ポリプテルス パルマス”ブティコフェリー”の特徴・飼育情報

ポリプテルス パルマス ”ブティコフェリー”

学名
他の販売名
ポリプテルス・ローウェイ(旧学名)、ポリプテルス ブティコフェリー(種小名省略)
大きさ目安
25cm
飼育難易度

気をつけたい

適応水質
弱酸性中性弱アルカリ
水温目安
22~29℃(普通の熱帯魚)
繁殖難易度
性格
温和な平和主義者
遊泳タイプ
大体底でベタァっとくつろいでいるが、たまに泳ぐ
群れやすさ
群れない
価格目安
5,000~7,000円

目次




主な特徴

「ポリプテルス パルマス”ブティコフェリー”」はイエロー・茶色をベースとし、場合によってはほんのり緑がかる小型ポリプテルス

海外では「Gold Dust Bichir」、訳すと「金の粉をまぶしたようなポリプテルス」と呼ばれ、美しいポリプテルスとして知られています。

ポリプテルスの中には加齢や環境により”緑化”と呼ばれる体色に緑がかることが起きますが、ブティコフェリーは特に緑化が出やすいポリプテルスで体色だけではなく背ビレにも出やすいです。

名前に”パルマス”とついて販売されることが多いですが、「ポリプテルス・パルマス」として販売されているポリプテルス(polypterus polli)とは別種のポリプテルスです。

またポリプテルスは下顎が突き出ているのを下顎系ポリプ、そうでないのを上顎系ポリプと大きく2グループに分別されますが、本種は下顎が出ない上顎系ポリプテルスのグループになります。

泳ぐポリプテルス・ブティコフェリー
ポリプテルス”ブティコフェリー”の背中海外ではゴールドダストポリプテルスと言われる美しい体色
緑化が目立つポリプテルス”ブティコフェリー”他のポリプテルスと並ぶと緑が際立つ
ポリプテルス・ブティコフェリーの顔

混泳・性格

温和でありどの熱帯魚にもちょっかいを出すことはありません。

しかしながら肉食魚ゆえに丸呑みにできそうな魚は積極的に狙いに行きますため、小型魚との混泳は適していません

ただあくまで食べるのは丸呑みにできる魚ですので、丸呑みできないほど大きい魚であれば混泳が可能です。
(カジって食べるという食性ではありませんので)

同居するポリプテルスによってはビビることも

ポリプテルスの中では臆病な面があり、デカいポリプテルスや動き回るポリプテルスと混泳するとビビッて隠れる傾向があります。

でかいポリプや元気に泳ぎ回るポリプがいるとビビッって前に出なくなりますし、それによりエサも多く食べれないことも。

できればタンクメイトはモケーレムベンベやセネガルスなどの小型ポリプに抑えておくのが本種の飼育を楽しめるかと思います。

エサ

肉食性のため肉食魚用のエサまたは冷凍赤虫、メダカなどの小魚がエサに適します。

人工飼料を食べるポリプテルス・アンソルギーポリプテルスは肉食魚の中ではとても人工飼料に餌付きやすく、食べない個体はほとんどいない

特にこだわりがなれば肉食魚用の人工飼料のうち沈下するもの(ひかりクレスト キャット)が楽で安価なのでオススメです。

始めは人工飼料を食べない個体もいますがその場合は冷凍アカムシを与えつつ、慣らせば人工飼料も普通に食べるようになります。

ブティコフェリーはポリプテルスの中では貪欲にエサを食べに行かないポリプテルスのため、他のポリプテルスや大型魚と混泳させる場合はエサをとられて困っていないかを見ておきましょう。

飼育ポイント・注意点

非常に丈夫な熱帯魚であるため基本的な飼育は容易です。ただアフリカ現地から採集されて輸送されてくる魚であるため、入荷状態はチェックが必要です。

強健なポリプテルスでありますがブティコフェリーは養殖モノがほぼ出回っておらず、基本的には野生採取された”ワイルド”モノが販売されるため、入荷状態だけは見ておきたいポイント

輸送によるダメージで明らかに調子を崩しているようなら、しばらくはお店で落ち着くまで待つのが無難です。

一度環境に馴染めさえすればポリプテルスらしくよほどのことがない限り死にません。

なお細くて飛びやすいため水槽フタは強く推奨

水槽サイズの目安

最終60cmサイズの水槽が目安になります。

ポリプテルスは水槽が狭いとガラスにぶつかり気味になって鼻が擦れるので、そのような兆候が見られたら水槽のサイズアップを。

個人的な所感

ポリプテルス・デルヘジとポリプテルス”ブティコフェリー”

ポリプテルスの中では最も緑が出やすく、緑化するポリプがいいな~なんて人には特にオススメのポリプテルス

緑化するポリプテルスといえば加齢したデルヘジィも緑になりやすいですが、こちらは体高は低いままでマッチョ化しにくく上顎系らしい体型で差別化されています。

性格的にもデルヘジィがよく泳ぐポリプテルスに対し、こちらはジッと休むことが多いという差異もありますね。

現在は現地採集されたワイルドものがほとんどですが、美しいポリプテルスですので養殖モノが増えれば人気が出るのではないかと思っています。

ポリプテルス・ブティコフェリーの正面顔

なお昔の学名・販売名は「ポリプテルス・ローウェイ」だったのですが、1990年代にパルマスの亜種とされ「ポリプテルス・パルマス・ブティコフェリー」に再分類されました。

ただその後また分類が見直されたようでブティコフェリーは有効学名ではなくなって、現在の学名は「Polypterus palmas(ポリプテルス・パルマス)」のようです。

なので「ポリプテルス パルマス”ブティコフェリー”」は単なる商品名にしか過ぎません。

じゃあ現状日本でパルマスで売られている「パルマス・ポーリー」と同種扱いなの??と調べるとそちらは現状「Polypterus polli(ポリプテルス・ポーリー)」。

パルマスがパルマスじゃ無い・・・だと・・・。

分類学的に言えばパルマス・ブティコフェリーが「ポリプテルス・パルマス」パルマス・ポーリーが「ポリプテルス・ポーリー」になります。
(2021年度現在)

まぁ生物分類と趣味の分類は違いますが、最終的にはブティコフェリーがパルマスで売られる日も来るんでしょうか。

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