ウーパールーパーの寿命と長生きさせる飼育方法の例
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ウーパールーパーは以外と長生きな生き物です。
正しく飼育した場合の寿命と、寿命を伸ばして長生きさせるための飼育環境の例を紹介します。
ウーパールーパーの寿命は?
ウーパールーパーの飼育下での寿命は10年~20年程度になります。
寿命は5年~8年と言われることもありますが、これは「大きくなっても飼育設備を飼えない」・「高水温にしがち」・「水換えをサボる」・「フィルターが小さい」などにより正しく飼えていない場合で、これは適切な寿命ではありません。
National Geoglapicsによると野生の平均寿命は10年~15年とのことですので、(過酷な自然下と比べて)飼育下でこれを下回ることは飼育環境が適切ではないことを示します。
外部リンクAxolotl (NATIONAL GEOGRAPHIC)
長生きさせる飼育方法の例
水槽サイズ | 45cmレギュラー水槽(45×30×30で、水量約30L) |
---|---|
フィルター | 上部式フィルター(コトブキ トリプルボックス450にウールマットを2倍) |
水換え | 1週間に1回、1回3/4 |
エサ | 冷凍赤虫 |
水温 | 夏場で22~24℃(水槽用クーラーファンを設置し、クーラーの効いた部屋に置いている) |
上記は10年の寿命を目指すウーパールーパーの飼育例です。
長生きさせるために飼育者が簡単に出来ることは「余裕のある水槽サイズ」で「ろ過能力が高いフィルター」を使い、「水槽用クーラーファン」を設置すること、そして「適切な水換え頻度」です。
強力なろ過装置を使うこと
まず1つのポイントとなるのが濾過不足にさせないこと。
赤ちゃんウーパールーパーの場合では排泄量が小さいため割とどのフィルターでも濾過しきることが可能なのですが、大きなウーパールーパーには強力なフィルターを設置しないと目には見えないダメージを与えてしまいます。
特に小さいウーパールーパーから育てていると気づかぬうちに濾過不足になりがちなので、どこかの段階でろ過装置を見直さないと長生きさせることは難しいでしょう。
上記構成では上部式フィルターである「コトブキ トリプルボックス 450」にウールマット2枚を入れることにより、大人ウーパールーパーの大量排泄をカバーしています。
関連コトブキの上部式フィルター「トリプルボックス」使用感レビュー
クーラーファンを設置する
夏場はどうしてもウーパールーパーの快適水温より高くなってしまうので、冷却することは長生きの必須条件になります。
熱帯魚用に売られている「水槽用クーラーファン」は3,000~4,000円ほどで入手でき、手軽に設置できますのでまずはこれを設置しましょう。
どれぐらい下がるかは水槽の大きさ・ファンの大きさ・設置数によってことなりますが、1個設置でおおむね2~3℃下げることが可能です。
もし部屋自体の温度が高くて常温30℃であればクーラーファンをつけても27℃とウーパールーパーにとってはまだキツめの水温ですので、その場合は部屋のクーラーも併用して部屋そのものを下げてやるとより望ましいでしょう。
水槽サイズに応じた適切な水換え頻度
勘違いしやすいのですがどれだけ強力なろ過装置をつけても水換えによる定期的な汚れの排出は長生きに不可欠です。
関連水を綺麗にするフィルターと水換えの役割【基本のアクアリウム】
もし水換えをあまりしないのであれば毒素濃度が高くなることにより明確に寿命が縮まって、3~4年ほどで死にます。
上記環境では水量30Lに対して週1回の換水を行って、きれいな水を保つように心がけています。
可能であれば週2回の水換えにしたり、水槽サイズを60cm(水量倍の60L)にして汚れ濃度を1/2にしたりすると、より長生きさせやすくなるでしょう。
もっと長生きさせる飼育方法の例
水槽サイズ | 60cmレギュラー水槽(60×30×36で、水量約60L) |
---|---|
フィルター | 外部式フィルター(エーハイム2213ろ材付きセット) |
水換え | 1週間に1回、1回3/4。夏場は1週間に2回、1回2/5。 |
エサ | 冷凍赤虫 |
水温 | 夏場で19~20℃(外部式フィルターに水槽用クーラーZC-100αを接続) |
上記は20年の寿命を目指す飼育環境の一例です。
先程紹介した例と比べて、外部式フィルターと水槽用クーラーを設置しているのがポイントですが、先程の「上部式フィルター+クーラーファンの構成」と比べると非常に高価になり、ハードルは高くなります。
(水槽用クーラー、外部式フィルターは水槽の隣に設置しています)
水槽用クーラーの設置
ウーパールーパーの元々の生息地では高くても水温が20℃切りであり、彼らが快適に過ごせる温度は15℃~20℃です。
25℃でもある程度長生きさせられますが、人間で例えると気温30℃の部屋でずっと過ごしてるようなものなので、やはりどうしても寿命は減ります。
水槽内で20℃以下の水温を安定的に保つためには水槽用クーラーの設置が不可欠で、これを設置できるかどうかは20年目指せるかどうかのラインになるでしょう。
外部式フィルターの設置
外部式フィルターは上部式フィルターと同じく高いろ過能力があるため、排泄量の多い大人ウーパールーパーにもマッチします。
ここは上部式フィルターでも良いのですが、水槽用クーラーは水を循環させるポンプに繋ぐ必要があり、外部式フィルターだとポンプも兼用できるため上部式より外部式フィルターの方が相性が良いです。
