。

水槽内で繁殖について何か発見がありましたら、是非コメント欄や私のウェブサイト(末尾)にて報告していただけると幸いです。

その他・補足情報

熱帯魚マニア、パーさんのオススメポイント

流木に隠れるホワイトライントーキングキャット

南米小型~中型のナマズは日本人目線でかなり個性豊かな見た目をしており、水槽内に「積める」ので割と省スペースでコレクションができる魚。

夜行性ではありますが、本種は比較的慣らしやすいのでちゃんと見えるように飼うことも可能です。

鳴き声を聴く機会は少なくあまりストレスを与えるのも良くないので、購入するときは店員さんにピッタリマークして、掬い上げた時の声を聴き逃さないようにしましょう。

「ギギギ」だったり「グググ」だったり壊れたモーターみたいに「ギュイギュイ」鳴ったりしますので、どうかあなたの耳で確かめてください!(^^)!

販売名についての補足

「ラファエルキャット」で販売されている魚は本記事の魚であることが多いのですが、ラファエルキャットは別の魚であるハンコッキートーキングキャットにも使われる場合があります。
(ハンコッキートーキングは海外でmarbled raphael catfishの名前があるため)

ラファエルキャットに関しては「トーキングキャット」と同じ感じで、イメージ的にはグループの呼称です。

木村仁哉氏が書いたイラスト

この記事の著者情報

木村 仁哉

ドラスマニア

ナマズの1ジャンルである「ドラス」マニア。

アナドラス属、アンブリドラス属、アガミクシス属、Platydoras、メガロドラス属などいわゆる「ドラス」と呼ばれるナマズを中心に飼育・情報収集する熱帯魚愛好家。

誰かのために、ドラスのためになることを願ってインターネットでも情報を発信中。

リンクドラス科研究所

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