ゴールデンハニードワーフグラミーの飼育情報。意外と難しい初心者向け

ゴールデンハニードワーフグラミー

学名
他の販売名
ファンからの愛称として「GHD」
大きさ目安
4cm
飼育難易度

気をつけたい

適応水質
弱酸性中性弱アルカリ
水温目安
22~29℃(普通の熱帯魚)
繁殖難易度
性格
温和な平和主義者
遊泳タイプ
上層から下層までゆっくり泳ぐ
群れやすさ
群れない
価格目安
300円~500円

目次




主な特徴

ゴールデンハニードワーフグラミー」は鮮やかな黄色で4cmほどのアナバスの仲間。

古くから親しまれてきた熱帯魚ではありますが「小さくて小型水槽で飼育可」、「安い」、「温和」、「丈夫で初心者向き」ということから今なお代表的なスターフィッシュです。

なおドワーフグラミーとは名前が似ていますが、それらは全くの別種であります。(改良品種とかではない)

水面に空気を吸いに来たゴールデンハニードワーフグラミー鮮やかな黄色は水槽に馴染みがない色で、どこにいても見栄えがします

こちらを向くゴールデンハニードワーフグラミー

白っぽいゴールデンハニードワーフグラミー稀に黄色みが少ないタイプも売られることがあります

オスメスの違い

オス成熟すると喉元が黒くなります

メスは成長してもそういったのが一切出ず、体の横ラインが成長しても出ています。

オスのゴールデンハニードワーフグラミーオス
2匹のハニードワーフグラミーメス

見分けるのは喉元が黒いかどうかなのですが、よく売られている小ぶりなサイズ(3cmぐらい)だと出ないので注意。

大きい入荷個体や長期キープされている個体だと判別が可能になります。

混泳・性格

グラミー系以外の魚には手をだしませんので、そこさえ覚えておけば混泳には向いています
(テトラ類や小型コイ科、コリドラスなどなど)

グラミー同士に要注意

ハニードワーフグラミーのバトルゴールデンハニードワーフグラミー同士のバトル

同じ「ハニードワーフグラミー」や他種である「ドワーフグラミー」などグラミー系の魚と一緒にすると、喧嘩まではいかないものの強い個体が弱い個体をあっちいけ!するので避けたほうが無難。

喧嘩してボロボロになるほどではないですが、負けた個体がビビッてしまい弱りやすいです。

逆に多めに入れて、ケンカを分散させてしまうのも手。

水槽に2匹だと強いやつが弱い1匹にあっちいけしますが、5匹とかにするとケンカが全体に分散されます。

複数飼うなら数匹ではなく5匹以上迎えた方がケンカによる衰弱にはなりにくいでしょう。
(縄張りも持ちにくくなって強いやつもおとなしくなる傾向もあります)

飼育ポイント・注意点

水質に鈍感でタフな体力と基本的なところは飼育が簡単な魚ですが、雑菌に弱いという面があります

最初はうまくいくんだけども半年ぐらいで死んじゃって長生きしない」というのは恐らく雑菌由来の死因でしょう。

掃除・簡素なレイアウトが大切

アピストの飼育水槽例底砂は薄い方が雑菌が湧きにくい

砂利の隙間とか流木置いた裏側とかってフンやゴミがたまりやすい場所なんですが、そこを掃除しないでいると少しずつ雑菌が溜まっていってしまいます。

これを放置しておくと雑菌が水中にはびこり、何らかの拍子で感染してしまい弱って死んでしまうという結果に。

特に底砂を厚めにしいていたり複雑なレイアウトだと雑菌が溜まっていきやすいですね。

対策のためには

  • 掃除しやすい簡素なレイアウトにすること
  • 底砂は薄め(1cm未満)に敷く
  • 砂利や汚れが溜まりやすいところの汚れをしっかり吸い出して雑菌を湧きにくいようにすること

など、雑菌および汚れの堆積を意識すると長生きさせやすくなります。

熱帯魚用の掃除ホースなどを使って、しっかり汚れを吸い出しましょう。

特にソイルは掃除がしにくいので本格的な水草水槽でもなければ1cm未満に薄く敷いて、汚れを溜めにくくすると良いでしょう。

ソイル厚めに敷いても本格的な水草水槽にすれば、水草の成長・繁茂や外部式フィルターによる水流により雑菌が抑制されるので長生きさせやすいと思います。

グローライトテトラのいる水草水槽

(ただしソイル丸見えの部分があったり、水草が繁茂してなかったりと中途半端な感じだと危ないかな・・・)

エサ

水槽底のエサを食べるゴールデンハニードワーフグラミー

エサは選り好みせず何でも食べます

水面・水底どちらも食いつくため、どのタイプのエサでもOKです。

個人的な所感

ゴールデンハニードワーフグラミー

ハニードワーフグラミーという熱帯魚の改良品種で、それを黄色に固定したのがゴールデンハニードワーフグラミー。

熱帯魚に詳しいお店では年に1回ぐらいは現地から採集されたハニードワーフグラミー(WILD)も入荷したりします。

ファンからは通称GHDGolden Honey Dwarf)という愛称で呼ばれたりすることも。

見た目もそうですが、仕草も可愛くて長いヒゲを手足のようにパシパシ動かしたり、個体によってはエサを水面で焦らすと水鉄砲を撃ってくる子もいて、そういうところも含めてよりカワイイですね~~~!!

2匹のハニードワーフグラミー触覚で色々探る

さて本種は丈夫で初心者向けの熱帯魚として知られていますが、実際のところ長期飼育できてる方は意外にも少ないという難しさ

理由は上で述べた通りですが、水槽が長期化すると汚れが溜まった場所から雑菌が繁殖してそっから感染してポツリポツリと死んでいく傾向が見られます。

ポップアイとか松かさ病みたいな細菌病は目に見えてわかるんですが、身体に現れない細菌由来であろう病に割とかかるのでその点が厄介。
ベタもそうですがアナバスは雑菌には弱いですね。
(アナバスとひとくくりにするのもアレですけど分かりやすいしこれでいいかな・・・)

ドワーフグラミーとハニードワーフグラミー混同されやすいドワーフグラミー(右側)

そもそも改良品種の元になったハニードワーフグラミーはブラックウォーターという細菌が抑制された環境に住んでいるので、もしかしたらそういう面でも雑菌に弱いのが残ってるのかも知れません。

「やしゃぶし(アルダーシード)」とか水槽にポイするだけでちょっとした抗菌環境にできるので、そういうのを使って飼育するのも良いかと思います。
(もちろん水槽内に堆積した汚れを貯めないことは必須)

あとアナバスは肥満による低寿命も強く感じるグループで、エサを満腹まであげてると結構寿命が短くなりやすいとも感じますね。

そういう点から長期飼育を見越して、本格的に力を入れてみるのも面白いと思います。
(水槽内での繁殖例もよく聞きますし!)

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