上記構成では「エーハイムの2213ろ材付きセット」を外部式フィルターに採用していますが、これは生物濾過メインのろ材が最初から付いていて排泄量の多いウーパールーパーにマッチするということと、ダブルタップが付属しているので水槽用クーラーと接続しやすいメリットがあるためです。
(ダブルタップをもう1個買ってクーラー側のホースに取り付ければワンタッチで着脱できます。あとストレーナースポンジは別売りのモノ。)
関連エーハイムの外部式フィルター「2213」レビュー。競合製品との比較とか
「水槽用クーラー+外部式フィルター」は高価ということが一番ネックではありますが、それら2つは結構大きくて場所をとるのでスペース的なハードルもありますね。
水換え補足
最初に出した45cmの水槽例と水換え頻度は同じですが、あちらが30Lに対しこちらが60Lなので汚れ濃度は1/2に抑えられることにり、汚れ蓄積による寿命低下がより抑えられることが期待できます。
(個人的にはこのサイズになると2匹入れてしまうので、汚れの蓄積が2倍になり結局45cmの例と同じになってしまうのですが・・・)
なお夏場は「1週間に2回・1回2/5」としていますがこれは水槽に対し夏場の水道水の温度がかなり高いので、あまり水温が急激に変化しないようにしているためです。
その他の補足情報
高さが低い「らんちゅう水槽」は泳がないウーパールーパーにマッチしそうですが、長生きさせる面ではあまり好ましくはありません。
というのもらんちゅう水槽で飼育していると水面が低いせいかウーパールーパーの変態が開始されるようなことが稀にあり、そうなったウーパールーパーは長生きできないからです。
らんちゅう水槽を使っていても変態が開始される可能性は低いのですが、数年ならまだしも10年以上長生きさせるつもりであればらんちゅう水槽は止めておいた方が良いでしょう。
なお水量的にもらんちゅう水槽はあまりよくなく、例えば60cmレギュラー水槽と60cmらんちゅう水槽を比べるとらんちゅう水槽は水量が60%ほどしか無いので水質的にもデメリットがあります。
終わりに
ウーパールーパーは大変タフな生き物であるため毎日観察していても、暑さで弱っていたり濾過不足であっても元気そうに見えてしまいます。
しかしながらそういったストレスは目にはみえなくとも確実にウーパールーパーの寿命を削ります。
ウーパールーパーを長生きさせるために必要なのは愛情もそうですが、どちらかというと「強力なろ過装置」・「水温を下げる設備」・「余裕のある水槽サイズ」を設置できるかどうかの方が重要です。
(もちろん水換えもとてもダイジ)
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この記事へのコメント
ウーパールーパーを飼い始めて6日❗️
子ウパで、人工餌をあげていてぷかぷか病に…(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
だから、色々知れて本当に良かった〜☺️
もっと元気になるように٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
あじゅは見守ります(*´꒳`*)
ありがとう????
うちのは七年半生きました。あまり水槽いじらなかったからストレスフリーで長生きしたと思ってたけど…
今、6才のうぱちゃん。水槽は飾りも何もなく、水は水槽の3分の1の量で水を毎日換えてます。夏は特にエナジーサポートを頻繁に使用してます。購入して2年位は色々取り付けてましたが、上手く飼育できずエラから血管が飛びでました。結果、シンプルにした方が元気に飼育出来ています。
昨夜、うちのウーパールーパーが亡くなりました。エラの病気を患った時もありましたが毎日、懸命にお世話して完治。7年9ヵ月も生きてくれてありがとう。
ウチのウーパールーパーは,12年生きてます。28センチです。
東日本大震災の時は、家を留守して1ヶ月何も食べずに生きてました。因みにその時は濾過も出来ず、水槽の水は真っ黒の状態。強いウパです。
産卵も経験して隣の水槽には子孫もいます。
しかし、最近はずいぶん、おばあちゃんになったと感じます。
見た目が歳をとったなぁと。
痩せてきたし、肌のツヤも老化し、動かない、食べても吐く、便もほとんどしない。
でも、そんな感じで一年過ぎます。
毎日、観察して話しかけてます。「かわいいねぇ😍」と。
ウパの飼育に関して、私は意外に詳しくなりました。いろんなことがあったので。
結論、ウパは強い生き物だと思います。
うちの子は震災前年に生まれた12才です。エラふさの子でしたが、酷暑に水温が上がりすぎたせいでふさふさがなくなってしまい、角みたいな外腮になってしまいました。客観的に見れば不細工ですが、愛嬌のある仕草で癒しを与えてくれる可愛い子です(^-^)環境はエサ用メダカと混泳で、フネアマ貝とヤマトヌマエビが水槽掃除担当してます。相当なおばあちゃんになっているとは思うのですが…出来る限り長生きして欲しいです。
うちのウパは、 飼い始めて2年経ちましたとても元気です。
なるほど…
一月頃にペットショップにウーパールーパーを見に行ったところ入荷(あまり動物をこう言いたくないですが…)待ちとのことで、一式揃えてウパを迎える準備中でした。連絡があったので明日見に行くのですが注意して育ててあげようと思います。長生きして欲しいので。